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ローレンツ力、誘導起電力

今、「理解しやすい物理」を読んでいます。 その中の「電磁誘導と電磁波(第4章)」、ふるい参考書なので今は書き換えられているかもしれません。 ここに、ローレンツ力による電磁誘導の解釈というのがあります。 つまりは棒電池のはなしなのですが、 まず、導体棒の中の自由電子にはたらくローレンツ力はf=evB eは電子の電荷、vは導体棒の速さ、Bは磁場の磁束密度。 参考書にはこうあります。 「ローレンツ力を受けると、自由電子はB端に集まるのでA端が高電位、B端が低電位となり、AB間に電位差が生じるので、導体内部にはA→Bの向きの電場が生じる。そのため、AB間の自由電子にはB←Aの静電気力がはたらく。この静電気力とローレンツ力がつりあうと、自由電子の移動はとまる。このときのAB間の電位差をV(V)とすると、導体棒の中の電場は、E=eV/lであるから、自由電子が受ける静電気力はeE=V/lとなる。この力とローレンツ力が等しくなるから、V=Blvとなる。」 lとはたぶん棒の長さだと思います。A、Bというのは、棒の端のことです。 文中に、「そのため、AB間の自由電子にはB←Aの静電気力がはたらく。この静電気力とローレンツ力がつりあうと、自由電子の移動はとまる」 とありますが、 ここで質問です。 ローレンツ力によって、自由電子が棒の一方の端に寄っていきます。 すると、このことで電場が生じるのはわかるのですが、 仮にローレンツ力と静電気力が釣り合うとしても、これは加速度が0になるだけなので、 なのになぜ自由電子の動きが止まるのか。 それともう一つの疑問ですが、 ローレンツ力と静電気力が釣り合うとしても、これは加速度が0になるだけで、 電子は導体棒の中を移動し続けるのですから、 そうするとさらに導体棒の端と端の電位差が大きくなり、静電気力はさらに大きくなるので、 ローレンツ力と静電気力のつり合いは一時的なものなのではないのでしょうか。 いや、そうなのかもしれないが、今度は静電気力が大きくなるので、逆の加速度が生じ、 段々と電子の速度は小さくなる。すると、電子は速度がやがて0となる。この時、 ローレンツ力は一定、それと静電気力のほうは、電子の速度が0で移動しないので、 棒の端と端の電位差もそれ以上大きくはならない。 けれど、ここでローレンツ力と静電気力は釣り合っている訳ではありませんから、今度は、 電子が逆向きに移動し始める。つまり、電子は単振動するのではないでしょうか。 と以上、推測です。 それと、直観的にはわかるのですが、なぜ、導体棒の中の電場は一様といえるのでしょうか。たとえば、棒の中の電子分布はどのようなのでしょうか。 これをわかりやすく説明できる人はいませんでしょうか。 宜しくお願いします。

みんなの回答

noname#221368
noname#221368
回答No.1

 たぶんこれはOKだと思うのですが、自由電子は(普通の条件下では)導体棒の端からは出て行けない。従ってローレンツ力と電場による力がつりあっていれば、端まで移動した自由電子は、そこにとどまり続ける。  次に自由電子ですが、自由電子もやっぱり原子内に束縛されているんですよ。ただ自由電子は束縛される原子が、最初にいたところの原子でなくても良い、という特徴があります。  隣接する原子間で電子軌道が触れ合っていれば(最外殻電子は大抵そうです)、今の原子から隣の原子へ電子軌道を乗り換えられる、というのが自由電子です。だから自由電子であろうと、導体棒の端からは出て行けません。  よってどこかの原子には束縛されているので、ローレンツ力と電場の力がつりあった瞬間に、現在の原子の束縛が優勢になって、自由電子も動かなくなります。古典論では・・・(^^;)。  次に導体(電線)内の電場一定の話ですが、直線導体を、xy平面のx軸に重ねて置いた姿を想像します。導体からy方向やz方向への電子(電流)の漏れ出しは、経験的にありません。それは導体の端から電子が出て行けないのと同じ理由です。  ここで登場するのが、一般化されたクーロンの法則です。一般化されたクーロンの法則では、   ・電流強度は、電場に比例する.   (1) となります。じつは上記から、普通のクーロンの法則を導く事ができます。  ともあれ(1)があると、x方向の任意の場所で切ってみた導体の切断面では、y,z方向へ出て行く電子はないので、少なくとも導体表面ではy,z方向の電場は0という結論になります。では断面内の表面以外では?。  ここに古典物理における暗黙の前提が登場します。十分短い距離では、値はほとんど変化しないという、物理量の連続性です。  一般に導線は非常に細いですよね?。なので表面で電場0なら、中心だってほとんど0さ、という発想です。それを理想化して断面内の全ての場所で、y,z方向の電場は0と「仮定」します。残るのはx方向の電場のみです。しかしそのExも、同じ理由から断面上で一定とみなされます(仮定する)。こうして導線は、x方向への一次元材料になります。  最後に登場するのが、3次元空間でのラプラス方程式です。ラプラス方程式は静電場の基礎方程式で、静電場はどんな状況であろうとラプラス方程式を満たす必要があります。ところが今は一次元で十分なので、それを具体的に書くと、   D^2(Ex)=0,D=d/dx. です。要するにx方向の電場Exのxによる2階微分は0です。この条件を満たすExは、Ex=定数しかありません。導体棒の中の電場は一様、という訳です。  ・・・もちろん理想化した結果ですが(^^;)。

cfkkajb
質問者

補足

回答ありがとうございます。返事が遅れました。 それでいろいろと考えていたのですが、 そして、ネット上にも棒電池のことがありますが、そのどれもが似たようなことしか書いてありません。 つまり、なぜローレンツ力と静電気力が釣り合うと電荷の動きが止まるのかの説明です。 同じ疑問の繰り返しではありますが、未だ引っかかっています。 それで、考えている内に別の素朴な疑問が湧きました。 (素朴な疑問) 参考書には「この静電気力とローレンツ力がつりあうと、自由電子の移動はとまる」とありますが、自由電子の移動が止まるということは電流が流れていないことを意味するのではないでしょうか。なのに、どうして棒電池なのか。もちろん、電荷が単振動を導体棒の中でするのならば、電気が流れないのは一瞬なのでしょうが。とすれば、参考書のV=Blvというのは瞬間的な数値と解するべきなのでしょうか。

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