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考現学
ちょっとした質問なのですがレポートを書くにあたっての参考にしたいのですが、みなさんは考現学についてどう思われますか?ただの遊びっぽい統計をとっている学問と思うくらいでしょうか?
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考古学は、かつて、歴史学の補助学問と考えられていたのですが、考古学独自に方法論もあり、歴史的資料のない、先史時代になると、当時の社会や生活などを知るには、考古学遺跡か、考古学資料の分析によるしかないでしょう。 考現学は、社会学の現代社会研究における補助学問という位置付けが可能でしょうが、また独自の視点や方法論から「現代社会」を捉えるものだとも云えます。 考古学の場合、しばしば資料の不足が問題になるのですが、考現学は、資料はあふれるほどあるというか、無限だと言っても差し支えないでしょう。どう資料収集のターゲットや目標を設定するかが重要になります。 また、資料を何のために使うか、何を目的に資料を集めるかが問題でしょう。社会風俗的な位相だけを、考現学は対象とするわけではなく、社会学同様、マクロな社会展望と、ミクロな社会様相の両方に関係し、とりわけ、ミクロや社会様相を、アクチュアルに資料抽出する方法とも云えます。 このような資料は、文化人類学の資料がそうであるように、将来の研究のための歴史データの意味を持つでしょう。現在の時点で、現在の社会についての資料を収集した場合、それを分析し何かの結論を引き出そうとすれば、そのような操作の経緯や結果、そのものが、後の歴史学や社会学の資料ともなるでしょう。 現在の視点で見た、現在の社会の位相のありようというのも、これ自体が、現代のありようを示すパラメータのようなものだということです。 と以上、幾つかの意味・意義を持つのだと考えた訳です。「興味本位の収集分析」だとしても、歴史学での資料では、そういう「人のあまり注目しない、または記録しない位相は、残らない」ことが多いので、現代の社会について、いま現在アクチュアルな、同時代の把握として意味があり、また、歴史学や社会学の有効性を将来拡大する機能もあるでしょう。
お礼
とても参考になりました。とても丁寧にありがとうございました。わたしの考えはとても簡単で幼いなと改めて実感させられる助言でした。今後も考現学についていろいろ相談させてください。本当にありがとうございました。