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水、灯油、食塩水に同じ重量の物体を浮かせる

水、灯油、食塩水に同じ重量の物体を入れた時、 最も浮くのはどれですか? またなぜその順番なのか、小さい子でもわかるように、かみくだいて教えていただけませんか?

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回答No.4

小さい子、ですか。 たとえば、 小学校就学前の幼児が 浮力について自然科学で説明を受けても、 難し過ぎてわからない可能性が高いでしょう。 また、 同い年の子どもであっても、 話題に対する関心の程度や予備知識の量と精度により、 科学的な解説の理解度は違って来ますね。 以下、 相手として十歳前後で自然科学に興味がある子どもを想定して、 解説をしてみます。 なお、後述するように、 灯油は物体の浮き方を子どもと考えるための液体の例としては 適切でない(※)ので、 この解説では、水と食塩水を例とします。 また、 話を簡単にするために、 液体に入れる物体は材質が一様であって、 かつ、出し入れする間に変形やその液体による浸食が起こらないことを 前提とします。 -------- 物体には、「質量」という量があります。 また、 地球上にある物体には重力がかかっています。 物体の「重量」<「重さ」>は、 この重力の大きさです。 キログラムやグラムといった単位は、 正確にいうと質量の単位ですが、 地球上の同じ所に二つ以上の物体がある時は 質量が同じならば重量も同じだと考えてよいので、 社会一般には、 これらの質量の単位が重量の単位として使用されています。 さて、 二種類の液体で、同じ体積あたりの重量が違うと、 その大きい方の液体では浮く物体が、 小さい方の液体ではそれほど浮かないか、または沈む、 という場合があります。 この意味では、 体積あたりの重量が大きい液体では小さい液体よりも、 物体が浮きやすいです。 たとえば、 水に食塩(固体)が溶けて食塩水になる場合、 重量は水よりも増えて 体積はほぼ変わらないことから、 食塩水の体積あたりの重量は水よりも大きいので、 この二種類の液体で比較すると 食塩水の方が物体は浮きやすい、 ということになります。 それでは、 なぜ液体の体積あたりの重量が違えば物体の浮きやすさが違うのか。 その原因は浮力の仕組みにあります。 液体に入れた物体には、 その液体から「浮力」という力がかかります。 そして物体にかかる浮力は、 その物体によって押しのけられている分の液体にかかる重力と 大きさが同じで向きが反対です。 この仕組みは発見者の名前を取って 「アルキメデスの原理」 と呼ばれています。 この原理によって、 同じ体積あたりの重量が大きい液体では小さい液体よりも、 物体が浮きやすいわけです。 もちろん、 液体に入れた物体にも重力がかかります。 この重力と浮力が互いに反対の方向にこの物体を引き合います。 その物体にかかる重力の大きさ、 つまり、その物体の重量の方が、 その物体全体がその液体に入っている場合の浮力の大きさ、 つまり、その物体と同じ体積のその液体の重量よりも大きいと、 その物体は沈むことになります。 たとえば、 体積が1立方センチメートルで温度が4°Cだと、 水の質量は1グラム程度で、 食塩水の質量は最も濃い場合で2グラム未満、 金の質量は19グラム余りです。 もし、 ビーカーに入れた、 体積が100立方センチメートルで、温度が4°Cの食塩水に、 純金だけで出来ている、 体積が1立方センチメートルで、温度が同じく4°Cの物体を入れると、 この物体にかかる重力の大きさ、 つまり重量が19重量グラム余りである一方、 この物体全体がこの食塩水に入っている場合の浮力の大きさは 押しのけている食塩水の重さと同じなので2重量グラム未満で、 重力の方が浮力より大きく、従って、この物体は沈みます。 もし、この物体を、 体積が100立方センチメートルで、温度が4°Cで、 体積あたりの重量が食塩水よりも小さい水に入れても、 同じ原因によって沈みます。 -------- ※ 灯油に体積あたりの重量が異なる複数の物質が含まれていることや、   水や食塩水の場合と灯油の場合とで   粘り気が及ぼす影響の違いを無視できないことが、   その理由です。

noname#231291
質問者

お礼

丁寧で、たいへんわかりやすかったです。 お忙しい中、時間を割いてご回答くださり本当にありがとうございました。

その他の回答 (3)

noname#215107
noname#215107
回答No.3

同じ重量でも、比重が違えば浮いたり沈んだりしますね。 1kgの発泡スチロールは、水、灯油、食塩水のどれに入れても浮くでしょうし、 1kgの鉄の塊だと、どれに入れても沈むでしょう。

noname#231291
質問者

お礼

ご回答くださり、ありがとうございました。

noname#211797
noname#211797
回答No.2

浮力を教えるのには 小さな子供では 早すぎる・・ 浮くから沈まない訳ではありません・・ 浮いてても時間経過で沈むものもあるし 反対に沈んでるものも 下から空気を送り込めば浮くものもある・・ 下から空気を送っても沈んだままの物体もある・・ そして 野菜や果物といった 一見沈みそうな物でも 中に空気が閉じ込められてて沈まない物体もある・・ そういった事まで 理解出来る様な歳にならないと 「水、灯油、食塩水に同じ重量の物体を浮かせる」これだけでは不足情報しか頭に残らない・・

noname#231291
質問者

お礼

ありがとうございました><!!

  • fujic-1990
  • ベストアンサー率55% (4505/8062)
回答No.1

 最も浮くのは「食塩水」。  小さい子用の解説を、というご希望ですが、小さい子というのは1年の違いが大きいのです。小学校3年生と1年生では説明方法が全然違います。50歳と40歳なら大した違いは無いのですが。  1年生くらいを想定しますと、もちろん、比重がなんたらと言っても意味がありません。いわんやアルキメデスの原理がとか言ってもムダ。  そこでこう教えます。  まず、食塩の上にその物体を置く。「ほら、全然沈まないだろ。塩は力が強い、オトナみたいに重い物を支えられるんだ」  食塩水というのは、目には見えないけど水の中に塩が混じっていて、物が沈まないように一生懸命おさえるので、沈みにくいんだよ。坂道を落ちていく物を落ちていかないようにおさえるのだって、オトナがたくさんいればおさえられるだろ。  ただの水は、目には見えないけど、ほんとはいろんなものが混じっているんだよ。それが、食塩と同じように物が沈まないようにおさえているんだけど、食塩水ほどたくさん混じっていないからおさえる力も弱い。だから、物は食塩水よりもたくさん沈むんだ。  灯油は、ただの水よりも軽いんだ。なぜかというと、水よりも混じっている物が少ないんだ。だから物はたくさん沈むんだ。坂道を落ちていく物を落ちていかないようにおさえるのだって、オトナがいないで子供たちだけだと、おさえられないで落としてしまうだろ。それと同じだね。  とか。  論理的に正しい説明などは不要な年齢だろうと思いますので、こんなのを考えて見ました。

noname#231291
質問者

お礼

とてもわかりやすかったです。 ありがとうございました!

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