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2つの状態のエントロピー変化について

ΔS = S2 − S1 = kBln (W2 /W1) ΔS = qrev/T この2つの式が同じ内容であるということの物理化学的意味とはどういうことですか?

  • 化学
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  • jamf0421
  • ベストアンサー率63% (448/702)
回答No.2

厳密な話ではないですが、簡単な両者の対応付けをします。 体積Vfの箱がありこの中に気体粒子がいるとします。内部に気体が自由に行き来できる仕切りが入っていて、体積Viの部分が区切られていたとします。ViはVfの一部です。 ここで粒子1個に着目し、これを見出す確率を考えます。体積Viに見出す確率をW(Vi)とすると、この確率は体積に比例するから W(Vi)=τVi...(i) となります。さらに粒子がN個あったとして、N個ともVi部分に存在する確率W(Vi)は W(Vi)=(τVi)^N=(τ^N)(Vi^N)...(ii) となります。同様にVfに気体を見出す確率は W(Vf)=(τ^N)(Vf^N)...(iii) となります。さてエントロピーをこの確率と同じものと定義するとその量σ(確率そのものに比例する量としてのエントロピー)は σ∝W^N...(iv) となり物質量に比例しないです。Nが2倍になればσは4倍になります。これでは他の示量性の変数(内部エネルギーなど)とエントロピーの関係は複雑なことになります。そこで確率の対数をとります。即ち S=klnW...(v) ということにします。これならSは物質量に比例します。iからfへの変化に伴うエントロピー変化は ΔS=S(Vf)-S(Vi)=klnW(Vf)-klnW(Vi)=kln(W(Vf)/W(Vi)...(vi) という確率比の対数に従う式になりますが、これを(ii)(iii)を使って計算を進めると ΔS=kln{(τ^N)(Vf^N)}-kln{(τ^N)(Vi^N)}=kNln(Vf/Vi)...(vii) という体積比の対数の式にできます。粒子の存在確率が体積に比例することからそうなります。 さて一方熱力学的議論でエントロピー変化をだします。理想気体の等温可逆膨張でViからVfに体積が変化したとします。この膨張で気体の仕事は貰う方向をプラスとして w=-∫PdV=-nRT∫(1/V)dV=nRTln(Vf/Vi)...(viii) となります。理想気体の等温変化では内部エネルギーは変化しません。すなわちΔU=q+w=0です。よって q=-w=nRTln(Vf/Vi)...(ix) となります。気体はこれだけの熱を可逆的に受け取ったことになります。この時のエントロピー変化は ΔS=Q/T=nRln(Vf/Vi)...(x) です。こちらではエントロピー変化を熱の吸収に結び付けていますが、これが気体の体積変化と(vii)と同じ形で結びついています。 よって確率での定義が熱の出入りでの定義と同じということになります。(この説明は一般に言い切れるほどには強力な話にはなっていませんが...)

  • c80s3xxx
  • ベストアンサー率49% (1631/3289)
回答No.1

熱の意味とは何かに通ずる問題.観察事実の集積であり,なぜそうなるのかに理屈が不在なのにもかかわらず反例が見つけられない熱力学が,その微視的な意味から理解されるに至る重要な関係.

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