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量子テレポート<エンタングルメント>

エンタングルメントですが、「物理的にどんなに離れていても可能」「必ずしも物理的に関係していなくても起こりうる」などと聞いたのですが、全然意味が分かりません… エンタングルメントって、どういう状態なのでしょうか?

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  • nzw
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>瞬時に「変化した」という情報が伝わるということは、情報が光速を超えて伝えられる事にならないのでしょうか? この疑問を解決するには、「情報」とは何かを知る必要がありますね。 たとえば、アタリとハズレが1つずつ入っているくじを想像してみて下さい。このくじをAさんとBさんが一つずつ引くものとします。 まず、Aさんが引く時に、アタリを引く確率はいくらでしょう?当然50%ですね。じゃあ、BさんがAさんが引いた後に引いて、アタリを引く確率はどうですか? すでにAさんが引いてあるので、残ったくじは一つだけ。でも、BさんがAさんの結果を知らない場合、あたる確率は50%ですよね。ところが、Aさんがひいた結果についての「情報」を教えてもらうと、0%もしくは100%になるわけです。 このように、情報とはある事象が起こる確率(もしくはそれを予測できる確率)と関連しています。 ここで、下に書いたスピン1/2系のことを考えて下さい。実は上のくじとまったく同じであることがわかります。先にAの測定をしたとしても、その結果をBの測定者が知らなければ、Aが測定していなかった場合と同じようにどちらの観測結果を得るかは予測できません。 このように、あらかじめ状態が確定していても、その状態は「情報」を得られない限り確定的な予測ができないのです。 (なお、量子力学の言葉で言うと、Aが測定する前の状態は重ね合せであるがゆえに確率的であり、測定した後の状態は混合状態であるがゆえに確率的であるのですが、どちらも確定的に予測できない、つまり情報が伝達されていないという意味では同じです。) 光速を超えて伝播できないのは、「情報」だけであり、量子力学的相関は光速を超えて成立していることが下に述べたBellの不等式の破れの実験で確認されました。この検証までは、あらゆるものが光速を超えて相関を持つことができないと思われていたがために、EPR(アインシュタイン、ポドロフスキー、ローゼン)パラドックスとよばれていたわけですが、アインシュタインらの予想が間違っていたことが実証されたため、今ではパラドックスとは呼ばず、EPR相関とよばれたりします。

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質問者からのお礼

うーむ、量子力学的相関は光速を超えて成立するが、受信側の重ね合わせが混合状態になるだけで、情報は伝わった事にならない(残念ながらまだ理解できないのですが…)、という感じなのでしょうか。 もうちょっと勉強してみます! 今回は、principle of localityが成立していないらしいという事を知っただけで十分収穫でした。本当にありがとうございました。 私は生物学を研究しているのですが、生物学から見ても、この分野は興味深いです。生物が、我々のサイズや物理環境に合わせて、進化させて来た“物理学的直観”(例えば、どうしてもhidden variable説がplausibleに思えてしまうこととか)から、ヒトは“離陸”していくんだな、なんて事をまた改めて考えてしまいました。 nzw様は専門家とのことで、きっとこの分野のご研究をされているんですね。ご研究の益々の発展をお祈り致します。 本当にありがとうございました。

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その他の回答 (2)

  • 回答No.2
  • nzw
  • ベストアンサー率72% (137/189)

