- ベストアンサー
アメリカでの映画の著作権について。大学内でも違法?
アメリカの大学に在学中の者です。 アメリカ人に東アジアの文化等を経験して欲しくて、大学に東アジア研究会を設立しました。初めての集まりと言うことで、気軽に皆で邦画を見ようと考えているのですが、著作権の問題について無知なものですから困っております。 学校内の活動ですから、授業などで使用する音楽や映画のように「educational experience」として認められ、自分達で見られるのか。 または、小さいグループと言えども個人の域を超えているので、著作権保有者にお金を払わなければいけないのか。 学校でとても大きな上映会がある時は、お金を払っているのを存じていますが、私達が見たいのは東宝の邦画であり、海外の映画がアメリカでどう取り扱われているのかは存じておりません。 アメリカに輸出されていない邦画であれば、国外なので著作権がないのか、はたまた映画の国際機関があり、そこにお金を払わねばならないのか。 私個人でも調べておりますが、何かご存知のお方がいらっしゃいましたら、お知恵をお貸し下さい。お願い致します。
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
これは難しい。一応、「こうではないか」という回答はしますが、国内法と違い自信を持って、とまでは言えません。 1.まず、日本もアメリカもベルヌ条約に加盟していますから、相互に著作権は保護されています。したがって、東宝の映画は当然アメリカでも著作権を保護されます。 2.次に、日本の国内法の場合、著作権法の38条によって、「営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金(いずれの名義をもつてするかを問わず、著作物の提供又は提示につき受ける対価をいう。以下この条において同じ。)を受けない場合には、公に上演し、演奏し、上映し、又は口述することができる。」とありますから、日本国内でご質問の状況で上映する分には著作権法には引っかかりません。 3.そこで、アメリカ著作権法に同様の規定が無いか、というとあります。第110条の「排他的権利の制限」という規定です。「教師または生徒が、非営利的教育機関の対面教育活動の過程で教室または教育にあてられる同様の場所で行う著作物の実演または展示。」ここで言う「実演」に映画の上映が含まれています。 4.おそらくこれでいけるはずです。ただし、110条には後段があります。「ただし、映画その他の視聴覚著作物については、その実演または個々の映像の展示が、本編に基づき適法に作成されたものでないコピーを用いて行われ、かつ、当該実演の責任者が当該コピーが適法に作成されたものでないことを知りまたはかく信じる理由がある場合を除く。」つまり、その映画のフィルムが、合法的に入手されたものでないと駄目ですよ、ということです。 5.この場合の「合法的」というのは、東宝の著作権を侵害しない方法で、ということになります。そこで問題になるのは、あなたが、その映画フィルムをどのような経緯で入手されたのか、ということです。 6.もう一つややこしいのは、アメリカの著作権法には「フェア・ユース」という概念があることです。「研究または調査等を目的とする著作権のある著作物のフェア・ユース(コピーまたはレコードへの複製その他第106条に定める手段による使用を含む)は、著作権の侵害とならない。」これは、著作権法の107条です。 ご質問の目的からすると、こちらでも行けるような気がします。大学内での研究サークルですから問題はないとは思いますが。そうすると、入手経路については110条よりも緩やかになります。 ただ、「何がフェア・ユースか」という点については、大まかな規定しか無く、裁判所が判断する内容です。ついでに言うと、この点については、裁判所の判断になるため、問い合わせにすら応じてくれません。 ということで、アメリカ著作権法の規定からしても、そのまま上映して【おそらく】大丈夫だろうとは思います。 ただ、自信を持って、とまでは言えません。一応私もアメリカ在住で、大学の教員をしているため、教育目的ではバンバン映像を使っています。
その他の回答 (1)
- adobe_san
- ベストアンサー率21% (2103/9759)
調べるより「東宝」さんに聞いたら直ぐ解決します。
お礼
ご回答ありがとうございます。 ご尤も。思い切って早速、東宝さんにお電話致します。 ありがとうございました。
お礼
ご丁寧なご回答、ありがとうございます。 細かく順番にご説明までして頂いて。悩んでいた私には感無量です!所有するDVDもれっきとした日本製の本物ですので、大丈夫です。 ですが、 東宝さんの方にお電話でお聞きしたところ、残念なことに結果はNOでした。東宝さんは国内でDVD類を販売するのが目的であり、海外は想定なさられてないそうです。ですので、例え少人数でも、国際法が有ろうと、教育目的であろうと、個人での閲覧以外の目的には使用を許可出来ないと。 非常にがっかりでしたが、学校や研究会のメンバーに迷惑をかけることになる前に把握しておいて良かったと思います。 何より、ベルヌ条約やフェアユース、こんな事が無ければ知らなかった事を沢山教えて頂いて大変勉強になりました。 アメリカで大学の教員をなさってる方からご意見を頂けて、とても感激しました:)本当にありがとうございました。たったの20ポイントですが、気持ちでは20000ポイント超えています。