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表面積分

3次元でクーロンポテンシャル1/r のフーリエ変換を考えます。ポアソンの方程式  △(1/r) =-4πδ(x) 両辺にexp(-i<k,x>)をかけてxで積分すると  ∫exp(-i<k,x>)△(1/r) dx = -4π するとグリーンの定理より  左辺 = -k^2∫exp(-i<k,x>)(1/r) dx + 表面積分 となるので、もし表面積分が0になるならば  ∫exp(-i<k,x>)(1/r) dx = 4π/k^2 となって1/rのフーリエ変換が求まります。しかし表面積分は本当に消えるのでしょうか。系の大きさをRとすると表面積はR^2に比例し、一方ポテンシャルはR^-1のオーダーなので消えることが明らかとは思えません。この例に限らず、表面積分は物理の至るところに出てきます。「たいていの場合、表面積分は0になるとしてうまく行く」という経験則?がちっとも納得のいく説明のないまま多用されているように思うのは私だけでしょうか。表面積分が0になる理論的根拠や表面積分を無視してはいけない例がもしありましたら、教えていただければ幸いです。

みんなの回答

  • boson
  • ベストアンサー率59% (44/74)
回答No.5

>つまり超関数の理論は表面積分が消えることを最初から前提にしている 全く仰る通りだと思います。 そこで先月から、 関数φ(t)が区間(a,b)で絶対積分可能ではないが、端点での値が0となる関数(φ(a)=φ(b)=0)である場合、 つまり、わざと性質の悪い関数をテスト関数として使って、「超関数の理論」ではカバーされていない領域では、 「表面積分は消えるが、得られた積分値は物理的に興味ある答えではない例」 を構成できないか考えていたのですが、業務多忙のため挫折気味です...すみません。

  • boson
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回答No.4

先ほどの投稿を訂正します。 (訂正1) 「上記第二辺第二項」の計算で =-2πr∫(exp(-i k r cosθ) (-1) dcosθ =-2πr∫(exp(-i<k,x>) sinθ dθ =-4πsin(k r)/k の式の順番が間違っていました。 正しくは =-2πr∫(exp(-i<k,x>) sinθ dθ =-2πr∫(exp(-i k r cosθ) (-1) dcosθ =-4πsin(k r)/k です。 (訂正2) 「Riemann-Lebesgueの補助定理」 の式  lim(ω→∞) ∫(a~b) φ(t) exp(-iωt) dt = 0 は、他の式の定積分の記号の使い方と合わせるため  lim(ω→∞) ∫(a→b) φ(t) exp(-iωt) dt = 0 に訂正します。

