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環境因子と植物の生育応答について
複数の環境因子(光・温度・大気・水・土壌など)が複雑に絡みながら植物の生育に影響すると聞きました。植物がこの環境因子をどのように利用して生長しているのか、あるいは悪い環境状態にどのように対応しているのですか?
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こんにちは、beach096さん。 ●環境因子をどのように利用して成長しているのか? →植物の形態形成に大気環境(風速・気温・湿度・CO2濃度等)や土壌環境(含水量・塩分濃度等)の影響を受けます。 温度環境で言えば、昼の温度と夜の温度の差(DIFといいます)が大きければ大きいほど植物の草丈(節間)の長さは大きくなります。 光環境では、植物は太陽から吸収する光の波長によって形態を変化させたり、光をシグナルにしてある運動を促したりします。 例えば植物体が青色光を受けると体内の光受容体が反応し、気孔を開かせるホルモンを出します。 塩類濃度については、例えば塩分濃度を高くした(適度にですが)トマトは塩分濃度が0のものより甘くなります。 「環境因子を利用して」というより移動のできない植物が生き残るために形を変化させその環境に適応させる戦略といえると思います。 ●「悪い環境状態に適応する」 →上で申しましたように、植物は形をかえて適応します。 例えば陽葉、陰葉という言葉をご存知ですか? 同じ植物でも明るいところで育てた植物(陽葉)と、暗いところで育成した植物(陰葉)では葉の構造が異なります。 陽葉は細胞内の葉緑体が縦に並び、陰葉は横に並びます。 これは明るい、つまり光が十分にある環境では、光阻害を受けやすいため縦に並んで光阻害を防ぎ、暗い、つまり光の少ない環境では横に並ぶことで光をより多く吸収できるようになっています。 質問の答えになっているでしょうか?
お礼
返事が大変送れて申し訳ありません。ありがとうございました