• 締切済み

フーリエ変換ってなんのためにする?

カテ違いかもしれませんがよろしくお願いします。 私は仕事柄FT-IRを使用するのですが、ふと疑問に思ったのが、なぜフーリエ変換しているのかです。 大学時代に普通のIRを使用していたのですが、得られる波形はFT-IRとおなじだったような気がします。。。 なにか演算関係で有利になることがあるのでしょうか? なお当方は化学専門で、大学時代に物理や数学をほとんど履修していないので、フーリエ変換については言葉を知っている程度です。 ですのでそのあたりを考慮していただいたお答えをお待ちしております。

  • 化学
  • 回答数3
  • ありがとう数6

みんなの回答

  • paddler
  • ベストアンサー率53% (176/330)
回答No.3

> ふと疑問に思ったのが、なぜフーリエ変換しているのかです。 FT-IRで光検出器(一般的にDTGSやMCT)から得られる信号をインター フェログラム(干渉図形)と言います。インターフェログラムは連続的に 変化する色んな周波数のCos波の集まりです。一つの波数(波長)が 一つの周波数のCos波に対応します。なので、インターフェログラムを フーリエ変換すると、横軸を波数、縦軸を光強度とする赤外スペクトル が得られます(この段階ではまだシングルビーム)。試料のスペクトルを レファレンスのスペクトルで割り算してやると、縦軸を透過率とする、 おなじみの赤外吸収スペクトルになります。(ちなみにパルス光は照射 しません、念のため。) > なにか演算関係で有利になることがあるのでしょうか? 干渉計を用いるフーリエ分光法には、分光学の専門用語で"Felgett's Advantage"と"Jacquino's Advantage"と呼ばれる2つの利得(メリット) があります。"Felgett's Advantage"は下記URLにあるように、通常の 回折格子分光器が波長走査の際に目的の波長以外は捨てながら測定 しているムダを犯しているのに対し、フーリエ分光法では常に検出器に 全ての波長が同時に入射していることから、光源の光エネルギーを 余すことなく有効に使っている、ということから来るメリットです。 http://www.optronics.co.jp/lex/detail.php?id=7392 "Jacquino's Advantage"については詳細は省略しますが、回折格子 分光器で分光器に光を取り込む入り口である入射スリットに比べて、 干渉計の入り口の方が取り込む光の立体角が大きく取れるので効率が 良い、ということから来るメリットだったと思います。

参考URL:
http://www.optronics.co.jp/lex/detail.php?id=7392
lespaul
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 確かに大学時代に使用していたIRは各破数を走査していたのに対して、FT-IRは全破数を一瞬で測定していますね。 >光源の光エネルギーを余すことなく有効に使っている、ということから来るメリットです 確かにこれより測定の精度が上がりますね。 いろいろとフーリエ変換の利点が分かりました。 ありがとうございます。

  • c80s3xxx
  • ベストアンサー率49% (1631/3289)
回答No.2

FT-IR は光の干渉(複数の光が重なることで,光が強めあったり弱めあったりする現象)を利用して測定をしています.干渉は波動の重ね合わせによっておこるのですが,この辺りは高校の物理の範疇です.干渉がどのようにおこるかは波長の関数です. 測定は干渉条件を変えたときの光の強弱を記録することによって行います.光は白色光.白色光であっても,試料を透過した光は波長によって強弱が違ってきます.当然,干渉のおこり方もその影響を受けます.つまり,干渉のおこり方には吸収スペクトルの情報が含まれているわけです. その干渉のおこり方から,計算処理によって波長の関数という形に変形しているのです. この変形のための演算操作がフーリエ変換という数学的操作です.

lespaul
質問者

お礼

FT-IRを理解するためには干渉を理解することが必須なのですね。 ありがとうございました。

noname#62864
noname#62864
回答No.1

フーリエ変換を行うのは測定時間の短縮のためだと思います。 詳しい原理は私にはうまく説明できませんが、試料に連続した波長をもつパルス光を照射することによって、短時間で測定を行っているということです。 しかし、その場合には、得られるデータが複数の波数の吸収を重ね合わせたものとして得られ、そのままでは解析できないために、従来のスペクトルと同様の形に復元する目的でフーリエ変換を行っているわけです。 フーリエ変換というのは、FT-IR等で得られた生のデータから従来のスペクトルを復元するための演算と考えて良いと思います。

参考URL:
http://www.jeol.co.jp/technical/ai/ir/ft-ir/ft-ir-01.htm
lespaul
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 紹介していただいたリンクが非常にわかりやすく説明してあったので、数式に苦手感のある私でもフーリエ変換の利点が理解できました。

関連するQ&A

  • フーリエ変換の理論について

    物理化学の理論展開で f(x,y)=...特殊関数で滑らか... というような風に式が展開され、その後で"ここでy方向にフーリエ変換すると..."という流れになります。フーリエ変換は厳密には適用可能性のチェックが入るものだと思います(2乗可積分とか..)。しかし、その理論展開はそのようなものはなく、いきなり、”フーリエ変換を適用する”と進みます。いいのかな?という思いはありますが、理論展開というものは”その理論の前提に従うものであれば”という言葉が常に接頭語にあるものなのかなとも思います。あるいは”理論にのらないものはあるにはあるけど、ほぼそういうことはありません”ということを言っているのかなと思います。フーリエ変換は不連続に近い急激な変動があっても問題ないということのようですし。 この辺の考え方はどのようなものでしょうか。具体的な式の展開を示すことができないので大雑把な質問なのですが、いかがでしょうか。よろしくお願いします。

