- 締切済み
ブラックホールができるときに反発力は働きますか。
ブラックホールに質点が自由落下するときの運動とブラックホールになろうとして中性子星が収縮しているときのその天体の表面の一点の運動は同じですか。違いますか。 ブラックホールに自由落下するときの物体には、ブラックホールからの重力だけが働いています。 ところで、地球や太陽などの表面は、重心からの重力に引かれる力と、天体の内部の反発力が釣り合って、収縮せずに安定しています。 で、ブラックホールができようとするときは、内部の反発力よりも重力の方が勝って、際限なく収縮していきます。 この反発力の正体は「強い力」「弱い力」「電磁気力」だと思います。それらによる反発力よりも重力が勝る場合にブラックホールになるのだと思います。 で、それらの力よりも重力が勝った段階でも、まだ、それらの力は「収縮させまいとする力」として働いているのでしょうか。それとも、重力が勝った段階で、それらの力は働かないに等しい状態になるのでしょうか。 後者だとすると、自由落下と同じになると思います。前者だとすると自由落下よりも動きが緩慢になると思います。
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
みんなの回答
- Nakay702
- ベストアンサー率79% (10024/12548)
質問者からの補足ありがとうございます。 > 落下に関して、以下の部分がわかりません。 ≫中性子星に落ち込むものは、この中心に向かって「垂直的に」落ち込みますが、ブラックホールに落下するときの物体は、グルグルと円弧を描きながら、もしくは逆スパイラルを描きながら、あたかも「吸引されるような感じで落ち込む」、という違いがあると言えるでしょう。 >質点の初期条件を同じにしても、中性子星とブラックホールでは落下の仕方が異なるのですか。 ⇒なるほど、分かります。私は形成事上の中性子星のことばかりを考えていましたが、そうでなく、すでに形成されて孤立状態にある中性子星に落下する天体を想定して、おおせのように「質点の初期条件を同じに」すれば、中性子星についてもブラックホールについても、それらへの落ち方は同じようにグルグルと円弧を描きながら落下するかも知れませんですね。 ≫「恒星やその周辺のあらゆるチリやガスまで巻き込んだ落下との違いによる仕業」。 >これは、落ちる天体の重力とは別の複雑な影響ですね。そして、これはブラックホールだけに起きるということでしょうか。 ⇒上に述べたとおり、すでに形成されて孤立状態にある中性子星に落下する天体については、ブラックホールに落下するのと似ているかも知れません。ただ、その落ち方や臨界部付近での様子は、中性子星に落下する天体では対生成や対消滅は起こらないなど、相対的に静かで、激しく劇的な現象は少ないかも知れませんね。 >次に、収縮の話ですが、「強い力」「弱い力」は、「重力や「電磁気力」と違って、作用する距離が限られていると聞いたことがあります。もしも、それが本当なら、重力が勝って素粒子間の距離がある程度まで近くなると、反発力は働かなくなるのかな、と思ったりしました。 ⇒「強い力」「弱い力」は原子内の素粒子間でしか働きませんし、「電磁気力」はせいぜい電磁場でしか他に影響を及ぼしませんよね。それに対し、「重力」は、距離の二乗に反比例して減衰するとはいうものの、際限なく遠方まで力を及ぼします。まして、超高質量の中性子星やブラックホールの近傍では、それらへの落下という局面に関する限り、終始「重力」エネルギーの作用が圧倒的で、他の3つの力の影響は無視できるほど微々たるものであるに違いありません。
- Nakay702
- ベストアンサー率79% (10024/12548)
すみません、前便で1か所誤植がありました。 (誤)1cm² の大きさが何億トンもの重さになる (正)1cm³ の大きさが何億トンもの重さになる 以上、訂正させていただきます。 *回答に「ありがとう」をつけてくださるのは嬉しいですが、もっと嬉しいのは、「回答内容に対するコメント」をつけてくださることです。よろしくお願いします。
- Nakay702
- ベストアンサー率79% (10024/12548)
