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フッ素樹脂(PTFE)の特性とは?
- 精密機械の機構設計を行っている方からの質問です。装置内の樹脂ローラが回転するうちに変形が生じてしまう原因について知りたいです。また、PTFEの特性上、温度や水分に対する許容は大きいが、何かトリガーになる現象があれば物性値が変化するのでしょうか?対策としてベアリングの圧入代を大きくすることを考えていますが、どの程度が妥当でしょうか?
- 以前の質問に対して回答していただきありがとうございます。ベアリングを圧入したPTFEローラの圧入がゆるくなる現象が発生しています。また、組立時の温度と実際の使用環境の温度が異なる場合、ローラの膨張や収縮が起こるのか疑問です。
- フッ素樹脂(PTFE)を使用した樹脂ローラの変形問題について質問があります。樹脂ローラがベアリングに対して追従して回転せず、すべり接触が起こることで変形が生じると考えています。PTFEの特性上、温度や水分に対する許容は大きいですが、物性値が変化するトリガーは存在するのでしょうか?また、ベアリングの圧入代を大きくすることで対応することを考えていますが、具体的な妥当な値を知りたいです。
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毎日、旋盤にてPTFEを加工・製造致しております。 回答になるかわかりませんが投稿です。 PTFEで部品を製作し他の部品に圧入をしてもPTFEの性質上、固定はできますが動き(回転等)には難しいと思います。 変形部分のPTFE表面は磨いたようにピカピカになっていませんか? 温度で伸縮はありますが圧入後の形状は他の部品との接地面は変形(ベアリングの径と同等になり)し、それに動きを入れると滑ります。 これは圧入でもPTFEが接地面ではどのような形状でもほぼ無理です。 改善策とまではいかないかもしれませんが、材質をガラス入りのPTFEに変更でどうでしょう。 詳細は解りませんが、その条件であれば表面加工を粗めでガラス入りにすればPTFEより寿命は、はるかに延びます。が、圧入公差が少ないとベアリングの方が削れていきます。 径によりますが製図で+0.2(加工すると+0.13)ぐらいあればPTFEの6~8倍は持ちます。 数値的なことは難しく書けません。ただ製作依頼が有った場合はこうします。 ベアリングも加工してよければ他の方法もありますが、現状だと妥当だとおもいます。
以前苦労した内容は、線膨張率が * 金属(鉄鋼)類 ;1.2/100000 ℃ * 樹脂(PTFE)類 ;10/100000 ℃ 、(PFA);12/100000 ℃ 鉄鋼の約10倍 * ガラス(石英)類;54/100000 ℃ PTFEの約5倍 の様に異なり、温度変化で、トラブルが生じる。 使用温度は、0~20℃付近ですが、組立環境が真夏の30℃や真冬の-10℃ 正月休みで工場停止し-10℃とかで、トラブルにみまわれました。 さて、ベアリングの外径φ13mmで考察しますと、 使用温度の差;約20℃では、φ13mm×(10/10000 ℃)×20℃ ≒ 0.026mm 組付環境が真冬-10℃では、φ13mm×(10/10000 ℃)×30℃ ≒ 0.039mm 変化します。 また、ベアリングも-0.009mmマイナスします。 そして、引張強さもPTFEは 約27~34MPaと鉄鋼の1/10以下で、 伸びは 200から400%と鉄鋼の10倍です。 因って、 ※ PTFEの加工と計測温度を20℃とする ※ PTFEの内径加工をφ13mmの-0.3~-0.4mmとする ※ ベアリングが圧入し易い様に、口元をφ13.5mmからテーパー加工する 等々を検討下さい。
お礼
度々のご回答ありがとうございます。 連続試験を行い確認しておりましたが、PTFEローラのベアリング圧入部を形状変更した結果、 不具合が発生しない程度まで変形を抑えることができました。 まず、暫定対策としてこの形状変更を実施してみます。 恒久対策は、他の樹脂材料(POMで検討中)へ変更します。 他の方の意見も含め、やはりPTFEを圧入に使用するのは経時的に見ても不適当と判断しました。 ありがとうございました。 また何かありましたら、よろしくお願い致します。
的はずれであればご容赦ください。 まず、水中でPTFEのローラを使うと、表面の摩擦係数は氷以下となり ローラは回転しないのではないか? ベアリングを使用しているそうですが、潤滑剤などはどうされているで しょうか?(シーリング方法、クリアランスなども関係しそうです) ベアリングの回転が渋くなる要素はないでしょうか? 私が水中で使用するローラを設計するのであれば、PTFEはつかわず 樹脂ではPOM、ゴムではHNBRを使いますが、なにか他にこだわる理由 があるのでしょうか? しばらく使うとゆるくなるそうですが、PTFEは何か他の材質とのアロイ になっているようなことはないでしょうか? 以上の要因が関係しているような感じがします。
お礼
回答ありがとうございます。 まず、水中でもPTFEローラは回転しています。尚、ベアリングは耐水性の ものを使用しており、耐久試験でも確認しておりますので問題ありません。 PTFEを使用した背景としては、他の樹脂では摩耗量が大きかったことや PTFEの方が摩擦係数が低いためです。 しばらく使用すると圧入がゆるくなるのは、クリープの影響と考えています ので、恒久対策としては他の材質へ変更する必要があると思います。 質問ですが、水中でPTFEのローラを使うと表面の摩擦係数が氷以下になる とのことですが、もう少し詳しく教えていただけないでしょうか? 何か参考になる資料でもあればありがたいのですが。
お礼
回答ありがとうございます。 変形部分に限らず、接触部分はピカピカになっていました。 PTFEローラの形状を変更し連続試験を行った結果、 PTFEのままでも不具合が発生しないことを確認しました。(若干変形するが不具合は発生しない。) 但し、これはあくまで暫定対策で、恒久対策(PTFE⇒POMに変更)を検討中です。 PTFEの特性に対して理解不足でした。 ありがとうございました。