• 締切済み

静止している物体が静止し続けるのはなぜか?

ddtddtddtの回答

  • ddtddtddt
  • ベストアンサー率56% (177/314)
回答No.12

 経験則を用いずに・・・ですか。難しいなぁ~(^^;)。  皆さんもやっておられるように、エネルギーで考えたり運動方程式で考えたりする事は出来ますが、結局どれも経験則には違いない。例えばラグランジュ方程式やハミルトン方程式(正準方程式)は既にご存じと思います。これらはラグラジアンやハミルトニアン(エネルギー)さえ認めれば、運動方程式のように力を意識しなくても使える形になってますが、ラグラジアンやハミルトニアンをある程度系統的に導こうとすると、やはり運動方程式からの導出になってしまう. ラグラジアンやハミルトニアンを天下りに認めるとしても、その理由を問われたら、やっぱり経験則と言うしかない(^^;)。  そこでここでは「経験則」とは、ニュートンの運動の第一法則「慣性法則」の事だと邪推して限定します。ところが自分の意見では、そうであるならば「静止物体が静止し続ける」ことこそ「経験則として積極的に認めるべきだ」という結論になります(^^;)。  19世紀にエルンスト・マッハは、「力学の批判的発展史」を著します。マッハの目的は、19世紀にいたっても力学についてまわった、神学的思想や形而上学的発想を一掃する事にありました。それで思考経済の法則を唱え、近代実証主義の開祖となります。思考経済の法則とは「余計な事は考えるな!。法則が全てだ!」です(^^;)。  これを「慣性法則」との関係で言うと、「運動方程式」で力を0とすれば等速直線運動が導かれるので「慣性法則」は要らない、となります。静止は作用力0の時に運動の初速を0とした、等速直線運動の特別な場合です。「慣性法則」は「運動方程式」の特殊ケースを二重に言っただけの話になります。ただしマッハはニュートンを非常に尊敬していたので、「慣性法則を奉るお前らは、ニュートンの真意をわっかてない!」となりますが(^^)。  マッハもニュートンも気づいていたんです。「運動の相対性」という問題を。運動方程式ma=Fに現れる加速度aが、どう観測されるかを反省してみます。加速度は速度の時間微分です。速度は物体の位置の時間微分です。物体の位置は、それを観測する観測系の原点位置に影響されるので、相対的です。しかし速度は位置の時間微分なので、原点位置とは無関係です。ところが観測系が速度を持っていれば、物体速度も観測系の速度に依存するので絶対的ではありません。ここで「何に対する位置?」「何に対する速度?」という問題が生じますが、そういう問題が生じるからこそ「位置や速度は観測系に依存して絶対的でない」証拠です。  というわけで加速度は、観測系の原点位置にも速度にも依存しないので、絶対的なのでしょうか?。そうでなければ困るのです。何故なら運動方程式ma=Fの右辺に現れる力Fは、観測系の原点位置にも速度にも依存しない物理量と思えるからです(それが経験則です(^^;))。逆に言えば、物体の加速度がaであった時には、F =maの力が働いていなければならないからです。ニュートンの運動方程式を信じる限り、加速度は相対的であってはなりません。運動方程式の解には初期位置と初速度の任意性がありますが、初期加速度の任意性がない事からもそれはわかります。  でも、観測系が加速度を持つ場合もありますよね?。その場合は運動方程式に「みかけの力(慣性力:観測系の加速度と実質的に同等)」が現れます。つまり運動方程式は、加速度を持つ観測系においては、そのままの形では成り立たないわけです。ニュートンもこの点は痛烈に意識していました。しかし観測系の加速度を観測できれば、加速度を持たない観測系(慣性系)への変換は可能です。それは加速度の絶対観測ができるのと同じです。ニュートンはそういう意味において、加速度は観測者によらない絶対量である事を次のように示しました。それがニュートンのバケツです。  ターンテーブルの中心に載ったバケツをグルグル回そう。バケツには水が入っている。ターンテーブルの回転速度が十分大きければ、バケツの水面は中心がへこみ、バケツの中心から外側の水面はバケツの縁へと昇って行くであろう。この現象は、バケツが回転するバケツの外の観測系(慣性系?)であろうと、バケツが回転しないバケツとともに回転する観測系(加速度系)でも同じである。つまり向心力と遠心力は同時に観測できる。これはバケツの向心加速度が遠心力に形を変えて観測されたものだ。  「慣性系?」に対するバケツの回転速度は実際に測定できる。それは実質的に向心加速度と同じである。それと水面のせり上がり量(実際に測定可能)から運動方程式を介して得られる回転速度を比較すれば、測定回転速度=理論値なら、「慣性系?」は本当に絶対空間に絶対静止していた「慣性系」という事になるし、そうでないなら測定回転速度と理論値との差から、「慣性系?」の絶対空間に対する回転速度(向心加速度)まで計算できる。よって加速度は絶対的に観測できる(加速度から力も絶対的に観測可能)。運動方程式は宇宙方程式として使えるのだ!(ニュートンの思い?(^^))。  しかしマッハは弟子たちに、こう言います。  バケツには水が入っている。ターンテーブルの中心に載ったバケツをグルグル回すかわりに、ターンテーブルの中心に載ったバケツを中心に、そのまわりの全宇宙をグルグル回す事が出来たとしよう。その時お前らは、バケツには遠心力が働かないと証明できるのか?。  ・・・でっ、できません!。マッハ先生・・・(^^;)。  だから言ってるだろう。運動や加速度や力は、すべて相対的だと思い知れ!。いや、全てが相対的なら相対的という言葉すらそもそもおかしい。この世には経験法則しかないのだ。だからニュートンの運動法則は、運動方程式と作用反作用の法則と万有引力の法則さえあれば良いのだ。ニュートンが慣性法則を述べたのは、あくまで一般的理解に資するためで(ニュートンの時代に微積分はなかった)、本当は不要と考えていたはずだ。お前らはその真意をわかっていない。 (・・・というのがマッハの立論だと自分には思えます(^^;))  現在ではマッハの立論は論理的には正しいが、物理的現実からは乖離したやり過ぎだとみなされています(それはマッハの責任ではありません)。一つには20世紀以降、近接作用論へと時代が移行したからでしょう。全ての相互作用の伝播速度は光速を超えないはずだ。宇宙が回りだした瞬間に、遠心力作用がバケツにとどくのはおかしい、と。しかし、ここまで徹底した過激な首尾一貫性があったからこそ、マッハの立論には価値があります。  マッハは結局、運動方程式だけでは相対静止か絶対静止かは判定不可能である事を、論理的に示しました。それは相対的等速直線運動なのか、絶対的等速直線運動なのかと言っても同じですし、これはある観測系で加速度が0の時、力が働いていないと判断して良いのか?という問題に直結します。だから慣性法則なんですよ。  「力の有る無しは、経験的に判定できる」と宣言するのが「慣性法則」です。例えば、地球上の物体の運動は経験的に全てそうです。近似的な慣性系が目の前にあるじゃないか、という訳です。そしてそう認めた時には、その質量差から太陽はもっとそうだとなり、太陽こそ慣性系だと仮定した時には運動方程式と万有引力の法則だけに基づいて、探査機を木星や土星へ何十年もかけて投入できます。これは太陽を慣性系とする仮定から期待できる結果で、それは現実のものとなりました。ある観測系が慣性系だとわかった時には、それに対して等速直線運動する全ての観測系は慣性系です。そして相対速度は、原理的には必ず観測可能です。   地球を慣性系と仮定し・・・太陽を慣性系と仮定し・・・の連鎖は、原理的には全宇宙に対する観測網に拡げられます。   現実には銀河程度のようですが。  慣性系では力0と加速度0が厳密に同等なので、そこでは運動方程式が厳密にそのままの形で成立します。慣性法則は、数理的な力学と現実世界との接点です。それは運動方程式からは導けない物理的経験事実を述べていて、運動方程式とは独立な物理法則だと自分は考えます。  以上が、「静止物体が静止し続ける」ことは「経験則として積極的に認めるべきだ」と思える理由です。そして#11さんと同じように、#9さんに一票(^^)。