以下のとおりお答えします。 >ブラックホールに質点が自由落下するときの運動とブラックホールになろうとして中性子星が収縮しているときのその天体の表面の一点の運動は同じですか。違いますか。 ⇒私は、違うと思います。中性子星への変化は、恒星が単体のまま重力崩壊を起こして、水素やヘリウムに始まった核融合反応が極まって、極端に高質量の天体へと変化する過程で、1cm²の大きさが何億トンもの重さになると聞きます。太陽の8倍以上の恒星は、通常かつてはHR図の主系列星の一員であったものが最後を迎える際に超新星爆発を起こして周辺のガス部分を吹き飛ばし、星内部の素粒子、ニュートリノ・電子・中間子・陽子なども吹っ飛び、中心部分の中性子だけの重い星になるわけですね。その縮み方を雑に形容すれば「グシャ」っと潰れる感じと言っていいかも知れません。なお、恒星の最初の大きさによっては、白色矮星などに変化するものもありますが、潰れ方は似たようなものだと思います。 >ブラックホールができようとするときは、内部の反発力よりも重力の方が勝って、際限なく収縮していきます。 この反発力の正体は「強い力」「弱い力」「電磁気力」だと思います。それらによる反発力よりも重力が勝る場合にのだと思います。 ⇒上に見た中性子星への変化は、通常、ブラックホール形成に先んじて起きる現象だといえると思います。そして、ブラックホールになるかならないか(状況によって分かれる)には関係なく、その段階ですでにその崩壊する力は、「強い力」「弱い力」「電磁気力」を圧倒していると推測されます。ブラックホールが形成されるのは、その中性子星などが、「それ自体のシュバルツシルト半径より小さくなった場合」に発生する現象らしいです。 >で、それらの力よりも重力が勝った段階でも、まだ、それらの力は「収縮させまいとする力」として働いているのでしょうか。それとも、重力が勝った段階で、それらの力は働かないに等しい状態になるのでしょうか。 後者だとすると、自由落下と同じになると思います。前者だとすると自由落下よりも動きが緩慢になると思います。 ⇒中性子星に落ち込むものは、この中心に向かって「垂直的に」落ち込みますが、ブラックホールに落下するときの物体は、グルグルと円弧を描きながら、もしくは逆スパイラルを描きながら、あたかも「吸引されるような感じで落ち込む」、という違いがあると言えるでしょう。「単体の中核部(レプトン)の崩壊と、恒星やその周辺のあらゆるチリやガスまで巻き込んだ落下との違いによる仕業」と言えるかも知れません。
- QCD2001
- ベストアンサー率58% (329/558)
2個の磁石を両手に持ち、N極同士をぎゅっと押し付けて接触させることを考えてみてください。 このとき、磁石のN極同士の反発力よりも筋肉の力が勝っているので、磁石がくっつくまで接近してゆくわけです。 つまり、N極同士の反発力よりも筋力の方が勝った段階です。この段階で磁力は収縮させまいとする力として働いていますよね。筋力が勝った段階で磁力は働かないに等しい状態にはなっていませんよね。 これと同じです。全部の力の合計で収縮したり、膨張したりします。勝手にどれかの力が消滅したりはしません。
補足
詳しい回答、ありがとうございます。 落下に関して、以下の部分がわかりません。 >中性子星に落ち込むものは、この中心に向かって「垂直的に」落ち込みますが、ブラックホールに落下するときの物体は、グルグルと円弧を描きながら、もしくは逆スパイラルを描きながら、あたかも「吸引されるような感じで落ち込む」、という違いがあると言えるでしょう。 質点の初期条件を同じにしても、中性子星とブラックホールでは落下の仕方が異なるのですか。 「恒星やその周辺のあらゆるチリやガスまで巻き込んだ落下との違いによる仕業」。これは、落ちる天体の重力とは別の複雑な影響ですね。そして、これはブラックホールだけに起きるということでしょうか。 次に、収縮の話ですが、「強い力」「弱い力」は、「重力や「電磁気力」と違って、作用する距離が限られていると聞いたことがあります。もしも、それが本当なら、重力が勝って素粒子間の距離がある程度まで近くなると、反発力は働かなくなるのかな、と思ったりしました。