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何故、目的格のMe ?

"He is taller than I."などの文章で、「文法的には正しいけど、実際には"I"ではなくて"me"だ。」と言われますが、何故"me"なんでしょうか? 「私?」は"Me?"ですし、「私も」というときも"I too."ではなくて"Me too."です。 "Who is there?"と聞かれて「私です」というときも"It's me."ですよね。 「私と私の友達が…」という文章の主語でも、カジュアルな会話では、"Me and my friends....."というように自分のことを言うときに目的格の"me"を使います。 調べたら、"him"や"her"でも同じような傾向があり、be動詞の補語になるときやthan, asなどのあとでは"me"と同じように目的格になるようです。 これは一体何故なんでしょう。 「そういうものだから」とかという理由ではなくて、何故"I"を使わずに"me"を使うようになったのかを教えてください。できれば、それはいつ頃からなのかも教えていただければありがたいです。 "me"を使いたくなるネイティブの感覚が知りたいです。

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  • Shimo-py
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回答No.2

いっぱい凝縮されたご質問ですね。実はそれぞれ少し理由が違います。(つまり It's me. の理由と、than me の理由と、Me and my friends の成立の理由は違います。) ◆「than は前置詞」という感覚が広まったために、than me という表現が出てきたことは、No. 1さんの述べておられるとおりですので、あなたのご質問のもう一方の点、つまり「できれば、それはいつ頃からなのかも教えていただければありがたいです」にお答えします。 ◆than のあとに目的格を置く、いわゆる前置詞の than は、16世紀後半にはすでに見られ、結構長い歴史があるといえます。(The Oxford English Dictionary: 通称 OED、全20巻からなる世界最大の英語辞典で、歴史的変化を細かく述べています。)  たとえば1560年のジュネーヴ聖書と呼ばれる英訳聖書に than them both[当時の綴りでは then them bothe]というのが見られます。想像がつくと思いますが、聖書の翻訳には、あまり変な表現は用いません。またこの当時、書物は現代よりもはるかに高価です。そういった点を考えても、この時代にすでに前置詞の than の用法は広まっていたと考えられます。 ◆英語は格変化の重要性がうすれてきているという点があげられます。英語は、極端な言い方をすれば、「格変化」よりも「語順」が意味の決定に重要なので、規範文法以外では、いろんな表現が出てきます。  こういう例は珍しくありません。  たとえば、 My father is a doctor. I am proud of his being famous in this town. 「父は医者です。父がこの町で有名なのを誇りに思います」という英文の場合、being の意味上の主語として、どうして his を用いるのが正しいのでしょうか。また文法書には him も用いられるが文語的である、と載っています。どういうことでしょうか。 実は、歴史的に正しいのは his ではなく him であって、 文語的とされている ... I am proud of him being famous ... のほうが、正式ではあるのです。 でも一般的ではありません。 ◆「歴史的にみて正しい」理由はなぜか。  昔の英語(とくに古英語時代)では格変化というのが厳密だったからです。  上の英文で言えば、本来、him は of の目的語であるわけです。being は him と同格、つまり目的格でした。  つまりこれを感覚的に分かりやすく言えば、 「私は彼を誇りにしている、彼が有名なことを(同格)」 という英文だったわけです。  しかし、格変化についての意識は中英語時代になると曖昧になり、of の目的語は being でそれを修飾するために his を使うのだ、と思われるようになりました。  これを感覚的に言えば、 「私は有名なことを誇りにしている、有名なのは彼です」 ◆一般に、規範文法が口語的な文法を取り入れるのには時間がかかります。たとえば、私たちは「これ食べれるの?」と言ったりするけれども、学校で国語の時間に正しいとされる表現は「これは、食べられますか。」という表現ですね。  規範文法は、「教育」というものと切り離すことができません。「教育」はどこの世界でも保守的なものです。また規範文法は、教育を受けているか受けていないかの目安にもなるため、学術分野の「書く英語」の世界で than me を使うと嫌がる人もいます。(この辺のいきさつについては、渡部昇一『英文法を撫(な)でる』(PHP新書)に詳しい) ※ただし、学者さんでも普通の会話では than me を使います。 ◆それでも、It's me. はもう定着した表現ですし、英語表現の研究・考察をする目的以外であれば、than me などのカジュアルな表現は気にせず使っていいのですよ。  「お気に召すまま」というシェイクスピアの作品があって、As You Like It というのが原題ですが、この as you like it という表現について、ネイティブも知らない世界があります。 (1)歴史的にみれば like の主語は it である。 (2)歴史的にみれば like の目的語が you である。 でも、こういうのはトリビアとしては面白くても、専門的考察以外にはあまり役の立たない知識ですね。実用的知識が必要なら、as you like (it) を覚えたほうが早いですし、あなたのように知的好奇心にかられた探求であれば、こういう歴史の世界を覗いて見ることはとても有益だと思います。

