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ミラー効果の改善

差動増幅回路におけるミラー効果の改善のために、回路のカスコード化を行っています。回路はhttp://up.spawn.jp/file/up0199.bmpのように組んでやっています。Tr3,4のベース部分のパスコンは全体の利得が大きく下がってしまったので、取り除いて測定を行っています。図はエミッタ抵抗の代わりにに定電流源を組んだときのものですが、エミッタ抵抗は2.2kΩ、5.1kΩ、10kΩ、22kΩのものでも測定を行いました。Tr3,4と定電流源を動作させるためにR1~3で分圧しています。 エミッタ抵抗を2.2kΩ~10kΩの値で変化させたときで200k~500kHzの改善ができました。しかし、22kΩのときと、エミッタ抵抗の代わりに定電流源を入れた場合は、ほとんど周波数の改善は見られませんでした。落ち方は少し緩やかにはなっているのですが改善しているとはいえないと思います。 ミラー効果の改善にはこの回路にどのような工夫が必要なのでしょうか?

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  • FOCA
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回答No.7

全くのかん違いをしていました。 単に広帯域アンプを入手したいのではなく、ミラー効果の研究をやっているのですね。 カスコード回路の有無で大きな差異が認められないのは、多分信号源のインピーダンスが小さいためでしょう。 つまり、元々ミラー効果は殆ど影響していないのです。 ミラー効果はトランジスタの帰還容量(Cob)と、信号源のインピーダンスと、アンプの増幅率で形成される時定数によるものです。 従って、カスコード回路でアンプの増幅率をキャンセルしてCobの影響を小さくするか、信号源のインピーダンスを小さくするか、局部電流帰還でアンプの増幅率を下げれば、ミラー効果による影響は小さくなります。 こういう実験をやるには逆に盛大にミラー効果を出してやればよいのです。 例えばTr1、Tr2のコレクタ-エミッタ間に数十pFのキャパシタを接続して、信号源Vi1、Vi2に直列に100kΩ程度の抵抗を直列に接続してみてください。 おそらくカスコード回路の有無が大きく影響すると思います。 では頑張ってください。

AAIOI62
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 やっぱり時間がなくて実験できませんでした。 発表は乗り切れたけどすっきりしていないので、出来れば最後にこの方法でも実験してみたいと思います。 丁寧に回答いただきありがとうございました。

その他の回答 (7)

  • inara
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回答No.8

データシート[1]を見ると、2SC3381は低雑音のペアTrで、1kHzのNF特性が出ているくらいなので、数100kHz帯域には使えないと思いますが、ミラー効果の研究のためなら、こういうトランジスタを使ったほうが測定しやすいでしょう。 カスコード接続されたNPNトランジスタの高周波等価回路は以下のようになります[2]。 '                                         gm3*V3 'Vs/2 ─Rs─Rb─┬─┬─┬ Cμ1┬─┬─Rc1─┬─┬──┬(←)-┬──┬ + V0/2 ' +         + V1 Rπ1 Cπ1    ↓ Ccs1   - V3  Rπ3  Cμ3   Ccs3  | '          -  └─┴─┼──┘  ┴   +  └─┼──┘   ┴   RL  ' -                RE  gm1*V1          Rb3            | '────────────┴──────────-┴────────┴ - Rsは内部回路でなく、ベースに直列に接続された抵抗、REはエミッタに接続された外部抵抗です。V1は素子でなく、ここの電圧で電流源(↓)の電流を決めているという意味(V3も同様)。gm1*V1がその電流値です。┴はトランジスタの基板電位です。これは高周波回路なので、Q3のベース(Rb3の下)はGND電位になっています。これらの内部素子の値が分かれば、高周波特性をシミュレーションできますが、東芝のHPにはなく、Webで探したところ、以下のSPICEパラメータがありました[3]。 .model Q2sc3381 NPN(Is=21.11f Xti=3 Eg=1.11 Vaf=391.3 Bf=388.5 Ise=21.11f + Ne=1.47 Ikf=.8246 Nk=1.723 Xtb=1.5 Var=100 Br=2.888 Isc=56.39p + Nc=1.799 Ikr=8.483m Rc=79.65m Cjc=7.819p Mjc=.2251 Vjc=.3905 + Fc=.5 Cje=5p Mje=.3333 Vje=.75 Tr=10n Tf=1n Itf=1 Xtf=0 Vtf=10) 上の等価回路は書籍[2]の図を書き写したもので計算法も書いてあるのですが、これはすぐには入手できないでしょうから、Webで見られるものとして、カスコード回路の解析例[4]を紹介します。 [1] 【2SC3381データシート】 http://www.datasheetcatalog.com/datasheets_pdf/2/S/C/3/2SC3381.shtml [2] 超LSIのためのアナログ集積回路設計技術(下)、培風館、p.32. [3] 【SPICEパラメータ】 http://www.diyaudio.com/forums/showthread/t-2962.html [4] 【インダクティブゲートカスコード回路による増幅回路の利得改善】 http://masu-www.pi.titech.ac.jp/RF/cfp/20050817/lai_ppt_20050817.pdf

