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微生物の死体は誰が分解するの?
動植物の死体を微生物が分解するというのは小学生でも学ぶ基本的な事実ですが、 ならば微生物自身の死体は誰が分解するのでしょうか? もし微生物自身が分解できるとしたら、食べるための手も牙も無いのにどうやって自分と同じ大きさのものを食べているのでしょうか?
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>自分自身の死体を分解できる酵素を出したとすると自分自身が溶けないかとかまだ気になる 基本的には自分自身を分解するような酵素は分泌しません。 微生物は種類によって肉体構成がかなり違いますので、自分とは種類の違う相手を殺した溶かしたりするような酵素を分泌するわけです。 ちなみに消化酵素ではなく純粋に他種族を殺害するための物質を分泌する種類もいます。 カビも微生物の一種ですが、カビの中には抗生物質という細菌を殺す物質を分泌して自分が細菌に感染しないように防御している種類がいます。 人間が病気の際に使っている抗生物質のペニシリンはもともとはカビから発見されたのはけっこう有名だと思います。 また、微生物と一口にいっても色々な種類がいますので大雑把な言い方になりますが、生きている微生物は自分の体の表面に自分を守る膜や殻のようなものをまとっているのです。セルロースだったりペプチドグリカンだったり種類によって色々ですが。また、多少膜が傷ついても生きていればちゃんと治ります。 他にも細菌などは大量に繁殖するとみんなで協力しあってネバネバした粘液のようなものを分泌します。 これは多糖類の一種なのですが、これは化学薬品の浸透を防ぐ効果があり、乾燥や化学的な攻撃から細菌のコロニー(群れ)を守る働きがあります。 湿ってて不潔なところってヌルヌルネバネバしてますよね。また、歯を磨かないと歯に歯垢がつきます。このネバネバや歯垢が細菌が分泌する多糖類で、バイオフィルムと言います。このバイオフィルムがあると殺菌剤などを撒いてもなかなか微生物を殺せなくて清潔にできません。 このように生きている微生物はいろいろな防御策をとっているので、他の微生物の消化酵素程度ではなかなか死んだり分解されたりしないのです。 一方、死んだ微生物は代謝がストップするので膜が酸素ですとか紫外線などの影響で劣化して崩壊してしまいます。そうなれば防御能力もないのでデトリタスになったり他の生き物に食べられたり、場合によっては日光などの影響でもっと細かく風化してしまったりします。
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- raiden787
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ちょっと補足と突っ込みを。 微生物の死骸などは土壌や水中などに泥のように溜まったり、粒子となって水中をただよったりします。これはデトリタスと呼ばれており、多くの生き物がこれを食べて生きています。 デトリタスで検索してみてください。詳しく説明しているページがいくつかヒットします。 たぶんこれが質問者さんが知りたいことに繋がっているのではないかと思います。 あと、バクテリオファージは細菌を食べるわけではありません。 細菌の中に自分の遺伝物質を送り込み、細菌にバクテリオファージをたくさん作らせるのです。 その結果、最終的にその細菌を破壊してし外部に出てくるのですが、それがまるで細菌が食べられているかのように見えるのでバクテリオファージ(細菌を食べるもの)という名前が付けられたのです。 ちなみに細菌を破壊しないタイプのもいたりします。
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回答ありがとうございます。 分解酵素を外部に放出して周囲の有機物を分解してから吸収する…細胞表面に栄養を吸収するための受容体がある… まじですか そんな柱の男みたいな食事法してるとは驚きです。 確かにこれなら途方も無い…例えばセルロースとかでも彼らが分解出来ることに納得です。 あとデトリタスですか。確かに飲み物を腐らせると泥みたいな細菌の死骸が溜まりますよね(思い出したくも無いですが) あそこでも微生物が繁殖するわけですか。 自分自身の死体を分解できる酵素を出したとすると自分自身が溶けないかとかまだ気になる部分はありますが、雰囲気は伝わってきました。
- fujic-1990
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死体でも、分解できるものもあればできないものもあります。 分解できない死骸は、そのまま、土地の構成物になります。例えば珊瑚(珊瑚虫の群体の中軸となる骨格)は、分解できません。 ブダイの仲間だったと思いますが、口が、鳥のクチバシのようになっている魚が珊瑚を食べて、珊瑚虫だけたべてフンにして出します。驚くべき事に、南洋の島々の「白い砂浜」はその魚が食べて消化できずにフンとして出した珊瑚の死骸(骨格部分)です。 分解できる部分は、そういう大型生物のほかの微生物も食べます。 一口に「微生物」と言ったって、日本人が日本語でそう名付けただけで、全然別な種類ですから。例えば人間と牛のように。牛とほうれん草のように。 分解して食べるについては、微生物が我々の死体(微生物に比べれば巨大)を分解して食べることを認めるなら、微生物を微生物が食べることに違和感を持つほうがおかしいと思いますよ。もともと小さい死骸なら、小さくする必要がない分、楽でしょう。栄養も少ないでしょうが。 食べ方については我々の死体を食べる、分解するのと同じです。イメージとしては蜘蛛のように、相手を溶かして液状にして吸い込むとか、体の周囲が自然と溶けていくとか、様々です。 もっと小さなもの、例えば細菌をウィルスが分解して(食べて?)しまうような場合もあります。つまり、小さいものが大きいものを食べています。我々の死体を微生物が食べるのと同じ、ごく普通のイメージでしょ? 例えば、「バクテリオファージ」といウィルスの一団がいますが、バクテリオファージというのは、フランス語で「細菌を食う」という意味だそうです。日本語での名前は「細菌ウィルス」。 バクテリオファージにはほかのタイプもあるそうですが、典型的なのは細菌にとりついて細菌の体内から細菌を食うわけです。細菌の体内に入って、細菌を溶かすんだそうです(細菌を分解して増殖しているんで食べていることになる?)。 つまり、基本的にはなにも変わらないのです。
お礼
回答ありがとうございます。 サンゴ分解されないんですか…ちょっとした衝撃です。 きっと熱や酸で分解されるまであのままなんでしょうね >微生物が我々の死体を分解して食べることを認めるなら そもそも我々を分解できること自体がおかしいんじゃないか でも体内に最初から消化液持ってるし、溶けた部分だけが腐ってくのかも… でもそしたら末端などは?そもそも微生物しか居ない時代は? 等と考えたらきりがなかったので単に微生物に限った次第です。 小が分かれば大もわかるかなと(笑
- raiden787
- ベストアンサー率37% (179/473)
微生物にも色々な大きさのものがいるので主に自分より小さい微生物を食べる微生物もいます。 微生物は手も牙もありませんが細胞表面に栄養を吸収するための受容体がありますし、体を変形させたり取り込み小胞を形成して他の微生物を包みこみ、自分の細胞内で分解酵素で溶かして栄養にしてしまったりします。 アメーバとか白血球をイメージすると分かりやすいでしょうか。 生き物によっては自分より大きな相手ですら取り込んでしまって消化してしまうものもいます。 また、分解酵素を外部に放出して周囲の有機物を分解してから吸収するものもいます。 種類によって色々です。
お礼
さすがに自分自身は溶かさないんですね(笑) あるいは何かしら膜だったり殻だったりと防御策を取っていると。 三回に分けて詳しく説明していただいたおかげで理解できました。ありがとうございます。