台風の正体は熱帯性低気圧です。夏になって太陽の入射角が大きくなると海面の温度が上がり赤道付近で呼び名こそ違うものの世界中で台風が発生していることが分かります。例外はそれぞれ寒流が流れ込む南アメリカの西海岸と南大西洋だけです。
人工衛星から見ると太平洋の赤道に沿って雲のかたまりが横たわっている熱帯収束帯といわれるものがあります。南北両半球にできた強い高気圧から吹き出す風が作り出す大気の擾乱に何らかの外的作用が加わり熱帯性低気圧となります。熱帯性低気圧はある大きさになると台風と呼ばれますが、この正体は巨大な水蒸気のかたまりであり、台風のエネルギーのおおもとはこの水蒸気の持つ潜熱です。
台風は上下に違う構造を持っています。地表では地球の自転による転向力で反時計回りに風は吹きますが、風を中心へ吸い込むのは地表付近だけで、上空に行くと外部に空気を運ぶ流れが形成されます。このあたりは安定した太平洋高気圧と比べると緻密な構造を持っていると言えるでしょう。
私見ですが、巨大な水蒸気のかたまりを中心とした複雑な大気の構造そのものが、安定した亜熱帯高気圧からまんべんなく吹き出す風によって流される、そういうことではないかと想像しています。
お礼
返事が遅くなってしまいすみません. 台風の詳しい説明までしていただきありがとうございます. 台風が水蒸気の塊だとは知りませんでした. 塊なら吹き飛ばされてしまうのもなんとなくわかるような気がします.