Robahyan
質問者

お礼

痒い所に手が届くようなわかりやすい解説をしていただきありがとうございます。 実は、I am proud of his being famous in this town. のような文についても文法書では「hisもhimも可」と書いてあり、何故hisなのかと疑問に思っていたところでした。 規範文法と記述文法に分けて考えると理解しやすいことがわかりました。

その他の回答 (2)

回答No.3

Gです。 Robahyanさん、こんにちは。英語学的な説明でなく、私なりに書かせてくだ さいね。 >"me"を使いたくなるネイティブの感覚が知りたいです。 この文章が答えになっていると思います。 たしかに文法的な背景解釈はできると私 も思います。 しかし、英語を使って生きている人たちがどれだけ文法的理由でこの meを使っている人がいるのでしょうか。 日本語でも同じことが言えると思います。 >これは一体何故なんでしょう。「そういうものだから」とかという理由ではなく て、何故"I"を使わずに"me"を使うようになったのかを教えてください。 こう書いては「怒られてしまう」と思いますがあえて書かせてもらいますね。 Iでな ければ意味が通らなくなる、誤解が生じると言う懸念が生じる以外は、殆んど場合、英 語学者であっても、than meと言う言い方に「違和感を感じない」「言うのに慣れてい る」「今までそう耳で聞きなれている」、また、「言って問題が起きていない」と言うよ うな生活の中で生きている言葉の表現の仕方だからthan meになるとしかいえないと 思います。 こちらの「教養のある人」は確かに、あえてthan meではなくthan Iが正しいと言う人 もいるでしょう。 伝統文法を保ちたい人はそう「説教」するでしょう。 また、たく さんのインターネットでthan Iが正しいと「訴える」サイトは多いと思います。 than meでもいいよ、と奨励するサイトはないのではないでしょうか。 奨励する前に一般 的に使われているからと言う事もない理由の一つだと思います。 しかし、それらの人でさえ日常的会話でthan meとslip his tongueをするのはなぜで しょう。 答えはひとつしかありません。 その言い方になれているからですね。  そして、言葉の使い方にはTPOにあった言い方をすればいいという常識を持っている からでしょう。 畏まった表現が必要な時にその畏まった(その状況で正しいと思われる)表現をするわ けです。 表現自体が正しいのではなく、情況にあっているかどうかで表現をする、と 言うことです。 日本語の敬語にしてもしかりと思います。 ありがとう存じます、が文章として正し いのではなく、これを使う情況にあっていれば正しいとし、この表現が使われる事はま ずない妥当と思われる情況では「違和感」を自然に感じるわけです。 ですから、than meで誤解を受ける情況でなければ自然と口からthan meとでてくるの です。 (でてこなければ、それだけ生活に基づいた英語表現ではなくなる、とまで 言っても過言ではないのではないでしょうか) だからそこ、英語を使うアメリカの一般人でも全ての人が「ビジネスで使う表現」「畏 まった表現」あるいはレポート用表現などを、日本人が日本でのそのような表現の仕方 を知らない人が一般的であると同じように、アメリカでも同じく知らない人も当然い るわけです。 そういう人はthan meを使ってはいけない情況にて、「間違って」この表 現が出てしまうと言う事が起きるわけですね。 余談ですが、作られた文法でがんじがらめになっていて、実際に使われている表現を重 要視しなかった(昔の)日本の英語教育では「間違い」と見なしていたでしょう。 しかし、使われている表現をネイティブの表現として認められつつある今日ではこの 表現はある程度日本でも認められてきたと私は思います。  文法的に正しい、と言う表現をするとあたかも「正しい」と思われる事は、文法と言うも のさしを使えば正しいとされる(違う物差しを使えば間違いとする)と認識される日が いつかくるのではないかと思います。 日常的に一般人が使われているにもかかわら ず文法によるとおかしく感じる表現はあくまでも文法と言うものの基準からすると間 違いとされるだけであって、文法そのものが改良されなくは説明できなくその一般表 現を認めないと言う矛盾を討論する事もなくなると思います。 「乱れた表現方法」とよく言われますが、これは生きた言葉は変化する物、一時は間 違った表現と言われてもいつかは一般表現になる可能性も持っているということを無 視したコメントなのではないかと思います。 またそれは文法自体、言葉の使い方、と 言うものが時代についていけないということでもあるのではないでしょうか。 上に書いた事を証明実験する事は簡単です。 He is taller than me.と毎日20回く らい言ってみてください。 一週間もたては、自然とthanの後にはmeが出てくること に気が付くと思います。 そして日常社会で使われる表現が「文法的に間違っている」 としても自然と違和感無しにアメリカ人の口から出て、一般的になった本当の理由な のではないでしょうか。 これでいかがでしょうか。 分かりにくい点がありましたら、補足質問してくださ い。

