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95℃の水と水蒸気の外界エントロピーの差

物理化学の授業をとっているのですが 95℃の水と水蒸気の外界エントロピー差が分かりません。 ΔH=-ΔH(外界) から、ΔS(外界)=ΔH(外界)/T として出すのではと考え、 ΔH=CvdT(水)+CvdT(水蒸気)+ΔH(相転移) と式を立てては見たのですが、これでは間違いだと指摘を受けました。 どこが間違っているのかが分からず、困っています。 ご指導よろしくお願いします。

  • oMIAo
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  • 化学
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  • 101325
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回答No.3

> 最終的な目標は具体的な数値を出して、水を水蒸気にすることが不可能であることを示すこと なるほどです。では質問者さんの最初の質問に戻って考えてみましょう。 > ΔH=-ΔH(外界) から、ΔS(外界)=ΔH(外界)/T > として出すのではと考え、 これはOKです。 > ΔH=CvdT(水)+CvdT(水蒸気)+ΔH(相転移) 間違っているのはこの式ですね。積分記号∫が抜けています。 正しくは ΔH=∫Cv(水)dT+∫Cv(水蒸気)dT+ΔH(相転移)  = (Cv(水)-Cv(水蒸気))×5K+ΔH(相転移) で、試薬のエントロピー変化 ΔH を計算します。積分経路は第1項が95℃→100℃で、第2項が100℃→95℃です。それぞれ ANo.2 の過程1と過程3に対応します。ここで求めた ΔH から、ΔH(外界) と ΔS(外界) が順次求まります。 そして ANo.2 で求めた ΔS と ΔS(外界) を加えると全体系のエントロピー変化が求められます。 まとめ (1) 試薬のエントロピー差とエンタルピー差は、勝手に考えた可逆過程に沿って計算する。 (2) 外界のエンタルピー変化は、与えられた条件(今の場合は等温定圧)の下で計算する。 (3) 全体系のエンタルピー変化は、試薬と外界のエンタルピー変化の和で与えられる。

  • 101325
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回答No.2

まずは前半部から。 95℃、1atmの水と水蒸気のエントロピーの差を求めるために、95℃、1atmの(液体の)水を、95℃、1atmの水蒸気にする可逆過程を考えます。  過程1:95℃の水を100℃まで可逆的に加熱する。  過程2:100℃で水を水蒸気にする。  過程3:100℃の水蒸気を95℃まで可逆的に冷却する。   この可逆過程に沿ってエントロピー変化 ΔS = ΔS1 + ΔS2 + ΔS3 を求めると、  Cwater:水の定圧熱容量(温度に依存しないと仮定)  Csteam:水蒸気の定圧熱容量(温度に依存しないと仮定)  L:水→水蒸気の相転移エンタルピー(100℃、1atmのときの値)  ΔC=Cwater-Csteam として、以下のようになります。 過程1では ΔS1 = ∫(Cwater/T)dT = Cwater ln(373K/368K) 過程2では ΔS2 = L/373K 過程3では ΔS3 = ∫(Csteam/T)dT = Csteam ln(368K/373K) = -Csteam ln(373K/368K) よって ΔS = Cwater ln(373K/368K) + L/373K - Csteam ln(373K/368K)  = (Cwater- Csteam) ln(373K/368K) + L/373K  = ΔC ln(373K/368K) + L/373K 最後の式の ΔC と L に与えられた数値を代入すれば ΔS が求まりますが、 ΔC と L の符号に注意してください。Cwater > Csteam なので、この回答での定義では ΔC > 0 です。また、水→水蒸気の変化は吸熱変化なので、この回答での定義では L>0 です。 上で求めた ΔS は試薬(水)のエントロピー変化です。試薬のエントロピーは状態量なので、過程の道筋には依存しません。どのような過程に沿って計算しても、始状態(95℃、1atmの(液体の)水)と終状態(95℃、1atmの水蒸気)のエントロピー差は同じになります。ですので、エントロピー変化を計算しやすい過程を勝手に考えて、その過程に沿って ΔS を計算しました。 ――――― 「このとき試薬、外界、全体系のエントロピーを区別せよ」という文の意味は、わたしには分からないです。外界、全体系のエントロピー変化を求めなさい、という意味ならば、「求めることはできません」というのが答えです。 というのは、外界のエントロピー変化 ΔSgaikai と全体系のエントロピー変化 ΔSzentai が過程の道筋に依存するからです。例えば、上の計算で使った過程で考えますと、過程1~3はいずれも可逆過程なので ΔSzentai = 0   …… 熱力学第二法則より ΔSgaikai = ΔSzentai - ΔS = -ΔS になります。一般に、可逆過程であればいつでも ΔSzentai = 0 になり、不可逆過程であればいつでも ΔSzentai > 0 になる、ということが熱力学第二法則から言えます。しかし、ΔSzentaiが実際にどのような値になるかについては、過程が指定されていなければ何もいえません。 なんとなく、95℃、1atmの等温定圧下で水を水蒸気にするのが不可能であること(ΔSzentai < 0 となること)を示せっていう問題じゃないかなという気もするのですけど、そうなると、等温過程とは何か、定圧過程とは何か、外界とは何か、ということがきちんと定義されていないと話を進めることができません。そして厄介なことに、「等温過程」と「外界」の定義は教科書によって微妙に違います。ていうかきちんと定義されていない教科書も多いです。 ですので、申し訳ないのですけど、問題文の後半部の真意については出題者に確認してください。

oMIAo
質問者

お礼

丁寧な回答ありがとうございます。 ご指摘通り、最終的な目標は具体的な数値を出して、水を水蒸気にすることが不可能であることを示すこと。と先生はおっしゃっていました。 もう一度、先生にどういった定義での外界と全体系を求めるのかを聞いてみたいと思います。

  • 101325
  • ベストアンサー率80% (495/617)
回答No.1

> どこが間違っているのかが分からず、困っています。 問題文の理解が間違っているように思います。 「95℃の水と水蒸気の外界エントロピー差」という言い方は、ちょっとおかしいです。これが「95℃の水と水蒸気のエントロピー差」とか、「95℃で水を水蒸気にするときの外界のエントロピー変化」だったら分かるのですけど、いずれにしても圧力などの他の条件がないと、この問題は解けないです。 この回答の補足欄に、もとの問題文を書いてください。

oMIAo
質問者

補足

質問が不十分で申し訳ありません。 問題は「95℃、1atmの水と水蒸気のエントロピーの差を求めよ。このとき試薬、外界、全体系のエントロピーを区別せよ」 という問題です。蒸発の際の熱容量の差 -41.9J/K と相転移エンタルピーは与えられてます。

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