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ステンレス鋼のバフ研磨の方法と問題点
- ステンレス鋼のバフ研磨について詳しく説明します。
- 研磨過程での細かい傷や穴の問題について解説します。
- 研磨方法や研磨剤の選び方についてアドバイスを求めています。
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私も金属組織の観察は会社業務として行っております。 当方では切断面からの研磨では一般的に#120or#320→#600→#1000→ #1500まで水道水で冷却しながらペーパー研磨した後、ビューラー社製の テクスメット(比較的硬質で、毛羽のない布)上にダイヤモンドペーストを 塗布して(すり込んで)研磨します。(ラッピングオイル滴下) ダイヤモンドペーストは9μmの後、別の新しいテクスメットでダイヤモンド ペースト1μmまで研磨します。 (深いペーパー傷が残っている場合は15μmから始めることも有り) この状態で殆ど鏡面状態になります。 当方でもSUS304はエッチング処理して結晶粒界を観察するため、アルミナや コロイダルシリカで最終バフ研磨を行い、細かな傷まで取り除きます。 手研磨しても面出しから最終仕上げまで長くて20~30分もあれば終わります。 (慣れ次第ですが、研磨方法としてzerow0さんの方法でも問題ないはずです) 前置きが長くなりましたが、問題となっている穴の様な傷が、実際にどの様な ものか確認された方が対策は早いと思います。 「#2000で磨く」と言っておられますが、その前段階はどうなのでしょうか? (いきなり#2000でしょうか?) 穴の様な傷を想像と経験的なことから考えて、切断砥石や目の粗いペーパー の砥粒が埋まっている可能性はどうでしょうか? また、手研磨しているとして、研磨を常に一方向に行っていると言うことは ありませんか? 樹脂埋包した試料をホルダーに装着して自動研磨するのであれば問題ありま せんが、手研磨でもペーパー研磨から時々向きを変えながらでないと、 傷はいつまでも取り切れません。 その他、場合によっては穴の様な傷の内部をSEMで観察するなどしてみては いかがでしょうか。 研磨については自信ありますが、穴の様な傷の正体が不明確なため、 参考になれば幸いです。 そうですか、 実際にその研磨面が見られないので断言は出来ませんが、 行程から考えてダイヤモンドスラリーが残留しているのかもしれません。 一度埋まったスラリーや異物は、そう簡単に全てを取り除くことは 困難と思いますが、アルミナなどによる仕上げ研磨が可能であれば、 エッチングと仕上げ研磨を繰り返せば取り除くことは可能と思います。 なお、当社では組織観察試料を研磨する専用の自動研磨機を使っており、 研磨板の回転はわかりませんが、HighとLowの2段階切り替えできます。 なお、必ずしも高速での研磨が良いとは限りません。(通常はLowを使用) 研磨中の冷却(冷却水や冷却用のオイル)が十分でないと研磨焼けや スラリーも埋まりやすくなると考えます。
その他の回答 (3)
私も回答(2)に同感です。 最近はあまり自分ではやらなくなりましたが、1分研磨→水洗→顕微鏡観察を繰り返しています。作業者の方は2~3分で止めるようにしています。ちなみに研磨対象はプラスチック、銅、ステンレスなど様々です。 あと、蛇足かもしれませんが、水洗時は表面が平滑できれいなものでこするようにしないとスラリーが残留して後々悪さをすることがあります。 お世話になります。 水洗だけで済ますと時々スラリーが残ります。で、何かの拍子に研磨面に触って傷をつける、ということがあります。また、酸処理?をされるとの事、私もやっていますが、スラリーの残留で研磨面が変色するという失敗もやらかしています。私は水洗時クリーンルーム用の手袋を装着して指でなでてあげています。作業者の中には中性洗剤で洗っている人もいますがこの効果は「?」です。 細かい傷はバフ研磨前のサンドでも結構取れるという印象があります。私は#5000を使っています。これは感応的な話なのでご参考までに。 話は違うかもしれませんが、ミクロトームなどで切り出して透過光(偏光必要と思います)での観察という方法でも同じことが出来そうに思うのですが。鉱物などの結晶粒界観察に使っていたかと記憶しています。 すみません。完全に蛇足かもしれません。
お礼
回答ありがとう御座います。 回答(2)の方と同様に研磨の時間が長いとのご指摘でしたがどうも細かい傷が残ってしまうので時間を掛けてました。 と言うのもこれから腐食させて結晶粒界の観察と組織観察をする為、傷が残っていると粒界の境が不明瞭になるからです。 あと、ご指摘の、表面が平滑できれいなものが私には想像出来無いので教えて頂けると幸いです。
補足
追記ありがとう御座います。 私は中性洗剤で洗ってました。その後、乾燥のために送風機に当ててました。 #5000ですか。手元には#2000までしか無いので買って試して見たいと思います。
こんにちは SUS304鋼の金相観察のための研磨作業は困難でないはずです。 >(ちなみに2日ほど研磨を行いました。) は、やり過ぎ(長すぎ)!に思います。柔らかなバフ布での長時間作業で おっしゃるとおりの穴状欠陥が表面に創られた と思います。 本当に1コのサンプルに2日間ですか?2時間でも長すぎるのでは? ええ加減な私を真似していただく必要はありませんが、 数分でバフ作業終わること多いです。
お礼
回答ありがとう御座います。 >本当に1コのサンプルに2日間ですか?2時間でも長すぎるのでは? ええ加減な私を真似していただく必要はありませんが、 数分でバフ作業終わること多いです。 長い理由は回答(3)の方のお礼の欄でも記載させて頂きましたが、のんびり仕事の合間などに 研磨、洗浄、観察を行ってました。 私はこの作業は新しく始めたばっかりで全くの不慣れでしてプロの皆様から見たら遅すぎるかも知れません。
素材が悪いからです。 素材にもともと巣のようにある空洞が出てきているものと思われます。
お礼
回答ありがとう御座います。 >素材が悪いからです。 素材にもともと巣のようにある空洞が出てきているものと思われます。 一応、溶体化処理を行っているので大丈夫だと思ってました。 バフ研磨の前の段階の研磨では観察されないのでバフ研磨の仕方が悪いのかと考えてました。
お礼
遅くなりましたが回答ありがとう御座います。 ご質問の内容ですが、 >「#2000で磨く」と言っておられますが、その前段階はどうなのでしょうか? もちろん最初は段階を踏んでやっていました。ただ、穴のような物を確認してからはバフ研磨されたものを再度#2000で研磨しもう一度バフ研磨してみました。 #2000で研磨した後の表面は穴のような物は観察出来ませんでしたがバフ研磨すると再度穴の様な物が出来ています。4~5回は繰り返したと思います。 >穴の様な傷を想像と経験的なことから考えて、切断砥石や目の粗いペーパー の砥粒が埋まっている可能性はどうでしょうか? 上記に示した様に何回もやっているので、切断砥石や目の粗いペーパー の砥粒が残っているのは考え難いです。私も一時期同じ考えがあって試しに超音波洗浄等も試してみましたが効果はありませんでした。 >その他、場合によっては穴の様な傷の内部をSEMで観察するなどしてみては いかがでしょうか SEMが無いので観察は顕微鏡に頼っています。穴は黒ずんだ物が観察されるので使用しているダイヤモンドスラリー(3μm)が残留しているのかとも思いました。研磨したあとの洗浄はかなり丁寧にやっているつもりですが・・・。 余談ですが、研磨は出来るだけ高速でした方がイイのでしょうか?