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待合室にBGMを流す場合の著作権の問題
自動車教習所を営んでいます。 今は待合室にラジオをかけているのですが、もっとふさわしい音楽をCDあるいはMDに編集して流そうと考えています。 しかし、法律をかじったことのある友人から「商売に使うと著作権にひっかかるんじゃない?」と意見具申されました。 そこで詳しい方にお伺いしたいのですが、 (1) そもそも商用としてBGMを流すには事前に許可が必要なのですか。 (2) 著作権料というのは、誰に、いくらくらい払うのですか。 待合室だけでなく教習コースへもBGMを流す(スキー場や海水浴場のイメージ)ことも考えているのですが、それについてもアドバイスをいただければ幸いです。
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1970(昭和45)年に施行された著作権法22条には、「著作者は、その著作物を、・・・上演し、又は演奏する権利を専有する。」と規定されています。 ここで、「演奏」には、「録音され、又は録画されたものを再生すること」も含まれますので(2条7項)、CDやレコードをBGMとして流す場合にも、著作権法上、著作権者の許可が必要となります。 これまで、そのような許可を得る必要がなかったのは、附則14条に、「適法に録音された音楽著作物(=音楽CD、レコードの正規品)を再生演奏する場合、ディスコ、ダンスホール等での再生演奏を除き、当面の間、著作権者の許諾は不要である」との規定があったからです。これは、旧著作権法に同様の規定があったことから、「突然ダメにしてしまうと、社会に混乱を招く」との配慮から盛り込まれたものでした。 しかしながら、このような規定を含む著作権法は世界でも稀。このため、世界貿易機関で「日本の著作権法附則14条は、著作権の国際条約であるベルヌ条約に違反している」と指摘されてしまいます。 このような国際的非難が背景にあること、また、知的財産法の国際的調和を図るために、1999(H11)年に附則14条を削除することが国会で決定され、2000(H12)年に実際に削除されました。 が、「著作物使用料を実際に徴収するのは、周知徹底期間をおいてから」ということで、2002(H14)年3月までは徴収を見送り、4月から適用することとしました。 以上が、背景です。 それから、JASRACは、徴収した著作物使用料は、手数料を差し引いて著作者(レコード会社、作詞者、作曲家等)にバックしています。「金の亡者」みたいに貶されていますが(笑)、JASRACが自らの財源を潤すためにムリヤリ使用料を徴収するようにしたわけではありませんので、ご理解頂きたいと思います(私は、JASRACの人間ではないですが、知的財産権の1つである「工業所有権」という権利を守るという立場の人間ですので、彼らの仕事上の苦労がなんとなくですが理解できます^^)。 ただ、広報不足という感は否定できませんが(笑)。
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大きく当初の質問から逸れている事重々承知してますが、そもそも私が言い出しっぺ(笑)なんで、もう一言お許し下さい。 #4のkawarivさんのご説明で私もようやく見えて来ました。僭越ですが、私からもお礼申し上げます。そもそもベルヌ条約についても調べるか、こちらで質問するかも知れませんでしたから(笑)。 私はこの辺りの説明がJASRACの広告やHPで触れられていない(一切説明されていない)のが問題だと思っています。ベルヌ条約と言う言葉だけがあり、まるで西洋ではこうなので~と言わんばかりでした。そもそも関係者でないkawarivさんがこの様に説明するのがオカシイと思います(笑)。 只、「音楽ファン」としては諸事情はともかく、もっと原点に戻ってもらいたいと言うのが「ワガママ」だとは思いますが本音です。 あくまで音楽CDは『個人で楽しむ』だけのものなのか?それだけにしては高くないか(笑)? なんか他に方法は無いのか? 良い音楽を知っていれば他人にも知ってもらいたい・楽しんでもらいたいと言うのは、著作者だけでなくファンの「本能」に近いことです。私を筆頭に、大体「押しつけ」が多いですが(笑)。 無論、『コピー』を奨励するつもりは毛頭ありません。が、ある音楽が鳴っていて、誰かが「これ何?良い感じだよねー」「あっこれは○○です」「へぇー、今度買おうっと」・・・これで良いじゃないですか(笑)。 それと気になるのは、やはり著作者への配当(表現が間違っていればお許しを)です。レコードなどの著作「物」が売れての配当(印税と言っている様ですが)の話しは結構・当然かと思いますが、本件(笑)の場合ですと具体的にはどのような方法で著作者に還元されるか、私はまだ疑問があります。 尚、全てに於いて私の考えが「正しい」とは私も思ってはおりません。ただ現時点の正直な「感想」です。知らないだけの事が多いと思いますので。しかし、せっかくHPがあるのですから、その辺りももっと説明が欲しいですね(笑)。私が見た新聞広告は皆様に紹介差し上げたいくらいの「お粗末」な内容でした(笑)。 kawarivさん、そしてpilot-kさん、有り難うございました。
