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「空しかりし」
日本語を勉強中の中国人です。湯川秀樹の「自己発見」という文章を読んでいますが、理解できない言葉がありますので、お伺いします。 「今日もまた空しかりしと橋の上にきて立ちどまり落ちる日を見る。」 上記の一文の中の「空しかりし」の読み方と意味は何でしょうか。辞書を引いて調べましたが、見つけられませんでした。ご存知の方、ご知恵を貸していただけないでしょうか。 また、質問文の中に不自然な表現がありましたら、そちらについても指摘していただければ大変嬉しいです。よろしくお願いいたします。
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皆さんの回答に付け加えることはそれほどありませんが、一つだけ。 日本語文法の術語を使うことをお許し下さい。 「空しかり-し」 「空しかり」は、「空し」という文語形容詞の連用形です。 「し」の終止形は「き」で、「し」は連体形なのです。辞書で見つからなかったのはそのためでしょう。 文語「空しかり」+「き」 ↓ ↓ 口語「空しかっ」+「た」 本来なら「~と」の「~」は終止形であるべきですね。 しかし口語の活用で、「静かな/静かだ」のようないわゆる形容動詞以外では終止形が連体形と同形になっていますね。 「今日もまた空しかりしと」はずっと昔なら「…空しかりきと」と言ったのでしょうが、湯川博士がこれを書かれた時点では、連体形を終止形の代わりに使うようになっていたわけです。 なお、形容詞の場合、終止形「山よりも高し。」、連体形「高き山」なのに対して、過去の助動詞「き」の連体形が「し」なので、錯覚しやすい面もあります。 「結論あり【き】。」が終止形、「在り【し】日」が連体形です。
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- hakobulu
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#4です。 ご返事ありがとうございます。 1、「すぐ後(アト)」と読みます。 2、「何と読むでしょうか」でも間違いではありません。 「何と読む【の】でしょうか」とすると、それを強調した言い方になります。 とても知りたい字について聞く場合は、「の」をつけた方が「本気で知りたがっている」という印象を与えることができるでしょう。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。二つの追加質問は全部すっきりといたしました。「の」の役割が理解できるようになりました。これからも「の」の練習をさせていただきますので、どうかよろしくお願いいたします。 本当にありがとうございました。
- shigure136
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空しい(むなしい)、したがって、【むなしかりし】と読みます。 ⇒「空しい」は「虚しい」とも書きます。 ★意味としては、【中身が無い】【うわべだけ】【苦労してもその甲斐が無い】【無駄なこと】【はかない】【あっけない】などがあります。 ここで出ている文章の「空しい」がどの意味を持っているのかは、前後の文章との兼ね合いで判断すべきなので【これだ!】というものを挙げることはできません。 全力を傾注して長時間にわたる研究をしたのに、思うような成果が上がらなかったのであれば「(こんなに時間をかけているのに、まだダメなのか)今日もまた無駄に終わってしまったな~、と橋の上で沈む夕日を眺めた」となるでしょう。 研究材料を探して朝早くから飛び回り、挙句の果てに目指す材料にはめぐり合うことが出来ず、夕方を迎えて帰らなくてはならない時間となってしまった場合であれば、「(もうこんな時間か)今日もまたあっけなく終わってしまったな~!(もっと時間が欲しい)」となるかもしれません。 ★内容の空しい文章⇒中身の無い文章。 ★ハチ公(犬の名前)は空しくご主人の帰りを待った⇒帰ってこないご主人をじっと待っている忠犬ハチ公の様子を表しています。 ★セミは地上に出て僅か1~2週間で空しくその一生を閉じる⇒セミの一生のはかなさを表しています。 ★空しかり⇒【空しかったな~】という「過去を振り返っての詠嘆の感情表現」でしょうか? ★ご存知の方、ご知恵を貸して・・・ ⇒ごご存知の方、お知恵を貸して・・・・です。 ★そちらについても指摘していただければ ⇒そちらについてもご指摘いただければ
お礼
毎度お世話になります。 ご丁寧に教えていただき誠にありがとうございます。「空しい」に関する例文をたくさん拝見しました。この単語の意味の理解にとても役立ちました。また、質問文のご添削に感謝いたします。指摘していただいたところに今後十分注意いたします。大変参考になりました。 本当にありがとうございました。
- hakobulu
- ベストアンサー率46% (1655/3578)
