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脳波が検出されるしくみ

 今、大学で脳波について研究しているのですが 恥ずかしながら脳波というものの定義がいまだ うまくつかめておりません。 実際に機器を使って脳波を検出しておりますが、 情報伝達は閾値を超えるか否かですから、脳内の 電位の変化を捉えているのではないのかと考えています。 一体脳のどの部分の変化を検出しているのか その概略を教えて下さい。 特に分からないのは、正負が混在する原波形を 高速フーリエ変換すると、なぜ全て正の値の 周波数スペクトル(単位マイクロボルト)になるのか、 です。 以上、よろしくお願いします。

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noname#6829
noname#6829
回答No.3

神経細胞というのは、その細胞膜を挟んで内側と外側のイオン分布に差をつけており(この状態を分極と言います:細胞膜に特定のイオンを汲み出すポンプのような仕組みがあります)、情報を伝達する際にはその濃度勾配が崩れる(脱分極)ことによって微弱な電位変化が神経線維を伝わって行く仕組みになっています。個々の神経細胞(→神経線維)の電位変化はきわめて微弱ですが、それがたくさん集まると全体としての電位変化は外から電極で感知することも可能なレベルになります。この、ある程度の容積の範囲に含まれる神経細胞の集団全体としての電位変化を見ているのが脳波ということになり、ある部分の電位は、他の電極を不関電極として見たときの相対的な電位と考えてよいと思います。ですから、その細かな動きが個々の神経細胞の働きを識別するというような能力はないのですが、脳の中の神経細胞の分布として、このへんの細胞はおおむねこうした働きに関与している、といった傾向が神経生理学の知識によって分析されていますので、局所ごとの脳波の活動を見ることで、「今どんな神経機能が活発に使われているのか」といったことをある程度推定することができるわけです。 高速フーリエ変換の処理内容については #1さんの解釈で正しいと思います。CTやMRIのデータを画像計算用に展開するときの理屈も同じです。

geberobei
質問者

お礼

 回答ありがとうございます。 神経細胞のしくみから、その集合体である脳では 電位変化が外から感知できるという話、たいへん よく分かりました。  下の補足でも書きましたが、今使っている脳波計 ではチャンネル数が少ないためマッピングができません。 しかし、脳全体の活動として今後も研究を続けて いきたいと思います。

その他の回答 (2)

  • bottan
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回答No.2

 脳波は一見単なるノイズにしか見えませんが、生体からの信号であるので周波数に直すと特徴が見えてきます。  原理はフーリエ変換のお決まり文句 「どんな波形も簡単な波の足し合わせである」です。  または違う周期の波を積分すると値が0になる性質を 利用しています。詳しくは以下のURLで。

参考URL:
http://www.nikonet.or.jp/spring/Fourier/fourier.htm
geberobei
質問者

お礼

 回答ありがとうございます。 参考URLのフーリエ変換の記述はたいへん タメになりました。積分を駆使してあんなに スッキリと算出できるとは(過程の一部ですが)、 驚きました。熟読して教養を高めたいと思います。

  • 38endoh
  • ベストアンサー率53% (264/494)
回答No.1

> 一体脳のどの部分の変化を検出しているのかその概略を教えて下さい。 私もド素人ですが,部位が分かるのは電位測定ではなく,SQUID による磁場測定ではないのでしょうか? 多チャンネル SQUID で測定された磁場分布から逆算する物だと思います。 > 高速フーリエ変換すると、なぜ全て正の値の周波数スペクトル(単位マイクロボルト)になるのか、 周波数スペクトルは複素数なので,実部と虚部のペアか,絶対値と位相のペアで表現できますよね。geberobei さんが見ているのは後者で,位相情報を捨てているだけでは?

geberobei
質問者

お礼

早速の回答ありがとうございます。 周波数スペクトルについては十分理解できました。 磁場分布については、相応の機器が揃えば 研究してみたいと思います。

geberobei
質問者

補足

まず、質問に不足があったことをおわびします。 私どもの研究では、多チャンネルSQUIDでは 測定していません。「脳の部分」とは前頭葉などの 脳全体の位置的なものでなく、神経細胞レベルでの ミクロな部分を指すということで考えていただければ 幸いです。

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