「化学構造式」とは、価標(-や=)で原子同士をつないだ構造式のことをいっているのでしょうか。そうであれば、dragon-2さんの言っている通りモノマーからポリマーが生じているのですが、その結合部分を確認してください。
ポリマーといっても、二次元的に鎖状に伸びているものと、三次元的に立体的な構造を持つ物に大きく分けることができると思います。
まず二次元的に伸びているポリマーから説明します。
通常、これらの高分子化合物(ポリマー)を構造式や分子式で表す時には、(○○○○)nという表現形式で表すことが多いはずです。構造式や示性式(官能基を一定の一定の約束で示した化学式)で示される場合は、その両端が考えるヒントとなります。
両端が、-NH-と-CO-である場合は、この2つが、結合部位で繰り返されているのですから、アミド結合(-NH-CO-)ということになります。
ですから、この場合は製造法は、-NH2と-CO-OHのある化合物から水をとった縮合反応で生じたものです。そのため、脱水剤として濃硫酸を加えてあると考えられることになります。(一般には、加えてある濃硫酸は触媒といいます。)
このため、出来た物質は、ポリアミドといい、一般に-NH2が2つある化合物と-CO-OHが2つある化合物から重合体(ポリマー)を作ることが多いです。そのため、長い鎖状の物質となり、一般に繊維として使うことが多いです。
両端が、-O-と-CO-である場合は、この2つが、結合部位で繰り返されているのですから、エステル結合(-O-CO-)ということになります。
ですから、この場合は製造法は、-OHと-CO-OHのある化合物から水をとった縮合反応で生じたものです。そのため、脱水剤として濃硫酸を加えてあると考えられることになります。(一般には、加えてある濃硫酸は触媒といいます。)
このため、出来た物質は、ポリエステルといい、一般に-NH2が2つある化合物と-CO-OHが2つある化合物から重合体(ポリマー)を作ることが多いです。そのため、長い鎖状の物質となり、一般に繊維として使うことが多いです。
このように両端の部分を組み合わせて、特別な名称が生じている結合の場合には、その結合が出来るための元の物質を考えてみてください。
では、それらのものがない場合は、二重結合や三重結合などの不飽和結合による付加反応を考えてみてください。
例えば、ポリ塩化ビニルなどは、
(-CH2-CHCl-)n
となりますが、上のような特別な結合は、考えられません。そこで
CH2=CHCl
が付加重合したのではないかと考えてください。
今度は、三次元的に生じた物質を説明します。
三次元的なポリマーが生じる為には、縮合反応で生じることが多いと考えて考えて下さい。
例えば、フェノール樹脂などは、フェノールなどとホルムアルデヒドで、出来ています。このポリマーの説明では、二次元的な物質の表記とことなり、割とぞんざいな書き方で、(○○○○)nのような書き方でなかったと思います。
このような化合物を考える時は、-CH2-でつながっていないかどうか見てください。この-CH2-の部分は、
ホルムアルデヒド由来の部分です。この部分をとりさって、残りの物質に-Hをつけてみてください。ホルムアルデヒド以外のモノマーが見えてくるはずです。
完全な分類とは言い難いですが、こんな考え方を参考にしてください。
物性ということについて、質問されていますが、おそらく「木綿に似た性質」とかの話のことではないでしょうか。残念なことなのですが、ポリマーが吸湿性があるかどうかは、そのポリマーの官能基として、親水基があるどうかで判断できるのですが(親水基が多いと吸湿性が高い)、その他の性質は、憶えるしか手が無かったと思います。例えば、ナイロンは、「絹に似た肌触りである(吸湿性に関しては、絹と異なり全くない)」とか、「アクリルケ系繊維は、羊毛に似た肌触り」とか。物質を実際に作ってみてから、「天然にあるものに似ていて使えるな」というかなり大胆なことをやっていたように思います。
多少は参考になるのではないかと思います。
お礼
ありがとうございます。 大学で勉強していることなので、なかなか聞ける人がいなくて困ってました。 教授の講義よりわかりやすかったです(笑)。 ちなみに僕は、プラスチックなどを光ファイバーで利用することなどの勉強をしてます。 もう少し、まじめに講義を受けないとだめですね。