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MDRが発現した癌細胞の耐性維持について
sevenlessの回答
その通りです。薬剤は必要です。 株化した細胞といえども遺伝子の発現は永久に一定というわけではなく、遺伝子の突然変異やプロモーターのサイレンシングなど様々な要因で、発現が落ちた細胞や全くなくなった細胞が現れます。選択薬剤を入れておけばこういった細胞は死んでしまうので問題になりませんが、入れておかなければそういった細胞の方が増えてきてしまって、期待通りの性質を示さないという事も起こり得ます。ですので、一般に薬剤選択で樹立した細胞については、確立後も培地に薬剤を入れた状態で飼います。 どうしても諸般の事情で薬剤を抜きたい場合は、薬剤入りで飼っていた細胞を大量に凍結保存しておき、次々解凍して継代の浅い細胞だけを使うようにします。こうすれば変異等の影響は最小限になるので、ほぼ均一な性質の細胞として使えるでしょう。
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お礼
的確な回答ありがとうございます。 そもそも、細胞を提供して下さった先生が、MDRが発現しているという事のみで、何の薬剤耐性株かをご存知なかったため、薬剤添加の条件で継代されていないと思われます。 実際にタキソールでは細胞障害の観点から薬剤の感受性に差はでたのですが、細胞自体の性質を詳しく調べることが必要ですね。 ありがとうございました。