関連するQ&A

  • なぜ物体は動くのか

    中3の理科です。 以前「2力のつり合い」というものを習いました。 例えば教科書には、「床の上で物体に力を加えても物体が動かないとき、物体に加えた力と摩擦力とがつり合って、物体は静止している」とあります。 しかし、最近「仕事」という単元を学習する中で、こんなことが書いてありました。 「水平な床の上で物体をゆっくりすべらせて動かす時には、物体に摩擦力が働くので、摩擦力と同じ大きさの力を物体を動かしている間加えなくてはならない」。 ここで、疑問に思ったのですが、 物体を摩擦力と「同じ大きさ」の力で引っ張ると摩擦力とつり合って、物体は動かないのではないでしょうか。しかし実際、物体は動くようです、何故動くのでしょう……。考え方が間違っているのはどこでしょうか。 教えてください。お願いします!

  • 静止摩擦係数について2

    似たような質問を先ほどしましたのですが、考えてるうちに疑問が出てきてしまったので、また投稿しました。 ある床の上に重さMの物体を置き、少しずつ力を与えていき、ある一定の力Fになった瞬間に動き出した時に働いている静止摩擦係数と、 全く同じ条件で(物体に触れたりせずに)その床を少しずつ傾けていき、動き出した瞬間に働いている静止摩擦係数は同じ値なのでしょうか? 静止摩擦係数は物体の状態や温度などにより定まるとあったのですが、傾けた時には垂直抗力も変わるので、静止摩擦係数はどぉなのかな?と思ったのです。(状態に垂直抗力なども入るのか?)