  • boson
  • ベストアンサー率59% (44/74)
回答No.3

物理の分野でこのような積分が出てくると時は大抵、 「十分大きな体積で積分すると表面積分は0に収束する」 という添え書きが書かれているものなのですが、 今回の問題は表面積分が自然に0に収束する問題ではないことと、 今回の問題の本質は (1)Riemann-Lebesgueの補助定理 (2)収束を「超関数の意味での収束」と読み替える。 を根拠に 「0に収束しないで振動する積分値を如何に解釈するか?」 であると思っていたため、 また実際、 http://maverick.riko.shimane-u.ac.jp/files/quant5b/node3.html のように表面積分を経ずとも、 体積積分のまま、上記(1)(2)を根拠に処理して 目的とする値を得られるので、 >とりあえずこのフーリエ変換に関しては >「表面積分が消えることを仮定、云々」 >の問題は関係がないように思いますが如何でしょうか? と書いてしまいました。 私の方には >ポテンシャルをexp(-κr)/rで置き換えることは表面積分を0 >とすることと全くといって良いぐらい同等 という観点はありませんでした。 確かに(2)の意味の収束であれば 「必ず表面積分は0になる」 のかもしれません。 なお、grothendieck さんには説明の必要は無いと思いますが 以下、他の方のために補足します。 (補足1) >系の大きさをRとすると表面積はR^2に比例し、 >一方ポテンシャルはR^-1のオーダーなので >消えることが明らかとは思えません。 とのことですが、以下に示しますように、 θ成分の積分から1/rが出てくるため 元々この表面積分は無限大にはなっていません。 (有界な範囲で振動します。) 表面積分 =∫grad( exp(-i<k,x>)(1/r) )・n dS =-i∫(exp(-i<k,x>)(1/r)) k・n dS + ∫ exp(-i<k,x>)(-x/r^3)・n dS 上記第二辺第一項 -i∫(exp(-i<k,x>)(1/r)) k・n dS  (n=x/rより) =-i∫(exp(-i<k,x>)(1/r)) k・x/r dS =-i∫(exp(-i<k,x>)(1/r)) cosθ/r dS =-i∫exp(-i<k,x>) cosθ/r^2 dS =-i∫exp(-i<k,x>) cosθ/r^2 r^2 sinθ dθ dφ =-2πi∫exp(-i<k,x>) cosθ sinθ dθ =-2πi∫exp(-i k r cosθ) cosθ(-1) dcosθ =4πcos(k r)/(k r) - 4πsin(k r)/(k^2 r^2) →0 (r→∞) 上記第二辺第二項 ∫ exp(-i<k,x>)(-x/r^3)・n dS  (n=x/rより) =∫ exp(-i<k,x>)(-x/r^3)・x/r dS =∫(exp(-i<k,x>)(-1/r) dS =∫(exp(-i<k,x>)(-1/r) r^2 sinθ dθ dφ =-r∫(exp(-i<k,x>) sinθ dθ dφ =-2πr∫(exp(-i k r cosθ) (-1) dcosθ =-2πr∫(exp(-i<k,x>) sinθ dθ =-4πsin(k r)/k →有界振動 (r→∞) ここで(参考文献1 p.66 (2.69)式 ) lim(ω→∞) sinωt=0 を使用して上式を「超関数の意味で0に収束する」 と解釈する。 ちなみに http://okweb.jp/kotaeru.php3?q=994888 を蒸し返しますと 参考文献1 p.66 (2.70)式 に (超関数の収束の意味で) ∫(0→∞) sinωt dt = 1/ω (ただしω≠0) とあります。 (補足2) Riemann-Lebesgueの補助定理  関数φ(t)が区間(a,b)で絶対積分可能なら  lim(ω→∞) ∫(a~b) φ(t) exp(-iωt) dt = 0  が成立する。 (補足3) 参考文献1 「わかりやすいフーリエ解析」  久保田 一 著  オーム社  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4274129128/ (2章5節 インパルス関数) 参考文献2 「これならわかる 工学部で学ぶ数学 改訂増補版」  千葉 逸人 著  プレアデス出版 発行  現代数学社 発売 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4768708625/ (5章6節 超関数) 参考文献3 「物理数学の方法」  L.シュワルツ 著  岩波書店  http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4000059084/

grothendieck
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。お礼が遅れて申し訳ございませんでした。シュワルツ超関数は部分積分に深く依存しています。例えば超関数f(x)の微分は部分積分より  ∫f'(x)φ(t)dt=f(∞)φ(∞)-f(-∞)φ(-∞)-∫f(x)φ'(t)dt よってφ(t)が無限遠で消えるtest関数のとき、 ∫f'(x)φ(t)dt = -∫f(x)φ'(t)dt しかしf(∞)φ(∞)というのは1次元の場合の表面積分に他なりません。つまり超関数の理論は表面積分が消えることを最初から前提にしているのであって、超関数を使うからといって表面積分を使わなくてよいというわけではないのではないでしょうか。

  • boson
  • ベストアンサー率59% (44/74)
回答No.2

確かにこのフーリエ変換は正直に計算しますと収束しません。 物理的背景に即して、妥当な「主値」として4π/k^2を抜き出すテクニックは参考URLの d)Born近似の応用,クーロンポテンシャルによる散乱(Rutherford散乱) にありますのでご参照ください。 なお、とりあえずこのフーリエ変換に関しては「表面積分が消えることを仮定、云々」の問題は関係がないように思いますが如何でしょうか?

参考URL:
http://maverick.riko.shimane-u.ac.jp/files/quant5b/node3.html
grothendieck
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。長距離ポテンシャルを「湯川ポテンシャル」exp(-κr)/rで置き換えるとポテンシャルは遠方でexp(-κR)R^-1 のオーダーで表面積はR^2のオーダーだから表面積分はR→∞の極限で消えます。したがってポテンシャルをexp(-κr)/rで置き換えることは表面積分を0とすることと全くといって良いぐらい同等だと思うのですがなぜ関係ないと言えるのでしょうか。

noname#108554
noname#108554
回答No.1

理論的根拠とまで言えませんが、単なる示唆です。 ゼータ関数の解析接続でも表面積分(1次元積分だから部分積分)して、 それを無視ということはします。 この場合も、ポテンシャルをexp(-μr)/rとして、 解析接続して有限の量を取り出すということを しているんじゃないでしょうか、自然は。 以下、横道です。 μ→0は質量を0にすることに相当します。 量子論ではだいたい質量→0で、massless particleの振る舞いを記述できるようですが、 一般相対論ではそうではないですね。 面白いところだと思うんですが、どうでしょう?

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