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なぜイオン結晶は極性のある液体に溶けるのか?
どうして塩などのイオン結晶は、水などの極性のある液体にとけるのでしょうか?そしてその水溶液はなぜ電気を通すのでしょうか? 高校の宿題で出たのですが正直全く分りません。よろしくおねがいします。
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- 20071007
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イオン結晶は陽イオンと陰イオンが静電気力(クーロン力)で結合(これをイオン結合と呼ぶ)し結晶を構成していますね。 極性をもった水分子は+に帯電している水素原子がイオン結晶の陰イオンに -に帯電した酸素原子がイオン結晶の陽イオンに静電気力で結合 (これを水和と呼ぶ)することによりイオン結合が弱まります。 ※水和されたことによりそれぞれ大きな水和陰イオン、水和陽イオンになったと考えればイオン間距離が大きくなったので静電気力が弱くなったと考えられる。 この水和陰イオンと水和陽イオンになって水中に拡散します。 これらの水和イオンが存在するので電解質(水に溶解したときにイオンに電離する物質)の水溶液は電気を通します。 高校生レベルでは、これぐらいでどう?
水で説明します。 水は酸素と水素の電気陰性度が異なるため、酸素上が2δ+、水素上がδ-の電荷を持っています。このため電気双極子(ダイポール)として働きます。 イオン結晶は陰イオンと陽イオンが中和し安定な状況にいます。 しかし、イオンが双極子で取り囲まれ、陽イオン側に酸素が陰イオン側に水素が密集すると、対イオンが側に存在しなくても安定に存在できるようになります。 実際には水の層は丸い一層のボールだけではなく何層にも重なって塊(クラスター)を作ります。 この効果によって陰イオンも陽イオンも水の中に分散している状態が安定になります。 さらに、水自身も構造の無い水よりもイオン性物質を溶かした状態の方が分子が「配向」する分エントロピー的に有利になります。 この両者の「エネルギー的利得」が結晶を溶解してイオン性溶液を作り出します。 マクロな挙動は「比誘電率」をキーワードにお調べ下さい。↓ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%98%E9%9B%BB%E7%8E%87 伝導性。イオンは電場が与えられると電極の近傍だけ電場によって移動します。この幅を電気二重層と呼びます。 電気泳動などの場合以外「電場」が直接イオンを動かすことはありません。 電気二重層という電極の近傍だけイオンは電極に引きつけられ、電極に電子を渡したり受け取ったりします。 では電極の間の一般的な溶液の中では何が起きているかというと、これはただ「拡散」だけが起きています。 電気二重層中の特定のイオンが電極と反応して消失した場合、電気二重層へのイオンの供給は「拡散」だけで補われます。 ですから、拡散速度を超えるような電流は通常流れません。
お礼
非常に詳しく説明していただきありがとうございます。とても身近な話なのにとても複雑なんですね… とても良く分りました。ありがとうございました。
お礼
よくわかりました。宿題はレポートなので参考にさせていただきます。 ありがとうございました!