  • 二重フーリエ変換

    こんにちは。 普通の横軸時間軸の周期関数のフーリエ変換の参考書はよくあるのですが、二重フーリエ変換(離散)に詳しい参考書、サイトを探しています。 二重フーリエ変換の使用目的は、正弦波をPWM変調(またはΔΣなど)する時、周期的にパルス幅が変わってくるのですが、これは元の正弦波と三角波(など)の組み合わせによって回路で処理されます。 このPWM波形を周波数解析するのに、元の正弦波と三角波のそれぞれの周波数が関わり、二重のフーリエ変換が必要になるということです。 どなたか、解かる方いたらアドバイスお願いします。

  • FT-IR

    FT-IRについて教えてください。 FT-IRとは干渉計により干渉図形を測定してフーリエ変換をもちいてスペクトルを得るIRのことらしいのですが干渉計(マイケルソン干渉計)の役割がよくわかりません。 よろしくおねがいします

  • FT-IRはなぜ波長成分にわけられたスペクトルが得られるのですか?

    FT-IRは光を分光していないのに、なぜフーリエ変換をしたら波長成分に分けられたスペクトルが得られるのですか? もうひとつ質問です。 フーリエ変換をするために必要なインターフェログラムにおける諸要綱は何ですか?

  • X線CTでのフーリエ変換の必要性が分かりません

    X線CTに興味を持っています。ウィッキペディアで調べてみたのですが、良く分からず質問するに至りました。 http://ja.wikipedia.org/wiki/CT より。 ”つまりCTで元となるデータは、物体に360度から照射したX線が、それぞれの方向ではどの程度吸収されたかを示す度合いである。” は当然のことながら理解できます。その後 ”CT装置は、データをもとにコンピュータで画像をフーリエ変換で再構成する。” とあります。何のためにフーリエ変換をするのでしょう。フーリエ変換は”関数をその周波成分の連続スペクトルに分解する”作業ですよね。何故必要なのでしょう? また、その後の解説の ”1断面を格子状に分割し、各部位の吸収率を未知数とし、その合計が実際の吸収量と等しくなるように連立方程式を立て、これを解くのである。巨大な行列演算である。” とあるのですが。ここも良く理解できていません。一度大学で習ってその時は納得したはずなのですが、教科書もノートも無くなってしまって分かりません。分かる範囲で結構ですのでよろしくお願いします。

  • 赤外分光光度計(FT-IR)について。

    ・赤外分光光度計(FT-IR)について教えてください。  FT-IRで干渉図形(インターフェログラム)って  ありますよね。FT-IRは干渉図形をフーリエ変換すること によって赤外吸収(透過)スペクトルに  なるわけですよね。  でも、単なる分光光度計(紫外・可視分光光度計)では、  干渉図形なるものはないですよね?。  なぜFT-IRだけ干渉図形なるものがあるのですか?  (なぜ紫外可視分光光度計ではそれがないのか?)  そもそも、FT-IRにはなぜ干渉系なる部分が存在するの  ですか? ・2つ目の質問として、FT-IRの  インターフェログラムは  生データといえるのでしょうか??? 教えください、お願い致します。

  • 材料の研究

    将来材料系の研究がしたいのですけど いま履修済みの科目で特にどの分野を一番使うのでしょうか? 履修済みの科目 力学、熱力学、統計力学、電磁気学、量子力学、解析力学 フーリエ変換、確率、線形、微積、微分方程式、波動、電子回路、物理化学

  • 京大を受験するに当たって

    現在高2(単位制)理系のものです 僕は受験に化学1と2、物理1と2を使って受験したいのですが、僕の学校は物理2か化学2どちらかしか授業をとることが出来ません。 そこでお聞きしたいのですが、京都大学は化学2か物理2どちらかを履修してなくても受験は出来るのでしょうか? (自分の問題集を持っていって質問することはぜんぜん大丈夫です) このままいくと僕は、物理1と化学1、2を履修することになります よろしくお願いします

  • Fourier変換、Taylor展開、ベクトル解析の日常への応用

    お世話になります。 当方、薬学部にて薬物動態学を習った者です。 その中で、裏技的な方法としてLaplace変換を勉強しました。 すると、困難な問題も容易に解けてしまいました。 この時より、Fourier変換(実際はLaplace変換)に深い感銘を受け、 いつか生活に応用したい、そう思うようになりました。 また、高校時代、数学の苦手であった私は、大学でTaylor展開を習い、 極限値が容易に解明できることに感動しました。 更に、ベクトル解析は数列にも応用できるとのことです。 この3つを日常生活に是非役立てたいのですが、どのような機会が 有るのでしょうか。数学検定にも挑戦したい気分です。 ご教授何卒宜しくお願い致します。

  • センター試験での物理IIと化学II

    現在高2です。センターや2次で受験する理科の科目を迷っています。 志望大学は国立の理系です。 高校1年で化学I、今年物理Iを履修しましたが、化学Iが壊滅状態でした。 そこで試験は、物理IIと生物IIを受験しようと考えました。 生物は来年度に履修する予定となっています。 しかし受験パターンとしては、物理・化学や化学・生物しか聞きません。 物理・生物では何か不都合があるのでしょうか。