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浅黄色
辞書の「浅葱」の項を読むと「浅黄」と書くのは当て字とのことです。となると「浅黄色」と書いてあってもそれは薄い青ないし緑色と解するべきということになりますが、薄い黄色と言う意味で「浅黄色」と書かれた例はないのでしょうか。
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浅葱色と浅黄色の意味の混用、表記の混用はややこしいものです。 いままでに適切な回答が寄せられていると思われますが、これに悩んだ頃の話の一例です。 歌舞伎で、場面転換の際に 1.幕を閉める 2.回り舞台を回す 3.浅黄幕を下ろす という方法がありますが、 この浅黄幕は「淡いブルー」です。これを、ごくごく一部には、「浅葱幕」と書き活字もこうなっていないと承知しない寄稿者がいました。 ところが舞台関係者たちの表記はみな「浅黄」です。 いま歌舞伎の入門書を見ても、どれもがこの淡いブルーの幕のことを「浅黄幕」と書いてあるんじゃないでしょうか。 これも、この色の違いと表記の混乱の一因でしょう。
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- ithi
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EPR さん、こんにちは。 浅黄色というと薄い黄色のことです。浅葱色というと薄い青緑色だそうです。 浅黄色と浅葱色 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%85%E9%BB%84%E8%89%B2
お礼
ありがとうございます。 ウィキペディアの記述は専ら広辞苑を参考資料にしいるようですね。それはいいんですが、「浅葱色のことを「浅黄」と表記することもある」という部分が曲者です。これは誤記ではなく、意図的に「浅黄」と書くことがあることをうかがわせます。ですが理由については触れていません。大辞林はこれを当て字だと一口で説明しています。要は混沌状態なわけですが、そうなると実際の使用事例(例えば「精霊流し」の歌詞)を読んだ時にそれがどんな色か判断することを難しくします。
- kine-ore
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#3です。 >「浅黄色」という表記を見た時に、これは当て字であり浅葱色の意味だと考えるべき理由はなさそうですね。 : 「精霊流し」の浴衣が念頭にあるのなら、それはやはり水色=「浅葱色」の「浅黄色」でしょう。 江戸期には浅葱をあえて音を揃えた「浅黄」と記して、わざと「浅黄裏」などと野暮や不粋の意味合いを込めたり、さらには「控えめであっさりした」イメージとしての、その浴衣を着た人の慎ましやかな印象を、木綿浴衣の浅黄色の表記に込めたものではないでしょうか。これが「浅葱の浴衣」ではあまりに当たり前で通り一遍な意味しかありません。「浅黄の浴衣」で醸(かも)し出される質素で控えめな「慎ましやかさ」のイメージをさだまさしは大切にしたものでしょう。
お礼
ありがとうございます。 蔑称としての「浅葱裏」の発生元は花柳界のようですね。ただその色は例外なく「浅葱色」を指していたようですが、表記となるとイマイチ不明なんです。また、「浅葱裏」(田舎侍)が蔑称であったとしても、そのせいで人々が「浅葱」という色そのものにまで悪いイメージを抱いたとは考え難いと思います。 先の補足でまっさんの曲の話をしたのは失敗だったかなと思っています。作品のイメージからある色を推定するのは面白いですけれど、それは「国語」の質問からは外れますから。 「浅黄色」と表示があるペンキを買ってきて、蓋を開けたら「浅葱色」だったら物議を醸す(場合によって訴訟になったり公取委が動いたり)でしょうけれど、言葉の世界では適当にあしらわれている感があります。
- kine-ore
- ベストアンサー率54% (808/1481)
