国や都道府県の面積の測り方
国とか都道府県の面積が発表されていますが,これはどのようにして測られているのでしょうか.考えられる方法として
(方法A) 地図上での面積,つまり起伏を考えずに平らに均したときの面積
(方法B) 地形を立体とした時の表面積
たとえば,あるところに半径8km,高さ6kmの(勾配75%の断崖絶壁ではありますが)円錐形の山があったときに,方法Aだとこの円錐の底面積を計算することになるので,面積は64π[km^2]≒201[km^2]となります.一方,方法Bでは,この円錐の(底面を除いた)表面積となるので,これを計算すると80π≒251[km^2]となり,25%ほどの誤差になります.
もちろん,半径10km,高さ1kmの円錐形の山(勾配10%)でしたら,方法Aでは約314[km^2],方法Bでは約316[km^2]で,それほどの誤差ではないですが.
このように普通に考えられる地形ならどちらも大差ないのかなと思ったりもしますが,深い谷があったりする急峻な山間部などでは方法Aではかなり面積が狭く評価されてしまうのではないかと思います.
方法Bはかなり手間がかかりそうな気もしますが,善隣などの日本地図を見てみますと,等高線が細かく描かれているので,そのデータを用いればできそうではあります.実際には発表されている面積はどのようにして測られたものなのでしょうか.