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緑内障の手術法
http://www.ganka.jp/ryokunaishou.htmのサイトで、下部に「従って治療としては、点眼薬で眼圧を下げることになりますが、それでも症状が進む場合には手術が必要になることもあります。」や「早期に発見して治療すれば失明に至ることは殆どありません。」とあったのですが、緑内障の手術法・治療法というのは一体どの様なものなのでしょうか?半永久的に目薬をさし続けなければいけないのでしょうか? どこかで、緑内障の手術法はレーザー手術しかない、一度悪くなったら元には戻らない、と聞いたことがあるのですが、本当ですか?レーザー手術の費用はいくらぐらいかかるのでしょうか? もし実際に緑内障になったら、子孫などに何らかの影響は出てしまうものなのでしょうか? 詳しく知りたいです。教えて下さい、お願いします。
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- hiropon626
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質問者の方は緑内障と診断されたのでしょうか? ご家族に緑内障の方がいらっしゃるのでしょうか? ご心配でしたらお子さんがある程度大きくなったら検査するようにしてもらったらよいと思います。明らかな遺伝性の緑内障はそれほど多いものではないので、基本的にはそれほどびくびくする必要はないでしょう。 また、緑内障は現在失明原因で1位にはなっておりますが、早期に発見し、早期に処置をしていればそこまで恐ろしい病気ではありません。(重症もありますが、、) もしもリスクがあるといわれているならば眼圧の検査と視野検査、眼底検査をしてもらいましょう。緑内障眼底検査は結構経験が必要なので、しっかりした眼科で診てもらうようにしましょう。 もし不明点がありましたらまたお答えいたします。 網膜・硝子体が専門ですが、緑内障の手術もしておりますので、手術の内容についても十分にお答えできると思います。
- y8gool
- ベストアンサー率60% (315/520)
大学病院の眼科医です。 ご質問の薬剤の効果が見られない場合、レーザー手術を試みます。 それでも効果が見られない場合、 一連の流れはURLに説明されている方法が試みられ患者さんに合った治療方針がとられます。 www.ebm.jp/disease/eyes/02ryokunai/guide.html 尚、遺伝についても遺伝性の緑内障には先天性緑内障があり、 ほかにもリーガー症候群、マルファン症候群、スティックラー症候群、 無虹彩症などの他の先天異常に合併しておこる続発先天性緑内障があります。 これらの病気が遺伝性であることは解明されていましたが、 一般的な緑内障が遺伝するかどうかは不明だったのです。 しかし、以前から緑内障には家族性のものがよく知られていて、その遺伝子をみつけることは大きな課題でした。 現在、緑内障の原因遺伝子の一部は解明されて常染色体優性遺伝の形をとることが知られていますが、 どのようにして眼圧の上昇を起こすかに付いては分かっていません。 この後の研究が待たれます。
- hiropon626
- ベストアンサー率53% (678/1261)
眼科医です。詳しく書きます。 まず緑内障には大きく分けてタイプが2つに分かれます。 ひとつは原発閉塞隅角緑内障(PACG)、もうひとつは原発開放隅角緑内障(POAG)です。このほかに続発緑内障といって、何かの病気に伴って生じる緑内障もありますが、これも閉塞と開放に別れます。 人間の眼の茶色眼の後ろには水晶体というレンズがあります。この付け根部分に毛様体といわれる組織があります。この毛様体は眼の中の血管のない組織(水晶体、角膜、硝子体)を栄養し、眼の形状を維持するための水である房水をつくっているところです。毛様体で作られた房水は水晶体の前がわを通って瞳孔から前にでできます。そして角膜を内側から栄養し、茶色眼の根元の隅角といわれるところにある線維柱帯というメッシュをとおりシュレム管に入り、最終的には血管に入ります。この経路がほぼ90%を占めます。(のこりの10%はブドウ膜から強膜血管に流れていく経路をとりますuveoscleral flow) 閉塞隅角緑内障は瞳孔や線維柱帯部分が何らかの原因で閉じてしまうことで生じる緑内障で、急激な頭痛を伴うことが多く、短時間で失明してしまうことがあるものです。このタイプの緑内障を起こしやすいのは遠視眼や眼球の小さいひとが多く、危険因子があるかどうかは眼科で診てもらわないとわかりません。危険がある場合はレーザーなどで茶目に孔を開け、予防することができます(約8万円x自己負担割合)。発作を起こした場合はレーザーや手術で茶目に孔をあけます。また線維柱帯が癒着することで起こる閉塞隅角は手術で癒着をはがしたりします。 一方開放隅角緑内障ですが、緑内障の多くはこのタイプです。このタイプには眼圧が正常値(21mmHg以下)のものと高眼圧のものがあります。以前は緑内障=眼圧が高いと思われておりましたが、実は緑内障は眼圧だけでは殆ど診断ができないことが最近わかってきました。正常な眼圧で視野は緑内障様にかけていってしまう正常眼圧緑内障が全ての開放隅角緑内障の70%もいるのです。全国におよそ300万人以上はいるといわれ、17~20人に1人は緑内障であるといわれています。これほど多い疾患にもかかわらず、実際のメカニズムはあまりわかっていません。 わかっていることは眼圧を下げる方が視野欠損のスピードが遅いこと、循環障害が関与している可能性が高いことなどです。 開放隅角緑内障の治療は基本は点眼薬をさし続けて眼圧を維持するか、手術で眼圧を下げるか、SLT(約9万円x自己負担割合)などの特殊なレーザーで房水の通りをよくしてやるかです。 手術療法は大きく分けて線維柱帯切開術と線維柱帯切除術にわかれます。中等度までの緑内障は前者、重症例には後者が行われることが多いです。緑内障は手術すれば良くなるという簡単なものではなく、手術をしても厳密な管理が必要で、再手術が必要になることも稀ではありません。緑内障のなにが恐ろしいかというと、一度失った視野はもう2度と戻らないことにあります。ですからできるだけ眼圧を低く維持することが重要になりますから、点眼は一生しなければいけません。 子孫への影響についてはあるていど可能性はあり、遺伝性の緑内障、体質遺伝などは十分考えられます。