古代には「刈安(かりやす)」で染めた薄い黄色を「浅黄(あさぎ)色」と呼んでいました。 参照:「日本の伝統色」 http://irocore.com/kariyasu/ 平安期になると藍染の「薄い葱(ネギ)の葉の色」として「浅葱(あさぎ)色」が生まれ、「花浅葱」「錆浅葱」「水浅葱」など青系が多く、特に江戸時代に入ると木綿の「浅葱」は「浅葱裏」とも呼ばれ庶民の間で広く使われましたが、やがてもっと丈夫な「紺木綿」に取って代わられるようになりました。 参照:「和色大辞典」 http://www.colordic.org/w/ ここで、そもそもの刈安の「あさぎ(浅黄)」に藍色を混ぜて「あさぎ(浅葱)」を出す手法から、その青系の「あさぎ(浅葱)」をも「浅黄」とも記すようにもなりました。 そして黄色の「浅黄」は「うすき」と呼ぶようにもなりました。 もっとも黄色系の「鴇浅黄(ときあさぎ)」なども残ってはいます。 参照:中江克己「色の名前で読み解く日本史」青春出版社
お礼
ありがとうございます。 「浅黄色」という表記を見た時に、これは当て字であり浅葱色の意味だと考えるべき理由はなさそうですね。
- bakansky
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私が時々参照する小型の国語辞典 (角川) には 「浅黄」 の項目があり (1) うすい黄色。 (2) → 前項。 とありますから、「薄い黄色」 という意味で使っても問題ないことが知れます。 また、その語義の (2) にある 「前項」 とは 「浅葱」 の項目のことで、「浅黄」 と書いてあっても 「浅葱」 の意味で使われる場合もあるということです。 でも、「薄い黄色」 というのは、ちょっとイメージしにくいなぁという気はします。「黄色味を帯びている」 とかいう言い方ならするかもしれませんが、「浅黄色をしている」 ということがあるかどうか、やや疑問を覚えないでもありません。 耳で 「あさぎいろ」 と聞いた場合はまず 「浅葱色」 のことだと思います。羽織の裏の色。昔、お上りさんの田舎武士が着ているものを嘲る表現でもあったようですが。 「浅黄色」 の用法はほとんどないと思いますが、Wikipedia を見るとアサヒペンの塗料の名前にはあるようです。これは本当に 「薄い黄色」 なんでしょう。他の例としては、下記のところに少しだけ出ています。
- 参考URL:
- https://furigana.info/w/浅黄色
お礼
ありがとうございます。 > 「浅黄」 と書いてあっても 「浅葱」 の意味で使われる場合もある > ということです。 その場合がいわゆる「当て字」ということですか。しかし、実際にそんな当て字の実例があるとすれば、書き手の意図に疑問を感じずにはいられません。青緑色と黄色ではまったくイメージが異なってきますからね。
浅黄色(あさぎいろ、あさきいろ)は、薄い黄色 浅葱色(薄い青緑色) アサヒペンで製造している塗料でも薄い黄色の塗料を「浅黄色」の色名で販売しています。
お礼
ありがとうございます。 そうなると「浅黄」は当て字という辞書の説明には何か問題を感じますね。
補足
実はこの質問には背景となる疑問がありました。 さだまさしのグレープ時代のヒット曲「精霊流し」に登場する「浅黄色」とは何色か。歌詞には次のように書かれています。 あなたの愛した母さんの 今夜の着物は浅黄色 わずかの間に年老いて 寂しそうです この曲には「椎の実のママへ」という続編的な曲があります。実話を題材にした途方もなく長い歌ですけれど、これは前記の「母さん」へ捧げる鎮魂歌となっています。ある年の春、彼女は「癒るはずのない病名を知らされて」(多分癌)嘆き悲しみますが、その最中、愛する一人息子が恋人と出かけた海で不慮の死を遂げます。それで翌年の精霊流しへと続き、母である椎の実のママの死によって物語は完結します。 自分に死が迫る状況下で、自分より先に若くして逝った愛息を送る精霊流しの晩、彼女が身に着けていた着物の色が長年気になっていました。本当に浅黄色だったのか。さださんが浅葱色を浅黄色と誤記した可能性は・・・? そちらの結論はまだ出ていませんが、この質問を通して、普通人が意識的に浅葱色を浅黄色と書くことは先ずなさそうだと思いました。推理小説の世界なら多分にありそうですけれどね。
お礼
ありがとうございます。 公式は浅黄幕で浅葱幕とも書いたようですね。しかるべき理由があってのことか、単なる洒落か。興味深いですね。
補足
言葉というものは時には何等かの理由で、時には偶然に本則を外れることがあるので、結果として「真に受けてはいけない」部分があります。 いずれにせよ、読み手にとっては非常に迷惑な話です(笑)