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投信の基準価格と成績の関係

nekomomotaの回答

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回答No.2

私もこのサイトで以前同じ趣旨の質問に答えたことがありますが、お読みになったエコノミスト誌の記述は正しいです。別に投信をかばっているわけではありません。 まず「高値掴み」かどうかですがこれは発売時、基準価格が10000万円で運用が開始される投信を投資家がいつ買ったかということが「高値掴み」かどうかの違いです。 その意味では日経平均が20000万円の時始まったインデックス投信と10000円の時始まったインデックス投信との基準価格の差は(信託報酬などのコストを除外すれば)前者が後者のおよそ二倍程度で並行移動しているだけです。 もうひとつ差が出ない要素はおそらくエコノミスト誌にもあったと思いますが、現在のインデックス投信の場合は対象銘柄をすべて時価構成比どおり投資する「完全法」という投資手法がとられてかつ指数と離れないように管理されていますので、何処の運用会社が運用して運用成績に差が出ようがないというのがその理由です。 ですからおっしゃっている例で基準価格10000円からスタートした投信に発売時に投資し現在8000円になったとすれば、買入れ時にたまたま5000円の基準価格であった既存の投信はほど4000円になっていて、ともに2割の評価損というまったく同じことです。 インデックス投信というのはその意味「運用に差が出ない投信」であり投資家自信のこれからTOPIXが上がるか下がるかという相場観にほぼ全部成果がかかっている投資商品なのです。 では運用会社の巧拙というのは基準価格でどうみるか。それはインデックス投資以外の場合初めて出てくるものです。 日本株戦略ファンドのようなアクティブ運用のファンドでは運用担当者それぞれで投資銘柄が異なりますので運用成績に差が出ます(これらとてTOPIX指数との乖離に一定の制約を設けて運用管理をしている場合が多いので想像していらっしゃるほどTOPIXのリターンと変わらないこともあります)。 2000年の初頭のITバブルのピークで設定して1兆円集めたというのは「投信会社、販売した証券会社にとっては時期が悪かった」ということは言えます。投資家にそれ以後も株が上がるようなイメージで販売したでしょうから。むろん販売者も投資家もそう信じていたでしょう。 その後はご存知の日経平均8000円割れを経験しました。この過程でまったく価値を損なわず値上がりするような株式運用はほぼ不可能です。それではこのような場合どうやってファンドごとの運用の巧拙を比較するか。 それがTOPIX(あるいは日経平均でのよいですが)のリターンと比べる方法です(ベンチマークとしてご存知だと思いますが)。 TOPIXが仮に半分に下がった期間に60%でとどまっていればそれは「上手い」ということになります。大勢の運用成績平均であるTOPIXを相対的に上回っているからです。その上回り方の差でおのおののファンドを比較するのです。 最後にまとめますと、どのような運用期間でもその期間の平均株価の騰落率とおのおののアクティブファンドのリターンを比べて見ることが正当な成績評価になります(もし分配金があれば調整してくださいね)。日本戦略ファンドではそれはどうなるか計算してみてください。もっと細かく言えば期間期間によって大抵勝っている時期もあれば負けている時期もあるはずですよ。どちらが長いかで勝負がつきます。 インデックス投信を同じように計算すると、いずれのファンドもTOPIXをやや下回る成績にぴったり張り付いているはずです。この差はほとんどが運用するために投信会社などが毎日少しずつ基準価格から差し引いている信託報酬です。 もちろんアクティブ投信にも同じように信託報酬が差し引かれていますので、この場合こそこれを上回るアクティブな成績が出せないとインデックス投資の方がマシということになります。買入れ時の手数料もインデックス投信より高いですから、TOPIXには勝っていなければいけません。それが出来ない場合初めて結局コスト倒れになるわけです。でもアクティブ運用でも株価が非常に大きく下がったときにもプラスを維持するのは実際は無理です。

nyagora
質問者

お礼

早速わかりやすい説明をしていただき有難うございました。インデックスファンドについてはどれも成績が同じですね。 アクティブファンドはやはり運用者の拙攻がだいぶあると思っていますが、ベンチマークを大きく上回ることは無理ですね。 97年から98年にかけて日本株や世界債権、地域別ファンド、世界株などいろいろなファンドに分散投資をしましたが、どれも成績はふるいませんでしたね。 一番よかったのはフィディリティのジャパンで平均年率10%以上で回りました。大損はインベスコの香港とかグローバルインベストメントです。損を出さなかったものでも年率3%とかしょぼいのは0.3%です。大損したのは昨年の株の利益の相殺に使いました。 アクティブは経費ばかり高くてちっとも成績は上がりませんでしたので今ではインデックスがだいぶマシだと思うようになりました。 もっとも投信には懲りました。「プロが色々にリスク分散して投資するので個別株投資よりもずっとリスクが低い」なんて大嘘のようです。損する時はファンドも個別株も同じです。人任せで損するより自分の判断で損をした方がまだ諦めがつくというものです。 詳しく説明していただき本当に有難うございました。

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