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漱石全集と夏目漱石全集
「漱石全集」が岩波から、「夏目漱石全集」がちくまから出版されていますが、どう違うのでしょうか? 文庫本で小説は全部楽しく拝読いたしました。 興味が出てきて、漱石日記、私の個人主義を(これも文庫本)読んでいます。 今は、夏目漱石の価値観や思想観などちょっとしたことでも、もっともっと知りたい気持ちでいっぱいです。
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こんばんは。 仰る「ちくま」が、ちくま文庫版と仮定して回答します。 岩波:正字。旧かな。文字通りの「全集」。 ちくま:新字。新かな。難しい漢字などはひらがなにしてある。文学と評論のみ。 『漱石日記』は岩波文庫版でしょうか。これは、新字、新かな、難しい漢字はひらがなに直してありますね。 『私の個人主義』は、講談社文庫版かな。 漱石の時代の雰囲気を知り、あわせて全部を見たいのであれば、#1さんの仰る通り、やはり岩波の『漱石全集』でしょう。いちばん新しいもの(第1巻が1993年)か、ひとつ前のもの(第1巻が1984年)がいいと思います。 それからですね、 集英社『漱石文学全集』の別巻『漱石研究年表』は、漱石の行動を、一日単位で年表にしたすごい本です。 また、 ほるぷ『初版本漱石文学館』は、初版本を、装丁まで忠実に復元したものです。 また、漱石の小説は、ほとんど朝日新聞に掲載されたんですが、当時の新聞を、挿絵ごと、そのまま写真版で復元したものもあります。ゆまに書房『漱石新聞小説復刻全集』です。 漱石のひととなりを知るには、『書簡』がお勧めです。漱石は書簡の名手で、素晴らしい手紙を数多く残しています。岩波文庫の、抜粋の『漱石書簡集』から入ってみてもいいかもしれません。 漱石の全集は、たくさん出ていて、その歴史は、日本の全集の歴史を象徴してるといわれているんです。これを書くのに、青英舎『漱石全集物語』を参考にしましたが、そんな本が出るほどなんです。 復刻版は、かなり大きな図書館でないとないかもしれません。最初は、岩波版『漱石全集』か、岩波文庫の漱石作品がいいと思います。 ご参考になれば。
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- mannequincat
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漱石の全集は岩波と筑摩のみならずいろんな出版社から出ています。 でもチョイスは一つ。岩波に限ります。他はクズ。理由も簡単。岩波のは素晴らしく詳細な註が施されているからです。そりゃもう見事の一語に尽きる。他とは比較にならない。筑摩の註なんて無駄、邪魔なだけ。まあ歴史が違うんですね。岩波は漱石のおかげで今日があると言ったって過言でないんで。 それにしてもこんなに衆人の労力が結集されてしまうなんて嗚呼、漱石は日本のシェークスピアなのだなあ、と腑に落ちて納得してしまいます。 九十年代に出た最新の全集が最善であるのは分かりきったことですが、六十年代に出されたもの(全十六巻)でも思わず頭が下がるような立派な註が付いてます。(だからもう九十年代のが出たときにはひっくり返って驚きました。)こっちなら古本屋でうんと安く買えます。何冊か三百円で買いました。 九十年代のを全巻古本屋で一括購入となると、それなりの出費になりますが、一度三万円代というのを見た憶えがあります。よっぽど買おうかと思ったが…。 さて、小説をひととおり読まれたのなら、次に手に取られるべきは書簡集でしょう。漱石党なら誰でもそう言うと思う。すぐさまぜひ!
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ご回答ありがとうございました。 「岩波の素晴らしく詳細な註」気になりました、読んでみたいです。 こんなに心に残る作家さんがいたのか、と目からウロコです。 日本人でよかった、日本語が自然に体に入ってくる、漱石の作品を読むことができて嬉しく思います。
筑摩書房というのは、ちくま文庫「夏目漱石全集」でしょうか? これは全10巻で¥9,528(税込)、お手頃ですが、 >夏目漱石の価値観や思想観などちょっとしたことでも、もっともっと知りたい ということでしたら、岩波でしょうね。 ただ、高いし、品切れ重版未定というのもあるので、図書館に行かれた方がいいかもしれません。詳しくは参考URLをどうぞ。
お礼
ご回答ありがとうございます。夏目漱石全集はちくま文庫のものです。岩波のほうがよさそうですね、図書館で予約してみます♪
お礼
ご回答ありがとうございました。そうなのです、漱石時代の雰囲気、全部知りたい気持ちです。ちょっと恋してしまったような気分です。 岩波の「漱石全集」がよさそうですね、でも旧かな遣いの本を読んだことがありませんので、読み進めることができるか不安です。 まずは図書館で借りてみようと思います。 漱石研究年表、かなり興味津々です。 手紙や一日の行動まで本に出ているなんて、ありがたいです。