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フィリップ・K・ディックの短編で・・
フィリップ・K・ディックの短編だったと思いますが、タイトル及び収録本を失念してしまいました。 ある男が昔、カエルみたいな小さな宇宙人を助けた。 宇宙人は侵略者だったが、男が存命中は地球を侵略することを中止していた。 男は今、死の床にあり、地球侵略軍が地球に近づきつつある・・・みたいな感じの話だったと思うのですが、一体、この話は何という話だったのでしょう。 心当たりのある方教えてください。
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未訳作品ではありませんよね? フィリップ・K・ディックの翻訳短編は全部持っているのですが、おそらくその記憶は(本に関しては実によくあることですが)微妙に変形しているのではないでしょうか。 「消耗員」という短編(ハヤカワ文庫ディック傑作選1『パーキー・パットの日々』所収)では、蟻や蛾が自分を襲おうとしていることに気づいた主人公が、クモのコンタクトによって、昆虫たちが地球の先住民で、人間が侵略者であることを知ります。昆虫対人間の戦争の末期、人間はクモを育種して、昆虫の繁殖を防がせた。昆虫がふたたび地球を自分たちの手に取り戻そうとしているいま、クモは、小鳥やカエルとも共闘して、人間と一緒に闘おうとしている。圧倒的な数の蟻を前にして、危機に陥っている主人公が、君たちはほんとうに自分を救えるのか、と聞いたのに対し、クモは人類という種を救おうとしているのであってあなた個人ではない、と答える、という最後の皮肉が効いた話。 > 小さな宇宙人 というのは、なんとなく地球侵略を企てる間抜けなフヌール人を思わせます。フヌール人は60センチほどで人間になりすまそうとしている。おバカで笑える話です。「フヌールとの戦い」は『まだ人間じゃない』(ハヤカワ文庫ディック傑作選4)に所収されています。 あと、カエルが出て来るものといったら、ゼノンのパラドックスをカエルで実験しようとする『不屈の蛙』があります。これは新潮文庫から出ている『模造記憶』所収。たぶん、これはちがうでしょうが、わたしが好きな短編なので(笑) 未訳作品でしたら、わかりません。
お礼
回答ありがとうございます。 いろいろ探してみて、やっとわかりました。 なんのことはない。「追憶売ります」でした。 どこが、どうなってカエル宇宙人になってしまったのか、自分の記憶が信じられなくなりました。(リコール社の陰謀か?) お騒がせして申し訳ありません。「不屈の蛙」と混ざってしまったのですね。「模造記憶」(新潮文庫)が正解でした。