突然襲う孤独感

質問

小さい頃から親しい人が回りにいて、今まで普通にしゃべっていたのに突然言い様のない孤独感に襲われることがありました。この感情に違和感を感じながらも大人になり就職試験のアンケートかなにかに「人といても孤独感を感じる」と言う項目があり、なにか特別意味のある感情なのかと思い始めました。どなたかご存知の方教えてください。

回答No.1

kaitaradou · ベストアンサー

どういう答えを期待しているかにもよりますが、私は孤独感を感じるというのは、かなり原理的なことだと思っています。原理的という意味は人間が自我意識を持っているということを説明できないことと関係しています。普通の人は自我意識の存在理由を問題にしません。問題にしても答えがないことを知っているからです。孤独感というのは、答えがない問いかけをしていることが、良くないということを示しているのかもしれません。

お礼

お礼が遅れてしまって申し訳ありません。自分を意識するから他人との距離を感じ孤独になるということなのでしょうか。こどもだったのでそんなに複雑な感情じゃなかったと思いますがどちらにしろその項目に丸をつけたのはマイナスポイントだったのですね。お返事してくださってありがうございました。

回答No.2

d-drop

こんにちは。
　突然下世話な話から入りますが、「サザエさん」のなかに、マスオさんが宴会の席で、「ふっと襲う孤独感……なんだろう？」と感じる、すると幹事が「そういう方はこちらへ」とマスオさんを隣室へ連れてゆくと、カウンセラーがいて「どうしました？」と聞いてくる、「今回の幹事は行き届いてる！」とマスオさんが驚いて落ちになる、というのがありました。
　私もありますし、他の皆に聞いても、「あぁ……そういえばあるなあ……そういうとき」という人が多いです。かなり普遍的な感情みたいです。
　精神分析の理論だと、「人は他者との関係においてのみ人である」そうです。この「他者」とは人とは限らないで、打ちこんでいる仕事とか、趣味とかでもいいそうなんですが、とにかく「なにか」との関係で「自分」を成立させているそうです。これは、意識（自意識）の領分だけでなく、無意識の領分でもそうです。とにかく、他者とのコミュニケーションのなかで、自分が自分であることをたえず確認しながら生きている。ひとりでいるときも、他者との紐帯が存在して、それを確認できている限り、人は人でいられるそうです。「『主体』（自意識と無意識とを合わせた用語）は他者の欲望を欲望する」と言い切ってるくらい、自己と他者のつながりは深いんですね。
　ところが、時として、その繋がりが意識できなくなってしまうことがある、「自意識」のレベルでね。精巧なコンピュータがたまに凍るみたいに。これが、somunasuさんの「孤独感」ではないかと思います。私の場合は「疎外感」ですが。
　そうなるとどうなるか。まっすぐ「死の恐怖」と向き合うことになります。もともと、人間が社会を構成したのは、生活上の必要もありますが、この「死の恐怖」と直接向き合うことを避けたいがためだそうです。
　じゃあなぜ、私たちが「死の恐怖」と向き合ったままにならずに、いつのまにか他者との連携を回復しているのか。それは、「無意識」も、他者との繋がりでできていて、「自意識」のそうしたミスを、「無意識」が回収してしまうからです。「無意識」だから自覚できない、でも確実に働いていて、「孤独感＝死の恐怖との対決」からあなたを救っているわけです。もともと「自意識」とか「自我」は、社会でうまく生きてゆくために「主体」が作り上げた、きわめて便宜的な心の働きだそうで、その人の行動を最終的に決めるのは、心の大部分を占める「無意識」だそうです。ついでにいうと、生物としての欲望―性欲とか食欲とか睡眠欲とか―を、コントロールできるのもこの「無意識」だそうです。もっとも、生物としての欲望は、かなり強力だから、無意識も、成熟する必要があります。ひらったくいえば、大人になるってそういうことらしいです。
　では「他者」との連携は、なにを媒介としてなされているのか、という疑念が湧くと思います。「ことば」だそうです。この場合、文字ではありません。文字は「ことば」の代用品ですから。しゃべることです。でも、声だけではありません。しぐさ、目の動き、etc.……つまり、ひとが面と向かって始めて可能になるコミュニケーションです。そして、これが大事なことだそうですが、それによってどんな情報を交換したかとかいう「手段」としてのことばではなく、それをすること自体が目的だということです。
　たとえば、友達と、会社の帰りに飲む約束をしますよね。会って、いろんな話をしますよね、たまには、重大な問題を議論したりすることになったりもするでしょう。でも、別れて家に帰って、一晩あけて、なにを話したか、憶えてますか？　そりゃ誰それが結婚したとか、離婚したとか、そういう重大な「情報」は憶えているでしょう。でも、たとえば、○○君と△△君がなんかで議論みたいになって、私は○○君に味方したっけ……。でも、テーマはなんだったけ。あと、□子が好きな人ができたとかわかれたとか……。とにかく、その店に数時間もいて、酔っ払ったってほどでもないのに、ディテールって憶えてない方が多くありません？　でも、「楽しかったなぁ」という思いだけが残っていませんか？　これが、「ことば」でお互いの連携を確認しあった、ってことなんです。「ことば」の意味で、じゃないですよ。なんていうかな……「ことば」でグルーミングをしたっていうような感覚、といえばちょっと近いかな。そうやって、人は、「他者」との紐帯を確認し、自らを「人」として安定させているのだ、ということだそうです。飲み会だけじゃありませんよ。いろんな場で、人が面と向かってことばをかわすことで、です。
　ここで紹介したのは、ジャック・ラカンという、フランスの精神分析医の理論です。それも全部ではありません。この人の理論はものすごくわかりにくいことで有名で、だからここに紹介したのも、私の何とか理解したラカンの理論らしきもの、くらいに思っていただくといいかもしれません。でも、大筋は外してないと思います。
　長くなりました。ごめんなさい。参考になれば幸いです。

お礼

大変な時間を取らせてしまったと思います。ご回答くださってありかとうございます。確かに人は眠っているとき自分を認識していませんよね。子供のころたびたびそうした感覚をもったのは大人になるための普通の感情だったと思えれば安心します。適性検査のなかの項目でしたのでうつ気質をもっているとかそういうふうな判断材料だったら、ちょっとショックだなーと思っていました。ご丁寧な回答ありがとうございました。