  • 摩擦力のある物体に上向きの力を加える問題なのですが

    水平な床の上に、重さ10[N]の物体が静止している。 この物体と床の間の静止摩擦係数は0.50である。 この物体に、水平より30°上向きの力を加えて、 力の大きさを少しずつ大きくしていくと、何[N]より大きくなると物体が動き出すか。 という問題なのですが 問題の解き方がわかりません どなたか詳しい方いたら教えてもらえませんか?

  • 重ねた物体の運動~考え方~

    問題の考え方が分からないので、教えてください。この文章だけからは正確な情報は読み取れないかもしれませんが、考え方だけなので大体で大丈夫かと思います。すみません。 水平な固定面の上に平板が置いてあり、その上に物体が置いてある。右向きに水平に加速していくと、平板の加速度がaになったとき、物体が開いたの上を滑り始めた。物体と平板の間の静止摩擦係数を求めよ。ただし重力加速度の大きさをgとする。 考え方 物体が滑り始める直前にこの物体は加速度aで運動していると考えられる。このときは最大摩擦力を受けている。物体の質量をm、静止摩擦係数をμとおくと、運動方程式はma=μmg これを変形。 まず、「物体が滑り始める直前にこの物体は加速度aで運動している」と言うのが分かりません。加速度aで運動しているならすでに滑っていますよね。 また、「物体の質量をm、静止摩擦係数をμとおくと、運動方程式はma=μmg 」とありましたが、この式もma=Fから、立てたことは分かりますが、よく分かりません。このma=μmgの右辺は最大静止摩擦力ですか? もしそうなら、最大静止摩擦力は静止摩擦力係数と何の関係があるのでしょうか。基本的なことも交えて、分かりやすく、教えていただけるとうれしいです。よろしくお願いします。

  • 静止している物体に力が働くのはなぜ?

    運動方程式によれば ma=F つまり加速している物体が質量を持っていれば力が働いている ということですよね。 床に静止している加速する素振りも見せない物体にmgの力が働くのはなぜですか? それとも動かしてみたり重力場で持ち上げて手を離した時にようやっと力がかかっていることがわかるのでしょうか。 はたまた床から釣り合う外力がかかっているから全体としては力はゼロで運動はせずよって加速しないとかそんなでしょうか。

  • 静止摩擦係数について

    色々調べてみたのですが、静止摩擦係数の決まり方は物体の状態、温度などにより決まると書いてあったのですが、同じ物質を使っているならば床が水平な時と床を徐々に傾けていってる時、この両状態においてでも係数が同じなのでしょうか?

  • 斜面上の物体

    斜面上の物体が滑り落ないように上から引っ張る場合、摩擦力は斜面上向きに働きます。 しかし、物体の下から押し上げる場合、摩擦力は斜面下向きに働きます。 私はこの違いがわかりません。 押し上げる力と斜面上向きの摩擦力の和が、物体の重力の斜面方向と釣り合った時、物体は静止し、その時に最大摩擦力が分かるのではないかと考えてしまうのです。 おそらく、何か根本的に勘違いしているところがあると思うのです。 誰か回答よろしくお願いします!

  • 静止摩擦力と引く力のつりあい

    初歩的な質問で申し訳ありません。 物体を引く力Fと、その物体と床の間に働く静止摩擦力fは、同一作用線上にないにもかかわらず、なぜ同じ大きさで釣り合うのでしょうか?(静止摩擦力が最大摩擦力でないとき) ご回答よろしくお願いします。

  • 最大静止摩擦力とは?

    粗い平面上に物体が静止している。 その物体に糸をつけて力を0グラムから次第に大きくして引いていったら、ちょうど15グラムで動き出したとする。 この状況で質問なんですが、最大静止摩擦力が働くのは力が15グラムより下、かつ 15グラムに最も近い値ですよね? あと、 もしいきなり一定の時間、15グラムぴったりの力で引いた時、物体に最大静止摩擦力が働くことはなく、最初から動摩擦力が働くんですか? 物理の初心者ですので、出来るだけ詳しく分かりやすい回答をお願いします。

  • 最大静止摩擦力について。

    粗い平面上に物体が静止している。 その物体に糸をつけて力を0グラムから次第に 大きくして引いていった ら、ちょうど15グラムで動き出したとする。 この状況で質問なんですが、最大静止摩擦力が働くのは力が15グラムよ り下、か つ 15グラムに最も近い値ですよね? あと、 もしいきなり一定の時間、15グラムぴったりの力で引いた時、物体に最 大 静止摩擦力が働くことはなく、最初から動摩擦力が働くんですか? 物理の初心者ですので、出来るだけ詳しく分かりやすい回答をお願いし ます。