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室生犀星「ふるさと」の「みやこ」=ふるさとでしょうか?

「ふるさとは遠きにありて思ふもの」という著名な詩があり、その最後に「遠きみやこにかへらばや」の句があります。 掲示 URL の授業では、漢字と仮名の表記をとらえて、「みやこ」は都でなく、ふるさとであると示唆しています。私にもその表記の違いが目に付きますが、涙ぐむ「都」ではなく、かえるところにあるまじやと決意する「みやこ」のように読めます。 わたしの読み方に無理があるでしょうか。ご教示ください。 http://www.try-net.or.jp/~katazuka/syoukei0001.htm

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回答No.1

「一見しただけでは、東京で作ったのか郷里で作ったのか分りにくいようだけれども、しかしそれは郷里を離れようとするときの別れの心と、もはや再び帰らぬという決意を歌ったものである」 伊藤信吉氏は、「現代詩の鑑賞(上)」(新潮文庫)でこのように述べています。 犀星の親友、萩原朔太郎は、「都=東京」にいて故郷の「みやこ=金沢」を思っていると解しています。 また朔太郎は、犀星の境遇を「母親と争い、郷党に指弾され、単身東京に漂泊して~」と述べています。 一方、吉田精一氏は、「帰郷時に、東京にあって思郷の思いを抱いていた当時を懐かしみ、そんな気持ちになれる東京に帰りたいものだ」という意味に解しています。 その説によれば、「都」「みやこ」はともに東京で、この詩は現実の故郷への幻滅、あるいは愛憎半ばする思いをうたったものということになります。 いずれの説が正しいか、私には判断がつきません。

Linandtete
質問者

お礼

各種の解説をご紹介いただきましてありがとうございます。 朔太郎のように「みやこ=金沢」と思うと、「かえるところにあるまじや」という決意が宙に浮いてしまうような気がして落ち着きませんでした。しかし養母、郷党との軋轢を超えて「みやこ=金沢」にかえらばや、というのもまた凄まじく、味わいが深くなったように思います。

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