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赤外吸収スペクトル分析法について基本的な質問
rei00の回答
- rei00
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> どなたかわかりやすい解説書などご存知でしたら教えて > 頂けませんか? 主なものは ANo.#1 で dakachan さんが御紹介になっていますが,私も1つ。 「有機化学のためのスペクトル解析法」 M. Hesse, H. Meier, B. Zeeh 著 野村正勝 監訳,馬場章夫・三浦雅博 ほか 訳 化学同人,2000年 なお,簡単な解説でしたら,参考 URL ページ(日本電子)から,「技術情報」→「分析機器」→「フーリエ変換赤外分光光度計・ラマン分光計」の「やさしいFT-IRの原理」→「2.赤外分光光度計で何がわかるの?」と進んだ所にもあります。 > 片方はTransmittance(透過度?)18%からもう一つは5%から > グラフが始まっています。(この違いは何か大きく関係あるの > だったかしら??) この違いは問題ありません。測定セルに入れた試料量(濃度)の違いです。気にしないで下さい。 > 吸収スペクトルはほとんど同じところに出ています。 > 片方の検体はかなりフェノール臭(クレゾール臭?)が > していましたが、これも結果に違いとして表れますか? う~~ん。難しいでしょうね。勿論,フェノールとクレゾールのスペクトルを比べれば違いが出ますが,フェノールとクレゾールが少量混ざったフェノールでは難しいと思います。 赤外吸収スペクトルでは化合物の官能基が解ります。フェノールとクレゾールであれば,存在する官能基は基本的には同じですから,それほど大きな違いは無いと考えられます。そのため,かなり多くのクレゾールが混ざらないかぎり,純粋なフェノールのスペクトルとの違いはハッキリ出ないと思います。 実際の化合物はフェノールやクレゾールではないと思いますが,状況は基本的に同じです。 > 赤外線吸収スペクトルの分析結果を簡単に解説する 詳細は成書に譲りますが,赤外吸収スペクトルで問題になるのは,吸収の位置と相対的な吸収強度です。つまり,全体のパターンが問題です。 ですので,2つのスペクトルを比較して,元あった吸収が無くなったり,元なかった吸収が現れている所があるか調べて下さい。これがあれば,その位置の吸収に関係する官能基に変化が生じたと言う事ができます。 が,赤外吸収スペクトルで言えるのはここまででしょう。具体的にどんな変化が生じたか,どの程度変化物が混じっているか等は困難(無理に近い)です。理由は前述の通りです。 以上,天然物構造解析の「経験者」としての回答です。
- 参考URL:
- http://www.jeol.co.jp/
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