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戦後の日本語について

neil_2112の回答

  • neil_2112
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回答No.1

こんにちは。 日本語を改造しようという動きの波は今まで大きく2度あって、1つ目の波は明治の最初の20年間、2つ目はご指摘の戦後すぐだそうです。 明治時代の旗振り役は文部大臣を務めた森有礼で、この人は日本語改造というより、日本語を捨てて、ヨーロッパ語のどれかを国語にしようと考えました(言葉だけでなく、日本男性がアメリカ女性と結婚して体格も西洋並みの子孫をつくることまで主張したそうですが)。 言葉に限って言うと、ヨーロッパ留学をしてよく言葉の違いを知っていた森は、日本が劣っている(劣っているのではなく、違っていた、だけなのですが)のは、日本語がアルファベットを使わないせいだ、と考えていました。つまり、純粋に音を表すアルファベットという表音文字(音標文字)が軽快で能率的だ、それを使わずに漢字のような遅れた表意文字(表語文字)を使っているから日本はダメなのだ、という考えだったわけです。 幸いにして日本語は捨てられませんでしたが、漢字をやめて表音文字を採用しようという動きは根強くて、それ以降、アルファベット派、かな書き派の2つの意見がずっと底流にあったのですね。 そういう下敷きがあったところに、敗戦でまた国語問題が浮上したわけです。日本語を捨てよ、フランス語を国語にしろ、といった代表格は何と文学者の志賀直哉です。 彼は昭和21年、森有礼による英語の国語化が失敗したことを悔やみつつ、「それが実現していたら…恐らく今度のような戦争は起こっていなかったろう」として、日本はこの際、「思い切って世界中で一番いい言語、一番美しい言語をとって、そのまま国語に採用してはどうかと考えている」と主張しました(「国語問題」)。敗戦で一から出なおす今ならできる、という信念が志賀直哉にはあったようですね。 ちなみに、この年は日本政府にアメリカの教育使節団が「漢字の廃止、ローマ字の採用」を勧告してもいます。当時の一般的な「やり直し」の気分が、言葉に対しても強く出ていた時代なのでしょうね。今からは想像もできませんが。

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