Robahyan
質問者

お礼

締め切り後にわざわざ回答いただき、ありがとうございます。 G様のおっしゃることはわかります。 しかし、than meが自然と感じられるようになった歴史的背景というものがあると思うのです。それが知りたかったのです。 ただ意味もなくIの代わりにmeを使っているのではないと思うのです。 もちろん、現代に生きている英語圏の人たちはそんなことは知らずに意識せずに話しているのは、私たち日本人が日本語を意識せずに発話しているのと同様で、そういうことは既に承知済みです。しかし、日本語でも現代の口語で何故こういう表現になるのかという疑問には必ず過去に答えやヒントがあるはずです。解明されているかどうかは別にしてです。 私は英語のそれを知りたかったのです。 than meの方が自然だという風に今の人たちが感じるようになった原因というものが、文法などというものよりもっと深い部分に(例えば言葉に対する心理的なものなどが)あるのではないか?という質問だったということをご理解ください。 いずれにしても、ありがとうございました。

noname#27172
noname#27172
回答No.1

一つ考えられるのは thanが前置詞的に捉えられているのではないでしょうか? もう一つはフランス語やスペイン語からの影響かもしれません。スペイン語だと El es mas grande que me. となります。英語のIに当たるのはyoですが、meが使われています。スペルも同じですが、スペイン語では「メ」と読みます。フランス語だと、Il est plus grand que moi.となります。フランス語で英語のIに当たるのはjeですが、アクセントを置くことができず、 このように、前置詞や接続詞の後、単独で使われたり、補語になる時は moiが使われます。 似たような質問を過去に私もしていますので、参考にしてください。

参考URL:
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=148602
Robahyan
質問者

お礼

ありがとうございます。 規範文法で"He is taller than I."としているのは、"than"が接続詞で、"I"の後に"am"が省略されているというのはわかりました。また、"than me"と言った場合は"than"が前置詞として捉えられているのだろうというのもわかりました。 ただ、何故規範文法では"than"を前置詞として捉えた"than me"を正式な文法として認めないのでしょうか? 実際に他動詞が使われたときは、"He loves you better than I."と"He loves you better than me."では、"I"は"He"との比較の対象になるのに、"me"は"you"との比較の対象になるという明確な違いがありますよね。

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