建造物等損壊罪について

質問

建造物損壊罪について

友人の庭に置いてある家の外壁材1枚をを気付かずに踏んで割ってしまった場合、建造物損壊罪に該当するのでしょうか？

回答No.1

yamato12O8

二つの理由で該当しません。

一つには、庭に置いてある外壁「材」は単なる「材料」であって未だ建造物（を構成する一部）とはなっていないこと。建造物の構成物となっていない単なる「材料」を割っても建造物を損壊したとは言えません。建造物を損壊していないのですから建造物損壊罪にはなり得ません。既に建造物の一部となっている外壁をぶち抜いたとかなら建造物を損壊したと言えます。なお、器物を損壊したとは言えます。
もう一つは、「気付かず」ならば故意がないということ。故意がないつまり、わざとでない以上、建造物損壊罪にはなりません。器物損壊罪も故意がない以上は成立しません。

これを法律的に言うと、
建造物損壊罪の実行行為性も結果も（当然、因果関係も）故意も欠くので構成要件に該当せず、建造物損壊罪は成立しない。
器物損壊罪は、実行行為性と結果と因果関係はあるが故意を欠くのでやはり構成要件に該当せず、成立しない。
ということになります。

もっとも、民事上の損害賠償義務は過失でも構わないので生じる可能性があります。が、民事の話は別論です。

以上