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電位差計による電力の測定
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電位差(電圧)の次元(単位)のボルト[V]だけでは直流電力の単位のワット[W]=[V]×[A]=[V]^2/[Ω]=[A]^2×[Ω]の次元は作れないことは明らかですね。 [V]^2/[Ω]で電力になりますので既知の抵抗Rを用意すれば直流回路の負荷で消費される電力の測定ができますね。 具体的には 未知の負荷RL[Ω]に直列に既知の抵抗Rを直列に接続してやります。 未知の抵抗の両端の電圧V2[V]、既知の抵抗Rと負荷RLの直列回路全体に加える電圧V1[V]を電位差計で測定します。 未知の負荷RLで消費される電力Pは P=(V1-V2)V2/R[W] で電力が測定できます。 この式でV2が負荷の両端の電圧(電位差)です。(V1-V2)/R がRとRLを共通に流れる電流です。この2つを掛ければ、未知の負荷で消費される直流電力になります。 なお、家庭で使う単相電源での未知の負荷で消費される消費電力は次のURLにあるように、交流電圧計3台の読みV1,V2,V3と既知の抵抗Rから未知の負荷で消費される消費電力Pは次式で測定できます。 P=(V1^2 -V2^2 -V3^2)/(2R)[W] で計測できます。 この式では、V1は電源電圧、V2は負荷の両端の電圧、V3が抵抗の両端の電圧とします。(URLのV1,V2,V3とは入れ替わっていますので注意してください。) 交流3電圧計による単相消費電力の測定法 http://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2003/00134/contents/0064.htm
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電位差計は、被測定系の電流を乱さないで、 電圧のみを測定する計器ですよね。 1.目的とする式 ┌───┐ Vs RL └───┘ 上記回路の消費電力は P = 電圧・電流 = Vs・(Vs/RL) = (Vs^2)/RL …(1) ですね。 これに測定器を挿入すると状態が変わってしまいます。 初等理科では「影響は少ないものとする」で済ませますが 影響された測定値から (1)式を導き出すのです。 2.簡易法1 電圧を測定する ┌──┬─┐ Vs (V) RL └──┴─┘ 電流を測定する ┌──(A)─┐ Vs RL └────┘ 電力を計算する P = V・I この方法では、電流測定の時にセンス抵抗 Rs が 挿入されるので、求まるものは P = Vs・(Vs/(RL+Rs)) = (Vs^2)/(RL+Rs) …(2) です。 これは(1)式とは異なってますね。初等理科では これを「小さな Rs を用いる」で済ませます。 3.簡易法2 ┌───┬─Rs─┬─┐ Vs V1○ V2○ RL └───┴───┴─┘ 電位差計に電流は分流しないとして V2 = Vs・RL/(Rs+RL) RLの電流は I = Vs/(Rs+RL) …(3a) または I = (V1-V2)/Rs …(3b) です。 で、V2と(3b)の積 積 = V2(V1-V2)/Rs は、V2右辺と(3a)の積で書けば、 積 = (Vs^2)・RL/(Rs+RL)^2 …(3) です。 これも(1)式と異なります。 相対誤差はすぐ分りますよね、簡便法1より約2倍大きい。 素朴な方法より大きいので、測定誤差論の講義の題材に よく使われています。 4.厳密解 V2 ┌○┐ ┌──┴Rs┴─┬─┐ Vs V1○ RL └──────┴─┘ 直列回路ゆえ I = V1/RL = V2/Rs V1を移項して 1/RL = (V2/V1)/Rs これを目的の(1)式に入れるだけで直ちに、 P = (Vs^2)・(V2/V1)/Rs = (V1+V2)^2・(V2/V1)/Rs …(4) を得ます これが近似なしの解で、実際にも使われています。 測定によって乱された状態から、本来の姿を推定する。 余談 V2の配置は 引き算が出ないような配慮です。 例えば簡易法2のような配置でVa=100.5V、Vb=100.7V から Vb-Va=0.2V と算出するよりも、 計器を直接Vb-Vaの場所に設置すれば、例えば 0.183V と有 効数桁'値るのです。 ↓単相交流の三電圧計法もよく見てください。 http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1774784
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分かりやすい説明で理解することができました。 既知抵抗を直列に接続するところは抵抗測定と似ているんですね。 参考URLも大変役に立ちました。 ご回答ありがとうございました。