AAIOI62
質問者

お礼

いろいろと紹介などいただきありがとうございます。 研究自体は終わったのですが、納得しきれていないのでもう少しやってみたいと考えています。 参考にさせていただきます。

  • FOCA
  • ベストアンサー率20% (23/111)
回答No.6

先に説明した局部電流帰還の説明が見つかったので載せておきます。 この図の抵抗を半可変抵抗器に置き換えるとDCバランスの調整もできて便利ですよ。

参考URL:
http://www.cqpub.co.jp/toragi/TRBN/contents/2004/tr0409/0409icv.pdf
AAIOI62
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 指摘して頂いたとおりに測定をしなおしたのですが、結果はかわりませんでした。 カスコード化したものとしていないものとで比較すると、エミッタ抵抗22kΩの時2MHzあたりで3dB、定電流源の時2MHzあたりで2dBほどの改善があっただけです。これではカスコードによる改善とは言えないですよね? 丁寧に回答していただいているのに申し訳ないのですが、測定する時間はもう残されてないので、結果はこのままで何が原因で少しの改善に終わってしまったかについて考えようと思います。 使っているデュアルトランジスタ(2SC3381)が低周波低雑音差動増幅用であるからといって、ミラー効果の改善が出来ない理由というわけではないと思います。抵抗が大きすぎる等の実装上の理由ではなく、何かトランジスタの内部的な現象が原因となっていることは考えられないでしょうか?

  • tadys
  • ベストアンサー率40% (856/2135)
回答No.5

2SC3381のデータシートを見てみましたが fT の項目がありません。この事はこのトランジスタが高周波用の用途を考えて作られていないことを意味します。 hFE の範囲は 200~700 ですから fT=100MHz としても最悪 150kHz辺りからゲインが低下します。 フィードバックをかけなければ広帯域化は難しいでしょう。 目標としている周波数帯域、CMRRなどはいくつで、実現できている性能はいくらなのですか?????? ディスクリートで広帯域のアンプを設計するのは初心者には難しいかもしれません。 メーカー製のアンプを利用したほうが簡単です。 回路設計が目的ならば、現在はフリーで手に入る回路シミュレーションソフトがあるのでそのようなソフトで動作検証を行ってから実際の回路を作成するのが良いでしょう。

参考URL:
http://atmori.hp.infoseek.co.jp/cmaker/index.htm
  • inara
  • ベストアンサー率72% (293/404)
回答No.4

「高周波領域とインピーダンスの関係」でお答えしたinaraです。 あのときJ-FETで回答しましたが、ご質問はバイポーラトランジスタでしたか。 ご質問のカスコード差動増幅器の高周波特性を計算する例が、アナログIC設計のバイブル「Analysis and Design of Analog Integrated Circuit」に出ています(ただし、Tr1とTr2の共通エミッタに接続されているのは抵抗だけです)。この書籍は手元にあります。 この回路の高周波等価回路はかなり複雑(7個の抵抗+6個のキャパシタと2個の電流源)で、どのパラメータが最終的な高周波特性に一番効くのかは実際の等価パラメータの値を使って計算するしかありませんが、一般論的に言えば、等価回路のキャパシタと抵抗値を減らし、電流増幅率を上げることです。 tadysさんの指摘の通り、トランジスタの遷移周波数 fT はコレクタ電流Icに依存し、トランジスタによってfTが最大となるIcが違うので、最大fTのIcとなるようにREの値を決める必要があります(いろいろ実験していることから、使用トランジスタのデータシートは見ていないようですが)。AIOI62さんの場合、RE=22kΩでのIcあたりでfTが最大となっているのでしょう。 ミラー効果をかなり気にされていますが、カスコード回路として動作している限りの話ですが、あまり気にしなくてもいいと思いいます。500kHz程度なら配線の引き回し等が敏感に影響する周波数でもないのですが、あまりいい加減に配線すると特性が悪くなります。そちらは大丈夫ですか?

AAIOI62
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 配線はそんなに悪くなるようにはなっていないと思います。 データシートは一度見てみたのですが、遷移周波数については見ていませんんでした。REを変えて実験しているのは、CMRRの改善を前にしていてその続きとしていまの実験をしています。 そのため、CMRRの実験で得たデータを使って全部のエミッタの状態をカスコード化して比較をしたいので、このようになります。遷移周波数から考えれば、REはいろいろ変えずに1つの回路に合う抵抗値があるということですよね?計算方法など詳しい参考文献などありましたら教えてください。

  • FOCA
  • ベストアンサー率20% (23/111)
回答No.3

ANo1のものです。 質問に疑問点を見つけたので確認させてください。 「エミッタ抵抗」と呼んでいるのは、「Tr5による定電流回路に替えて抵抗一本をTr1Tr2の共通エミッタから-Vccの間に接続した」という意味ですよね?(Tr5のREではないですよね?) であるならば、「エミッタ抵抗」を2.2kΩとするとTr1Tr2には各々3mA強の電流が流れます。 するとRcが3kΩ以上でTr3Tr4が飽和します。(信号が歪み、正常動作しない!という意味です) Rcはどの程度でしょうか?

