90年代のアダルトビデオについて

質問

昔のアダルトビデオに詳しい方に質問です。80年代から90年代というのはバブルのピークで、世間もうかれていて、アダルト業界もものすごく元気だったということですが、90年代のバブル崩壊によってそれが大きく変わったと聞きました。その80年代とは全く違う90年代のAV事情とはどんなものだったのでしょうか？

回答No.5

eroero4649 · ベストアンサー

続き。

今こうやって思うと、AV業界も当時の世相というか、他のカルチャーの影響を多分に受けていたんだなと思います。V系インディーズバンドの隆盛とか、悪趣味サブカル全盛期とかね。インディーズバンドの隆盛はインディーズAVメーカーの隆盛とかぶる感じがありますし、悪趣味サブカルのブームはマニアAVに通じるものがあります。
バブルは崩壊していましたが、まだみんな元気だったんですね。

ただ、そのAV市場のゲームチェンジャーとして登場した「ビデオ安売王」のピークは、今思うとほんの2～3年のことだったと思います。当時マスコミにも登場していた名物会長は、96年に辞任して確かほどなく倒産したと記憶しています。ただ、セルビデオ業界そのものは元気だったので元々ビデオ安売王だったお店が看板をかけ替えてセルAVを売り続けるというのはありました。

当初のセルビデオはそりゃあもう今からは考えられないくらいレベルが低い女優さんが出ていたものでしたが、売れるようになれば高いギャラも払えるようになり、女優さんの質はみるみる向上しました。
その女優さんにおいて90年代にエポックメイキングな存在だった人を2人あげたいと思います。
ひとりは、飯島愛さんです。彼女の何が画期的な存在だったのかというと「AV嬢を普通のタレントにした」ということであったと思います。それまではいうたところでAV嬢は深夜のお色気番組に出てくる存在であり、飯島愛さんも当初はそういう存在でした。しかし彼女の類まれなるタレント性はAV嬢という枠に収まらず、特に多くの女性の支持を得て「普通の女性タレント」の域にまで達しました。彼女が世の女性たちの「AVに出演する」のハードルをかなり押し下げたであろうことは間違いないと思います。AV女優は「ポルノ女優」ではなくなったのです。
そしてもう一人の画期的な存在が、森下くるみさんだったと思います。彼女がデビューしたのが1998年だったそうです。ですので90年代の終わりに真打的に登場したということですね。
宮沢りえさんの「SantaFe」が「どんなアイドルが脱いでもサンタフェは超えられない」といわれるくらい衝撃的だったように、AV史上「こんな子がAVに出るのか！」という衝撃度において森下くるみさんを超えられる存在ももう出ないのではないかなと思います。
「うぶ」という作品がもう売れに売れたのですが、これこそ「男の理想とするうぶな女の子がAVに出ている」だったのです。ソフトオンデマンドがこれだけの大メーカーになれたのは、森下くるみさんのおかげだといって過言ではないと思いますよ。当時のソフトオンデマンドは「なんか面白いビデオ（全裸運動会など）を出すメーカーだけど抜けない」っていわれてたんだから。

そしてソフトオンデマンドや桃太郎映像出版など、かつては小さな存在だったインディーズセルメーカーが業界の中心になってゆき、各地にセルビデオ店が林立するようになって時代は21世紀を迎えることになります。
2000年代のAV業界は「そして、無修正へ」というものになります。モザイクの薄さの競争になれば、「そんなもん（モザイク）は、ないのがいいに決まっている！」になりますよな、そりゃ。

お礼

みなさん、ありがとうございました。