◆ 【全く自信はありません!】が、「空しかりし」の「かりし」の部分。 「かり」も「し」も古語で、どちらも「過去の回想・詠嘆」を表わす助動詞ではないかと思います。 「し」は「き」の連体形という辞書の説明が当てはまるのかもしれません。 慣用句で「若かりし日々」というのがありますが、それと似たようなものではないかと思いました。 ◆ご質問文の添削 1、{上記の一文の中の}(△) ・間違いではありませんが個人的な感覚としては、【一文】というのは「いくつかの文が連なっている中の一つの文」という印象があります。 『上の文中の「今日もまた~」という一文に関してですが』などのように使う場合は自然なように思います。 原文の場合は文がひとつだけですから、『文』だけの方が良いでしょう。 ・また、【上記の】でも悪くはありませんが、やや固い印象を与えます。公式な書類や、改まった状況で記される文章に良くある表現です。 ですから、そういう雰囲気でお使いになりたい場合は「上記の」でも良いとは思います。 今回の場合は引用文のすぐ後に続く文章でもあり、『この』としても問題はありませんし、肩の張らない印象を与えることが可能だと思います。 ・まとめると、 『この文の中の』(○)または、 『この文中の』(◎)となります。 間違いではありませんがやや気になっておられたと思う[の]の3連続も解消されます。 2、{「空しかりし」の読み方と意味は何でしょうか。}(×) ・これも完全な間違いではありませんし、我々もつい使ってしまう言い回しではあります。 ただ、わからない言葉の意味や読みに対して【何でしょうか】というのは余りに直截的な質問の仕方です。 『何と読むでしょうか』『どのような意味でしょうか』などが普通の聞き方です。 awayuki_chさんがお話になった中国語の意味がわからずに、私が「それは何ですか」と聞くのと同じような感じになります。 「何でしょうか」は基本的に「不明な物」を聞く場合に使うと思っていただいたほうが無難かもしれません。 ・『「空しかりし」の読み方と意味がわかりません。』(○) 『「空しかりし」とは、どのような意味でしょうか。また、何と読むのでしょうか。』(◎) などとした方が良いでしょう。 3、{ご知恵} この場合は『お知恵』です。 「ご」と「お」の使い分け基準に関しては私には知識がありません。
お礼
毎度お世話になります。 ご親切に教えていただき誠にありがとうございます。「空しかりし」の「かりし」の部分がよく理解できました。質問文のご添削にもいつも感謝しております。これから気をつけます。大変参考になりました。 本当にありがとうございました。 * 申し訳ありませんが、先ほど投稿させていただいた補足文の中に一箇所書き忘れたところがあります。 >今回の場合は引用文のすぐ後に続く文章でもあり、『この』としても問題はありませんし、肩の張らない印象を与えることが可能だと思います。 上の文中の「後に続く」の「後」は何と読むのでしょうか。「うしろ」ですか。それとも「あと」でしょうか。よろしくお願いいたします。
補足
ご添削について一箇所理解できないところがありますので、ご意見をお聞かせください。 >『「空しかりし」とは、どのような意味でしょうか。また、何と読むのでしょうか。』(◎) 「読む」の後のその「の」がとても苦手で、文を書くときに「の」を入れるかどうかよく考えてしまいます。私はたぶん「どのような意味でしょうか。また、何と読むでしょうか。」と書くと思うのですが、やはり不自然なのでしょうか。 もう一度教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
- toko0503
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> 特に、二番目の「し」の役割。 「空しかりし」=「空しかった」 「し」は過去形と思えばいいと思いますよ。 ex. 「若かりし頃」→「若かった頃」 「すでに遅かりし」→「すでに遅かった」 「預かりし金なので」→「預かった金なので」
お礼
再びありがとうございます。たくさんの用例を書いていただき大変助かりました。よく分かりました。 本当にありがとうございました。
- toko0503
- ベストアンサー率36% (886/2437)
「空しかりし」→ 「むな しかりし」 「空しい」(むなしい)=「虚しい」= meaningess / in vain ・ feel hollowed out ってことでしょうか。
お礼
毎度お世話になります。 早速のご回答ありがとうございます。「空しい」という形容詞のことを言っているのですね。大変参考になりました。 本当にありがとうございました。
補足
「空しい」は分かりましたが、「空しかりし」の活用はよく理解できなくて困っています。特に、二番目の「し」の役割。「空しかりし」の活用についても説明していただければありがたいです。よろしくお願いいたします。
- zap35
- ベストアンサー率44% (1383/3079)
空しかりし = むなしかりし だと思います 今日も一日むなしかった(=無為だった)なあ と疲れて帰ってきて、橋の上で夕日を見たときの感動を謳った短歌だと思います。 質問文は完璧です。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。「空しい」という形容詞の変化ですね。とても参考になりました。 本当にありがとうございました。
補足
古典文法と関係があるようで、とても苦手です。「空しかり」のうしろにつく「し」の役割を教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
お礼
毎度お世話になります。 ご親切に教えていただき誠にありがとうございます。「~と」の「~」は連体形である理由がよく分かりました。とてもすっきりいたしました。古典文法の助動詞は本当に難しいです。頭を抱えています。大変助かりました! 本当にありがとうございました。