エンタングルメント状態とは、二つ以上からなる物理系の状態ベクトルが、それぞれの部分系の状態ベクトルの直積で書けない状態になっていることです。 と、言ってもわかりにくいでしょうから、もう少し砕いて言うと、それぞれの状態の測定結果は確率的にしか予測できない(重ね合せになっている)けれど、一方の測定結果が確定すれば、もう一方の測定結果が確定するという状態がもっとも強くエンタングルしている状態です。  以下、状態ベクトルを用いて説明しますが、量子力学の基本的勉強を済ませていない場合には、先にそちらをして下さい。  たとえば2つの粒子AとBがあるとします。それぞれはスピン1/2を持っているが、AとBをあわせたスピンは0になっているものとします。(たとえばスピン0の粒子がスピン1/2の粒子二つに崩壊したと思って下さい) このとき、粒子Aのスピンを表す状態ベクトルを|A>,粒子Bのスピンを表す状態ベクトルを|B>としたとき、系の状態ベクトルは|A>|B>(ほんとは間にテンソル積の記号が入るんですけど、書けないから省略)と書けます。 粒子のスピンのZ方向成分はアップ(|+>)かダウン(|->)のどちらになるか確定しておらず、50%、50%の重ね合せとなっているとします。粒子BのスピンZ方向成分も同様に|+>と|->の50%50の重ね合せになりますが、系全体のスピンが0であるために、系の状態ベクトルは |A>|B> = 1/√2(|->|+> - |+>|->) といういわゆるスピン一重項状態になります。 この時、粒子AのスピンZ方向成分の測定だけをしても、アップを得る確率とダウンを得る確率はどちらも50%ですが、Aがアップであれば粒子BのスピンZ方向成分を測定しなくてもダウンであることが確定します。 逆にBだけを測定しても、やはりアップとダウンを得る確率は50%づつですが、値が確定した時点でAの値が自動的に確定します。  量子テレポーテーションでは、このように相関のある状態の組をあらかじめ準備しておき、送信側で送信すべき量子状態を一方の側と新たにエンタングルさせ、測定を行います。この時点では受信側の状態はまだ送信すべき状態にはなっておらず、送信側の測定結果を(電気信号なり光信号なりで)「古典的に」送信し、受信側がその情報に基づいて量子力学的操作をすることで初めて送られた状態が再現します。古典情報通信は決して光速を超えませんから、したがって、テレポーテーションでも光速を超えた情報伝達は不可能です。(このように、局所的な量子力学的操作と古典通信との組み合わせをLOCC(Local Operations and Classical Communication)と呼びます)  エンタングルメントという言葉や量子テレポーテーションは物理学専攻ではあまり耳慣れないかも知れませんが、基本はJ.J.サクライなどにも載っているBellの不等式の破れの検証実験と同じです。テレポーテーションに限らず、エンタングルメントをどのように利用しても光速を超えて情報は伝達できませんから、相対性理論と矛盾しません。ただ、Bellによる実験の提唱が1964で、実験で実証されたのが1982ですからアインシュタインが生きておられた時にはパラドックスと思われていたのも不思議ではありませんが。  テレポーテーションは載っていませんが、エンタングルメントについて詳しく知りたければ、たとえばペレスの量子論の概念と手法でも読めばいいかと思います。

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質問者からの補足

本当に詳しい回答ありがとうございました!ほんの少し分かった気がします。 エンタングルメントしている状態では、スピンは確率的にしか予測できないはずなのに、一方を観測したとき他方の状態が決まる、ということは、principle of localityに反して影響が伝播しているという事、なのですね。 でも一つ疑問があるのですが、量子テレポーテーションで、送信したい量子と、あらかじめエンタングルメントさせた対のうち一方とを、新たにエンタングルメントさせるステップがありますよね? その時に量子チャネルを通して(?)、瞬時に、対のうちのもう一方が変化しするんですよね? いくらその後で量子力学的操作をしなくちゃいけないとは言え、瞬時に「変化した」という情報が伝わるということは、情報が光速を超えて伝えられる事にならないのでしょうか?

  • 回答No.1
noname#25358

 俺もこのカテゴリで回答する程度の知識は持っていると自負していますが、俺にも全然分かりませんでした(笑)  多分、粒子の同期性のことを言ってるんだと思うんですけど……。  同時に発生した2つの粒子は、どんなに離れていても同期したままの状態を持続させておくことが可能です。  ゆえに、同時に発生させた粒子ABのうちBだけを遠くに飛ばし、Aに何らかの変化を起こさせると、Bが同期して変化するのです。  この性質を利用して、遠く離れた粒子AB同士で、光速を超えた情報のやり取りが可能なわけです。  で、今回の実験はこの理論を作為的に発生させうることを証明した、ってところなんじゃないでしょうか。  でもこの理論、ちゃんと理解してる人っているんかいなぁ(^_^;  どのHP見ても文章がチンプンカンプンで、俺もよー分かりません……(笑)

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質問者からのお礼

早速のご回答ありがとうございます! 同期して変化する、なんてにわかには信じられませんね。不思議です。

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