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鉄イオンについて
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N0.3の補足です。 安定性というのは相対的なものとも言えます。 たとえば、Fe2+から電子を奪ってFe3+にするにはエネルギーが必要です。 しかし、奪った電子を受け入れることによって、安定化する物質があり、その安定化の方がFe2+から電子を奪うのに要するエネルギーよりも大きければFe2+が電子を奪われることになります。 つまり、電子をやりとりする相手のことも考えなければなりません。 ただ、じっくり考えてみますと、本件において、Feは配位を受けた状態で存在していますので、上述のようなFe2+あるいはFe3+自体の安定性はあまり関係ないように思います。 ヘムはFe2+のほうがFe3+より反応性に富んでいるという事実があるのでしたら、種々の配位子から配位を受けた状態での電子配置の違いが関与しているものと想像されます。 すなわち、Fe2+とFe3+では配位を受けた状態でも電子数が1個違うことになり、同じ配位子と結合している場合であっても、安定性に差が生じるはずで、それが反応性に影響を及ぼすはずです。 つまり、ヘムはFe2+のほうがFe3+より反応性に富んでいるというのであれば、その配位の状態ではFe3+の方が安定であると言えるかもしれません。 ただし、反応は多段階の複雑な経路で進んでいると考えられますので、ヘムの状態の安定性のみが決定的な要因となっているとは限りません。つまり、何段階かの反応の中で、どこかの段階がFe3+にとって不利であるならば、ヘム状態での安定性とは無関係にFe2+の方が反応性が高いという結果に結びつくことになります。 以上、非常にわかりにくい文章になってしまい申し訳ありません。両者の反応性の違いが電子(あるいは電子配置)と関係していることは確かだと思いますが、単純にFe2+とFe3+の安定性の違いから説明するのは無理なように思います。
その他の回答 (3)
孤立して存在するFe^2+とFe^3+を比較すれば、Fe^2+の方が安定です。 なぜなら、Fe^2+をFe^3+にするためには、その価電子の内の1個を、原子核との電気的な引力に逆らって無限遠方に持っていく必要があるからです。 ただし、これは我々の化学的な印象とは必ずしも一致しません。 なぜなら、化学変化には相手がありますので、相手側も合わせたトータルの変化を議論する必要があるからです。 したがって、ご質問の内容に関しても、反応の相手が関与する問題であり、答えは単純ではありません。 また、ヘモグロビンに関しては、配位子が複雑に変化しますし、その際に配位子の共役系も大きく変化するものと考えられます。 結論としては「わからない」といわざるを得ませんが、電子が関与していることは事実だと思います。 ただし、単純にFe^2+とFe^3+の安定性を比較するだけで答えが得られることはないと思います。
補足
ここではそれだけFe^2+が安定だから、そのために、Fe^3+になるのに多くのエネルギーを要すると考えてもいいんでしょうか。教えてくれませんか。おねがいします。>Fe^2+をFe^3+にするためには、その価電子の内の1個を、原子核との電気的な引力に逆らって無限遠方に持っていく必要があるからです。
生体の錯体全般で。 結論は「わからない」。 電子雲の状態よりもこんせいきどうの状態により.配意結合の位置が多少変化します。この「多少の変化」により結合しているたんぱく質(ご質問の場合ではグロビン)の構造が変化して.反応しようとする物の進入しやすさ(立体障害のの程度)が変化することによって.反応性が変化します。 生体内に存在する錯体については.電荷の変化に伴う結合しているはいいしの形状について調べてください。
お礼
説明ありがとうございました!
- beim_bier
- ベストアンサー率33% (2/6)
生物に関してはあまり知りませんが、化学反応については多少の知識がありますので思うところをお答えします。 Fe2+よりもFe3+の方がエネルギー的に安定です。つまり、Fe2+はFe3+に変化しやすいということです。これがFe2+が反応性に富んでいるということです。 なぜ、Fe2+よりもFe3+の方がエネルギー的に安定かということにはおそらく電子配置が絡んでくると思いますが、これに関してはよくわかりません。
お礼
説明ありがとうございました!
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お礼
説明ありがとうございます!いろんなことを考えられて、とても勉強になりました!