ＴＶって、なぜ、皇族に「様」を付けるの？

質問

天皇や皇族は国民の象徴であるだけで、決して、国民よりも偉いというわけではありません。
ＴＶでは、一般人に対して「様」は決して付けないのに、なぜ、天皇や皇族に対しては「様」を付けるのですか？

また、生命が誕生したことは素晴らしい事とは思いますが、ひとつの生命が誕生しただけで、取り扱いが大き過ぎ疑問に思いますし、正月やパレードみたいな時もそうですが、一部の人々の行動に、物凄く異常さを感じます。

天皇や皇族は象徴なだけであって職業なだけであって、人権的には、我々と同じ立場だと私は考えます。

世継ぎ問題で騒ぐということからも、明治政府や第二次世界大戦の昭和政府の洗脳教育などのシステムから日本は脱却できていないのでしょうか？

回答No.12

Super-K

日本のマスコミ産業には2つの大きなタブーがあります。すなわち皇族関係と部落問題です。日本歴史上で最も「尊い」とされた存在と最も「卑しい」とされた存在がタブーになっているわけですね。なんだか時代錯誤ですが。。。
タブーだったら、そもそも報道しなければよいではないかと思われるかもしれませんが、マスコミ産業にとってはそうはいかない事情があります。皇族関係の報道は視聴率が稼げますから、触れたくなくえも触れざるをえないわけです。そんなわけで、腫れ物に触るかの如く皇族なら誰でも「さま」をつけて呼ぶことになるのです。
部落問題の場合についても、全然報道しないならば、「差別問題に理解がない」などと同和団体から攻撃されるので、非常に不自然な報道がなされたりするわけです。最近話題の京都市職員不祥事についても部落問題が密接に関わっているのですが、その点についてマスコミ産業は奇妙な沈黙を続けたままです。
私が見るところ、皇族関係の報道にしろ同和問題の報道にしろ、当事者ではなくして右翼団体や同和団体などの外野の人間がしつこく騒いでいる点、特にマスコミ産業がその外野の圧力(時に暴力を含む)に屈服している点こそ問題にされなければならないと思います。
「さま」と呼ばれようが、「さん」と呼ばれようが、呼び捨て去れようが、皇族自身はどうでもよいと考えているのではないでしょうか。

次に洗脳教育という指摘についてですが、私の意見では、現在の日本では洗脳教育というほどの教育が行われているとは思いませんが、現代日本人の天皇制理解についてはやはり問題があるのではないかと思います。一例を挙げると、日本国憲法では天皇は「日本国民統合の象徴」と規定されているわけですが、この文言を誤解している人が多いと思われます。この文言はあくまで「現状の国民統合の程度」を天皇が象徴するという意味であって、天皇が国民統合作用を果たすという意味ではありません。もし現状の日本国民は転々バラバラで全然まとまりがないならば、その現状を天皇が象徴するということです。
にもかかわらず、天皇が国民党統合作用を果たすべきだと誤解している人は多いのではないでしょうか。しかしよく考えてみて下さい。国民統合作用すなわちネイション・ビルディング(国民形成)とはまさに政治そのものなのですから、天皇がこんな作用を果たしてはいけないのは法学上当然のことなのです。
多くの国民が「日本国民統合の象徴」という文言を誤解しているのは仕方ないにしても、その誤解を意図的に利用しようとする政治家が見受けられるのは非常に残念ですね。

多くの日本国民は、天皇を前近代的専制の残存物として憎んでいるわけでもなければ、国体の精華として崇め奉っているわけでもありません。ただマスコミ産業が追いかけるから、知らず知らずのうちに興味を抱かせられてしまっているのです。世継ぎ問題がある種のフィーバーを呈しているのもだたそれだけのことです。言うなればマスコミ産業による洗脳といったところでしょう。

お礼

長文のご説明ありがとうございました。お時間を取らせてしまい申し訳ございません。

今の日本国民の多くが理解している皇族に対しての印象は、法的にはとても不自然なことなのですね。

決して、天皇や皇族が悪いとは言っているのではないのは皆さんに理解して欲しいのですが、マスコミ産業による洗脳の部分の方が大きいのですね。