- ベストアンサー
共産主義の理想と粛清についての疑問
- 共産主義の理想とは真に自由で平等な社会を指し、人間が疎外から解放されることが求められています。
- しかし、共産主義の国ではなぜか粛清が行われることがあります。
- これによって、共産主義の理想とは異なる社会が形成されてしまうのです。
- miranosoba
- お礼率99% (905/907)
- 政治
- 回答数3
- ありがとう数3
- みんなの回答 （3）
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
”共産主義の理想は、・・ 人間が疎外から解放され、もっとも人間らしく 生きることのできる社会」とのことですが、 共産主義の国は、なぜ、今でも北朝鮮のような粛清が行われるのでしょうか？” ↑ 自由経済の信奉者ハイエクは、人間は天国を創ろうと しては地獄を創ってきた、と言っていますね。 北朝鮮も地上の楽園と言われたものです。 自由を大切にするのが資本主義国で、平等を大切にするのが 社会主義国です。 ”スターリンとか文化大革命とか、私は全然というほど知らないのですが、 ものすごい粛清が行われたのですか？” ↑ スターリン、ポルポト、毛沢東と、社会主義の 国では大虐殺が行われたようです。 米国も人殺しが好きですが、米国が殺すのは外国人 です。 社会主義国が殺すのは自国民です。 ”理想とは反する粛清がすぐおこなわれてしまうのは何故なんでしょうか？” ↑ １，英国で産業革命が始まり、労働者は過酷な 環境で重労働をさせられました。 英国の労働者の平均寿命は二十歳未満と、信じられないほど 過酷でした。 その一方で資本家は巨万の富を手にしました。 それで社会主義が登場したのです。 こういう格差が生じたのは、資本家の経済活動を自由に したからだ。 だから、国家が資本家の自由を抑制すれば、平等になる だろう、資本家の富を労働者に分配すれば、労働者は 豊かになるだろう、というのが社会主義です。 このように、社会主義というのは、成り立ちからいっても 国民の自由を押さえ込もうとするのです。 ２，日米欧などの資本主義諸国は、独裁を阻止するため 権力分立制度を採用しています。 権力を、立法、司法、行政に分ける三権分立がそれです。 ところが、社会主義諸国はこの権力分立制度を採用して いません。 これを集中権力制といいます。 だから独裁が生じるのです。 なぜ採用しないのか、というと価値絶対主義思想を採って いるからです。 資本主義諸国は自由を理念としますので、何が正しいか は判らない、とする価値相対主義を採ります。 反面からいえば、何が正しいか判らないから自由に しよう、ということです。 だから権力の集中を恐れ、三権を分立するのです。 しかし、社会主義は、絶対的に正しい思想であり、 価値だ、としますので、権力分立制をとる必要がありません。 故に、社会主義国では権力集中制を採用し、独裁になるのです。 ３，このように社会主義は必然的に独裁国家になります。 そして、特定の思想が絶対的に正しい、とするのですから それに反対する人は間違っている、悪人だ、ということに なります。 だから粛清が正当化されてしまうのです。 人間、大義名分があれば、どんなことでも出来るのです。 かくて、社会主義国は自国民を虐殺するのが大好き国家 になった訳です。
その他の回答 (2)
北朝鮮は共産主義というよりは独裁政権ですので悲劇が起きているのです。 共産主義のいいとこは壊れた経済を修復するのに使えるということです。 アメリカも世界恐慌で壊れた経済を直すのに共産主義の政策を取り 回復させてから資本主義に戻しました。ニューディール政策がそれです。
お礼
ご回答、ありがとうございます。 北朝鮮は共産主義というより独裁政権なのですね。 いろいろお教えいただきありがとうございます。
- kuma8ro
- ベストアンサー率40% (212/523)
共産主義の理想実現のためには、一党独裁が必要だとされています。 でも、私見ですが、その理想を実現するためには、共産党党員は、神様の集団である必要が有ります。 神様にはなりえない人間が、神様になろうとしたり、自分は神様だと思い込んだりすれば、 そりゃあ、いろいろな問題が出ますよね。 その典型的なものが粛清だと言えるでしょう。 ちなみに、歴史上（原始共産制を除き）、最も成功した共産主義国は、 戦後の復興から高度成長までの日本だと言われています。 粛清の代わりに起きたのが、バブル崩壊であり、拓銀その他の倒産、中高年男性の自殺の急増、いじめ問題の蔓延、等々と言えるでしょう。
お礼
ご回答、ありがとうございます。 神様になりえない人間が神様になろうとしたり、神様だと思い込んだりするから問題が起こるのですね。 自分が絶対だと思って、自分の意見と異なる人間をみんな粛清してしまうのでしょうか。 いろいろお教えいただき助かりました。 心から感謝いたします。
お礼
ご回答、ありがとうございます。 「人間は天国を創ろうとして、地獄を創ってきた」ということば、なんかとても真実のような感じがします。 共産主義の国にそのままあてはまるのではないでしょうか。 社会主義の国は、いままで自国民を多く殺してきたのですね。 イギリスで産業革命があり、労働者が過酷な環境で重労働をさせられて（平均寿命が20歳未満には驚きました）、一方では巨万の富を手にした資本家があらわれ、それで社会主義が登場したのですね。 国家が資本家の自由を抑えて、資本家の富を労働者に分配すれば労働者は豊かになるだろうというのが社会主義なのですね。 立法、行政、司法という三権分立は、独裁政治を阻止するための制度なのですね。 権力分立制度という言葉を知りませんでいた。 この逆が集中権力制というのですね。この言葉も知りませんでした。 社会主義が価値絶対制で資本主義は価値相対制なのですね。 「社会主義は絶対に正しい思想（価値絶対制）であるので、権力分立制をとる必要がない。ゆえに社会主義は集中権力制を採用し独裁になる」とのご説明、とてもわかりやすいです。 社会主義が絶対に正しいという価値絶対制ですから、これに反対するものは悪だとなり粛清がおこるのですね。 価値絶対制って、なんかとても怖いです。価値相対制で権力分立制の日本でよかったです。 いろいろお教えいただき助かりました 心から感謝いたします。