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酸化還元反応(大学受験)
タイトルのとおりですが、酸化還元反応について質問です。よろしくお願いいたします。 実験1 試験管にヨウ素の小さな結晶を1個とり、蒸留水を加える。さらにヨウ化カリウムの小さな結晶を2、3個加えて、試験管を良く降る。 実験2 実験1でつくった溶液2mlを別の試験管にとり、少量の1パーセントデンプン水溶液を加える。さらに0.1mol/l二酸化硫黄水溶液を少しずつ加え、試験管をよくふる。 質問は、この実験2に関してです。 実験2で「少量の1パーセントデンプン水溶液を加える」とありますが、これはなんのためですか? 私は、 実験1では、おそらく、I2 + 2e- → 2I-という反応が起こっていて 実験2では、二酸化硫黄は、SO2- + 2H2O → SO42- + 4H+ + 2e-という酸化反応が起こるので、ヨウ素は還元反応が起こるはずだから、I2 + 2e- →2I-という反応がおこると考えました。でもこれだと実験1では、2I-が生じているのに、実験2では、I2が使われている。となり、実験1で生じていないものが実験2で使われていることになりなんだかおかしいです。 解答では、実験1ではヨウ素をヨウ化カリウム水溶液に溶かして、ヨウ素ヨウ化カリウム溶液をつくっている。このとき、ヨウ素は、I2 + I- → I3- などの反応によって溶ける。 実験2では、ヨウ素は酸化剤として働き、その反応は、I2 + 2e- →2I-とありました。 ですが、これだと、実験1では、I3-が生じているのに、実験2では、I2が使われている。実験1と2のつながりがわかりません。 また、I2の検出としてデンプン水溶液を加えたのかと私は思いましたが解答によるとI2は実験2の生成物なので、検出反応として添加しているのは、おかしいと思います。 実験1と実験2のつながり、ヨウ素反応について、と なんのためにデンプン水溶液を添加しているのか、 以上二点について教えてください。よろしくお願いいたします。
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- anthracene
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I2とI3-の水溶性の差についてはDexMachinaさんがご回答されています。 なので横道レスになりますが・・・ なんでI3-のままででんぷんに入らないのか、というと、疎水性というのが効いています。聞いたことありますか?ようするに、水と油は混じらない、という話です。 でんぷんの螺旋構造の中は、炭化水素の鎖で囲まれた空間、すなわち油の中に近く、疎水性になっています。 ヨウ素と三ヨウ化物イオンを比べた場合、前者は水に溶けにくいことからも分かるでしょうが疎水性、後者は水に溶けるので親水性です。 ですから、でんぷんの螺旋に取り込まれるには、1度ヨウ化物イオンをはずして、ヨウ素分子に戻る必要があります。 じゃあ最初っからヨウ素と混ぜろよ!というのがだめだよ、というのはDexMachinaさんがお答えになっていらっしゃいますね。
- DexMachina
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No.1です。 > ここの点、同じI2なのになにから再生されるかにより螺旋構造に取り込まれやすさが > 異なるのはどうしてなんでしょうか? まず、デンプンがヨウ素を螺旋構造に取り込むには、デンプン分子がある程度自由に 構造を変えられるよう、水(又は湯)に溶かす(糊化させる)必要があります。 (デンプンが固体のままでは、螺旋で固まったままなのでヨウ素分子が入り込めない) 一方、ヨウ素の単体(I2)は水に溶けにくい為、デンプン水溶液にヨウ素だけ添加したの では、はっきりとした青紫を呈色するまでにかなりの時間が必要になります。 (一応、わずかに水に溶けるので、全く反応が見られないわけではありませんが) そこで、I2をI^-と結合させて、水溶性の高いI3^-に一旦変えてやって、デンプンと反応 しやすくさせてやっている、いうわけです。 (私が高校時に使った問題集には、その内容が説明されていたように記憶していますので、 多分大学受験レベルの範囲内ではないかと思います。 ・・・かなり昔のことなので、現在もそうかどうかはわからないのですが・・・)
- DexMachina
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「実験1」から「実験2のデンプン水溶液の添加」までは、ごく一般的なヨウ素デンプン 反応の操作です。 ここに二酸化硫黄との反応が組み合わせられたために、混乱されているのだと 思います。 まず、ヨウ素を水に溶けやすくするため、ヨウ化物イオンと結合させます(実験1); I2 + I^- → I3^- ここにデンプンを加えると、I3^-からI2が再生され、デンプンの螺旋構造の中に 取り込まれます(=I2の結合相手が、I^-からデンプンに変わる)(実験2・1段目); I3^- + starch(無色) → I^- + starch・I2(青紫) *starch=デンプン分子(但し、I2と1対1としたのはあくまで便宜上) つまり、この時点で「I2」が(デンプンの中に)存在しているわけです。 このヨウ素が、次に添加される二酸化硫黄と酸化還元反応をします(実験2・2段目); starch・I2(青紫) + SO2 → starch(無色) + 2I^- + SO4^2- + 4H^+ こうして、デンプン内のヨウ素が二酸化硫黄によって還元されることで、ヨウ素デンプン 反応によって生じていた青紫色が消されることになる、というのが、ご質問の実験の 結果になります。
お礼
ご回答ありがとうございます。 少しわからないところがあるのですが、確認の意味でもう一度質問させていただいてよろしいですか。 >ここにデンプンを加えると、I3^-からI2が再生され ということは、その上の >I2 + I^- → I3^- とまったく逆反応が起こっているということですか? ご回答から想像するに、最初のI2の段階でデンプンを添加してもデンプンの螺旋構造の中に取り込まれにくいが、I3^-から再生されたI2だとデンプンの螺旋構造に取り込まれやすい、ということでしょうか。ここの点、同じI2なのになにから再生されるかにより螺旋構造に取り込まれやすさが異なるのはどうしてなんでしょうか?大学受験レベルでは関係なければ結構ですが。。。 >(=I2の結合相手が、I^-からデンプンに変わる)というところがポイントなんでしょうか。単体のI2ではデンプンの螺旋構造に取り込まれないが、I3^-の状態(I^-と結合している)状態からは取り込まれやすいという理解でよろしいでしょうか。なんだか長々と書いてしまってすみません。重要なところではないと思うのですが、酸化還元の問題は苦手なもので。。すみません。