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憲法に出てくる権能と権限の違い

基本書を読んでいて 憲法の統治機構あたりで 立法や行政機関について 権能や権限という用語の使い方をしているのですが、 法律学辞典で調べてもいまいちよくわかりません。 ほぼ同じような意味のようなのですが、 なにからしら使い分けをしているので なにか意味があるのだろうと考えています。 どういう使い分けをしているのでしょうか? あまり試験的には無視してよいものなのですが、 ご回答よろしくお願いします。

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回答No.1

 書き込みがなく、削除の対象にならないように、あえて書きます。  明確な回答は法制局の事務提要というものがあれば、それに載る性格のご質問と判断します。  自分もこの言葉は、単に語感的区別だけで、概念区別をしないで時折に使い分けてきました。主観たる我と私というようなものとして。  権能を法制的に根拠つけているものが権限である。  権限の内容から(の定めるところにより)、一定の権利を行使できる立場、能力の範囲が権能である。主に公法上の次元でいう。 というような感じを内心にもって、使い分けてきたかな、という思いです。  直接には試験の次元で問題になることではないのですが、タームに対する敏感性は、すぐに文章や話の端端にでるもので、恐ろしいですね。  生きていれば108.もう鬼籍の腕の確かな家具職人。専門って何ですか?とお尋ねしたら、道具を使い分けられる判断と使う腕です。と回答でした。  もう40年も前の話を思い出しました。  のこぎりで数十、かんなも、のみも80いくつ。そんな仕事場での会話でした。  いろんな人に専門って何ですかと聞いて見たいですね。

noname#43574
質問者

お礼

貴重なご意見ありがとうございます。 (芦部元教授の本のみですが、) 憲法の基本書を読んでいて 権限を使う場面だと 何か他の国家作用との相互の関係から 権限という言葉を使っているのかなって思っていました。 自分の頭で考えても権限と権能の違いはよくわかりませんでしたので、 すっきりとした回答をいただき、ありがとうございます。

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  • nep0707
  • ベストアンサー率39% (902/2308)
回答No.3

法解釈という観点で回答します。 >ほぼ同じような意味のようなのですが、 その理解がいちばん的確だと思います。 >なにからしら使い分けをしているので >なにか意味があるのだろうと考えています。 いやぁ、いい加減だと言うつもりはありませんが、 法の文章の作りはそう厳密とは限らないですよ。 同じ意味で複数の言葉が使われることはままあります。

noname#43574
質問者

お礼

たしかにあいまいですよね。 私自身、もともと法学部系ではないので、 なぜそんなに多義的なんだろうと いつも思うことがあります。 また、言葉を統一的に使用してほしいと 思うこともあります。

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  • gootaroh
  • ベストアンサー率47% (396/826)
回答No.2

日本国憲法の中で、「権能」又は「権限」という単語を用いている条文は、次のとおりです。 なお、日本国憲法は「米国製」と揶揄されることがあるように、迷ったときは英訳を見ると理解できることが少なくありません。 ( )内は、英訳における「権能」又は「権限」の部分です。 ●「権能」 ・第四条 天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する「権能」を有しない。(powers) ・第九十四条 地方公共団体は、その財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行する「権能」を有し、法律の範囲内で条例を制定することができる。(the right) ●「権限」 ・第三十三条 何人も、現行犯として逮捕される場合を除いては、「権限」を有する司法官憲が発し、且つ理由となつてゐる犯罪を明示する令状によらなければ、逮捕されない。(competent) ・第三十五条第二項 捜索又は押収は、「権限」を有する司法官憲が発する各別の令状により、これを行ふ。(competent) ・第七十七条 最高裁判所は、訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する事項について、規則を定める「権限」を有する。(power) ○3 最高裁判所は、下級裁判所に関する規則を定める「権限」を、下級裁判所に委任することができる。(the power) ・第八十一条 最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する「権限」を有する終審裁判所である。(power) ・第八十三条 国の財政を処理する「権限」は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない。(The power) ・第九十条 ○2 会計検査院の組織及び「権限」は、法律でこれを定める。(competency) ・第百一条 この憲法施行の際、参議院がまだ成立してゐないときは、その成立するまでの間、衆議院は、国会としての「権限」を行ふ。(function) 英訳における「権能」又は「権限」の部分を中心に整理すると、次のとおりです。 ・power(権力)・・・第四条(権能)、第七十七条、第八十一条、第八十三条 ・right(権利)・・・第九十四条(権能) ・competency(資格)・・・第三十三条、第三十五条、第九十条 ・function(機能)・・・第百一条 (権能)と補足した以外の条は「権限」です。 国語辞典によると、 「権能」・・・ある事柄について能力を行使する権利。特に、法律上認められた公的機関のものをいう。 「権限」・・・ある範囲のことを正当に行うことができるものとして与えられている能力 とありますが、こうして英訳と対比してみると、日本国憲法においては、厳密に定義又は区別されていないようです。 ちなみに、憲法も含めて「権能」という用語を持つ法律は「商法」、「地方自治法」、「公認会計士法」など18本、「権限」という用語を持つ法律は972本あります。

noname#43574
質問者

お礼

ご回答いただき、ありがとうございます。 双方20ポイントをつけたかったのですが、 No.1さんが先にご回答いただけましたので、 No.1さんを20ポイントとさせていただきました。 英訳にするとあいまいなんですね。 国語辞典の意味から 憲法総論の国民主権の解釈論のところの 正当性契機と権力性契機を思い出させますね。 ありがとうございます。

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