AAIOI62
質問者

お礼

回答ありがとうございます。A No.1で指摘があったところの実験はまだできていません。すいません。 エミッタ抵抗に関してはそのとおりです。Rcには2.2kΩを入れています。5.1kΩや10kΩでも試したのですが、確か波形がうまく出なかった覚えがあります。抵抗を小さくしていった結果、2.1kΩで納得できる波形が出たんだと思います。 その場合には、電流を定電流源で小さくなるように調整するということなのでしょうか?ミラー効果の改善が出来てないというのもTr3,4が正常動作してなくないのと同じで、結局はカスコード化していないのと同じだということですよね。 A No.1で定電流源が正常に機能していないのではないかということなのですが、カスコード化をする前にCMRRを測定し、他のエミッタ抵抗の場合とは違い定電流源でCMRRを大きく保つことが出来たのでしっかり機能しているのではないかと思うのですが… Tr1,2とTr3,4はそれぞれデュアルトランジスタ(2SC3381)を使っています。

  • tadys
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回答No.2

Tr3,4のベース部分のパスコンによって利得が大きく変わると言うのは通常起こりません。 ですから回路の動作が通常ではないと考えられます。実装上の問題があるのでしょう。 エミッタ抵抗を変えたときに改善できたといいますがどれとどれを比べた時に何がどれだけ改善したのでしょうか? 提示された回路でエミッタ抵抗を2.2kΩにした場合、TR1,TR2のVceは0.45V程度になります。(Trとして2N6517を使用した場合) 動作しない電圧ではないのですが電圧が低すぎます。 これはR1~R3の抵抗値が高いことも原因の一つです。1桁小さい値にしましょう。 トランジスタはコレクタ電流が少ない場合や多すぎる場合には周波数特性が悪くなるのである程度の電流を流す必要があります。 提示された回路では電流が少ないと思います。 さて、ミラー効果ですが、この回路ではミラー効果の影響はほとんどありません。 TR3とTr4についていえばTr3からベースへの影響はTr4からの影響とキャンセルされるのでほとんど影響されません。ばらつきはあるでしょうが同種のTrならば小さいでしょう。 Tr1、Tr2についてはコレクタ電圧の変化が小さいのでミラー効果も小さくなります。元々そのための回路ですからね。 周波数特性が伸びないのはミラー効果のせいではありません。別の原因を探してください。

AAIOI62
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 改善については、カスコード化した状態(乗せている回路)と差動増幅回路そのままの状態(乗せている回路でTr3,4がない状態)との2つの比較で見ています。当初は、差動増幅回路のエミッタ抵抗の値を変えたときと、エミッタ抵抗の代わりに定電流源を組んだときでどれが一番CMRRが改善するかを実験していました。CMRRの改善ができ第二段階としてカスコード化での周波数特性の改善をしています。 Tr1,2とTr3,4はそれぞれデュアルトランジスタ(2SC3381)を使っています。 まずは、一番指摘のあるR1~R3の抵抗値を一桁小さいものにしてみて測定しなおしてみたいと思います。パスコンも利得が下がるのはおかしいのでもう回路を一度見直してみます。 Vceが低すぎるということなのですが、単純にR1~3で分圧されてR2にかかる電圧は約5Vと考えているので、R2を大きくすることでここの分圧を変えVceを大きくすることにはつながるのでしょうか?

  • FOCA
  • ベストアンサー率20% (23/111)
回答No.1

いくつか提案がありますが、いっぺんにやると失敗の元ですから一つずつ試してみてください。 1.定電流回路が正常に機能していないものと思われます。 Tr5のCE間電圧はほぼ0Vであろうと思われます。これではTr5がないのと同じです。各抵抗値を以下のように変更してみてください。 R2、R3:100kΩ RE:4.5kΩ(4~5kΩ) これでTr5のCE間電圧は5V程度になるはずです。 2.R1、R2、R3の抵抗値が大きすぎるようです。 R1,R2,R3はTr3,Tr4,Tr5のベース電流を供給する定電圧源と考えるべきです。ベース電流(たぶん数十μA)の変動程度で大きく電圧がゆすぶられることのないよう、R1,R2,R3を上記1項の100kΩから10kΩに変更してみてください。 3.増幅器のゲインを下げて周波数特性を改善してはどうですか? Tr1とTr2のエミッタに各々数十Ωの抵抗を直列に追加してみてください。局部帰還により増幅器のゲインは下がりますが、周波数特性は改善されるはずです。 Tr1とTr2をJ-FETに変えるのも一つの手です。増幅率の低いものから順に2SK30,2SK117,2SK147あたりが手に入りやすいと思います。 もし手に入れば差動増幅用の2SK109,2SK150,2SK389が2つの素子の特性がよく揃っていて、熱結合も完璧なので使いやすいです。 また、一般的に増幅率の低い素子の方が寄生容量が小さいようです。 4.カスコード回路をブーツストラップ式に変更してはどうでしょうか? ミラー効果の低減というとこれが決定版ですが、寄生発振の可能性が高かく教科書のようには簡単にはいきません。 上記1~3項の対策で不十分な場合にはTr3、Tr4の品種などの情報と共に補足要求してください。

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