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中和滴定の実験の目的について。
kgu-2の回答
1 頭で理解している中和という反応をご自身の目で確かめることと、 2 滴定という操作を習得する、という目的があります。 A+B→Cの反応で、Aが10gあるとき、Cは何グラムできるか、という入試の試験問題で、有機化学の場合は実際には反応が進まなかったり、副反応があったりで、理論通りの値にはほとんどなりません(収率は、100%から程遠いということです)。私は、テキストどおりに学生実習をしたのですが、収率が友人より悪く、化学の研究室に行くことを諦めました。 しかし、中和反応は、ほぼ理論通りの反応になります。ですから、試薬を正しく作れば、理論通りの量で指示薬の色が変ります。化学反応も教科書のように理論的に進む、という貴重な例でしょう。理論通り、予想通りの結果を出せると言うことは、化学の教科書が正しいことを身を以て確認できる素晴らしい体験、と感じませんか。 滴定の操作は、指示薬の変る終点まで行います。例えば、HClをNaOHで中和する(ビユーレツトにはNaOHを入れたと推定して、話を進めます:HClを入れるより、反応が見やすいので、逆はしません)ときには、一滴ずつ滴下するたびに、最初はすぐに消えた指示薬の色も、だんだん消えにくくなります。まさに化学反応が進んでいるのです。化学反応が進んでいることを目で確かめられるのです。感動しませんでしたか。 また、一滴ずつ滴下するのは面倒です。最初は、一滴ずつでも、そのうちジャーと入れませんでしたか。これでは滴定になっていません。どうすれば正確に速く滴定できるのでしょうか、工夫する必要があります。すなわち、終点を予想できれば、それは可能なのです(何ml滴下すれば終わるのか、予想してから滴定しましたか)。濃度が分かっている場合は計算から求められますが、不明な場合はどうすればよいのか、考える必要があります。 滴定の操作についても、ビューレツトの目盛りを0mlにしてから始めた、なんぞの無駄なことをしていませんか。あるいは、おそらく三角フラスコだと想いますが、それを撹拌しすぎると、正確にはできません。三角フラスコの中がHClだと、空気中のCO2で中和していることになります(その影響を無視できるようならOKですが)。あるいは、NaOHは、ファクター(力価)を求めておかねばなりません。試薬は、空気中の物質によって影響されることも知らされます。さらに、反応後に色がついた三角フラスコも、長時間放置すると指示薬の色が消えていませんでしたか。 化学反応は、定性と定量に分類することができますが、定量で最も重要なことは、下の方が書かれておられる「測定誤差」です。操作では、常に誤差を小さくする必要があります。三角フラスコにHClを10ml採りましたか。20あるいは50mlでしたか。30mlでは駄目なのでしょうか。これは、誤差と関係があります。 何より、目盛りの三桁目は、目盛りの線がありません。正確に測定する為に、3桁目を目分量で読みましたか。 その他に、させるほうからいうと、器具が安くて済む、という経済的な理由もあります。 学生実験には、深い深い目的があるのです。中和滴定に疑問を持たれたことに感じいりました。長文になりましたが、理解して欲しいことを書きました。 何ごとにも「何故」を頭においておけば、学生実験は楽しくなります。
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