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蒸留計算に必要な定数の求め方

物性未知の化合物について蒸留計算に必要なウイルソン定数やアントワン定数、ペンロビンソン定数というのは実験室の精留管を用いたフラスコ蒸留の簡単な実験などで求めることはできるのでしょうか?今週末にも大江修造先生のご本を手に入れようと思いますが、急ぎで知りたいのでご教授の程お願い申し上げます。

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  • himajin1
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回答No.1

私は、仕事で、物性定数を求めましたが、取り扱う化合物がCH主体で、Oとか、Nとかが無く、ほぼ理想溶液を形成することがわかっていましたので、純物質の気液平衡だけ、実測してアントワン定数を求めていました。 それでも簡単ではないです。面倒です。 これから、アントワン常数を求めようと言うことは、汎用化合物ではなく、新規化合物や、特殊化合物で、化学工学便覧などの文献に、アントワン定数が記載されていない化合物でしょう。 まず、目的化合物だけでなく、分離したい不純物達の合成と、それぞれの純物質の単離が必要です。 融点を持つ化合物で有れば晶析の後に蒸留したりして、ひたすら純度を上げます。 こうして単離した化合物の純品の温度と蒸気圧の関係を求めます。 この時使用するのが、コットレルポンプ付きの、エブリオメーターという気液平衡測定専用のフラスコですが、これだと、 1:容量が大きく、純品が100ml単位で必要となり、純品の準備が大変 2:装置が大きくて、温度的に安定状態になるのに時間が必要 という、欠点があります。 私は、小振りの、測定専用フラスコをガラス細工で作り、いつもこれを使用しました。 操作に習熟する為に、アントワン定数既知の化合物で練習を重ね、似たようなデータが取れるようになっておく必要があります。 測定は、低圧(高真空、低温)側から開始し、高圧(大気圧、高温)側に向かって進めます。 測定後の、サンプルを、ガスクロ分析し、熱分解、重合が発生していないことを確認する事も必要です。 沸点が200℃を越える場合、工業的に使用する熱源の種類に応じて、測定の上限温度を制限して良いと思います。(無理に、大気圧での沸点を測定しなくても良い) 温度と蒸気圧のデータをCOXチャートにプロットし、異常データを削除し、antoine定数のABCを求めます。このプログラムは、蒸留工学の本に出てきます。 まじめに、antoine定数を求めるときは、以上のような作業が必要で、合成から始めると、1化合物につき、1週間で出来れば上等な方でしょう。 特に、不純物の合成が面倒です。

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