お礼
私は、kawarivさんの説明で、概ね理解いたしました。 ベルヌ条約に関しても、外圧という捉え方でなく、真の意味で著作者の保護を考えれば、「概論では賛成」したいと思います。 とは言え、JASRACの説明は「このように決まったのだから、徴収するのが当然」という「お上のお達し」のような印象をぬぐえないですね。 もしかしたら、本件(笑)の続きで「JASRACと渡り合う方法」の質問をすることになるかも知れません。(笑) ご回答ありがとうございました。
- t_c
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音楽を愛する者として、自称・社団法人JASRACの貪欲ぶりからは 目を反らすことのできない重大な問題として強く関心を寄せるところではあります。 実際音楽CDで出ている全世界の音楽の99%以上がJASRACが 管理している状態であり(逆に、JASRACが管理していない曲を探すのが困難なくらいです) ANo.#2の方の回答にもある通り、店でBGMとして流す場合には万単位の高額な著作権使用料を JASRAC共に支払う必要がありますが、聞いた話では、非営利の福祉関連の施設に限っては著作権使用料を 払わなくてもいいという、何とも狂った話も聞いたことがありますが、本当のことでしょうか? ただし、これはあくまで著作権を有し、JASRACが管理する曲に限ったものであり、 既に著作権の消滅した曲、例えば19世紀以前のクラシックなどであればJASRAC共でも 管理の対象外になるはずですので昔のクラシックや完全オリジナルの曲などであれば、 JASRACの奴らも手出しはできないはずです。 それはともかく、JASRACのようなあの手の役人は自分で作った曲ではないにも関わらず、 音楽の著作権使用料を徴収するという、妙な使命感に燃える傾向があり、高額の使用料を 取っておきながら、役人の対応がかなりいい加減なのがまったく納得がいかないものがあります。
- 参考URL:
- http//www2.jasrac.or.jp/
お礼
ご回答ありがとうございました。 「自称・社団法人JASRACの貪欲ぶり」なんて表現に、t_cさんの憤りを感じます。 質問の趣旨は単純に法的な手続きを尋ねたかっただけで他意は無かったのですが、 タイミングが良かったため(?)、別視点の問題提起になってしまいました。 いろいろ勉強になりました。ありがとうございます。
私自身一般人でありますが(笑)、音楽好きであるが故この問題に非常に関心(疑問)を持ってます。もっと考えがまとまれば、ここで皆様に「知ってもらう」意味でも問いかけるつもりでおりました。 かなり以前から新聞広告でも出ていましたが、この4月よりBGMの使用(例えばバーや喫茶店などでも)も著作権使用料をJASRACに支払う事になりました。規定や金額は#1のご回答に既にありますが、ここではトップページを添付しておきます。 著作権使用料を代理で支払っている有線放送を使用しているのなら、特にする事はありませんが、CDを自分でBGMに使用する場合は、JASRACとの契約が必要との事です。 以下、ご質問から大きく逸れ恐縮ですが、「今」の私の考えでは全く納得いきません。それは、コピーしたテープやMD、CD-Rでなく、お店で買ったCDでも使用料がかかることと、又、著作者(作者)が守られると言うより、只JASRACが儲かるだけの気がするからです。 もっと納得いく説明が欲しいですが、HPでは全くありません。 http://www.jasrac.or.jp/
- 参考URL:
- http://www.jasrac.or.jp/
お礼
ご意見、同じ思いです。聞くところによれば、MDの代金には既に著作権料相当額が含まれているとのこと、JASRACに二重に支払うような気がして腑に落ちません。 #1の方へのお礼にも書きましたが、例外規定も有るようですので、もう少し詳しく調べてみます。回答ありがとうございました。
- 尾藤 達也(@chuden)
- ベストアンサー率57% (60/105)
JASRACのホームページです。
お礼
早速のご回答ありがとうございました。 この4月から変わったのですね。でも「教習所」が“教育機関”とみなされるかが微妙だと思いました。
お礼
丁寧なご回答ありがとうございました。 明らかに商売のタネになる工業所有権と違って、音楽の著作権(特に演奏する権利など)は、少なくともこれまでの日本の社会では、知的財産として認識が薄かったというのも事実でしょう。その意味でも、kawarivさんも仰るようにJASRACの広報不足という感は否めませんね。 「著作権」とか「知的財産」とかは、新聞紙上では見聞きしていましたが、このような形で身近な問題になるとは予想だにしていませんでした。でも、今回の件を通じてこのような分野の勉強もできました。ありがとうございました。 なお、他の視点からのご意見・アドバイス等もあるかも知れませんので、もうしばらく締め切らずにいたいと思います。ご了承ください。