微生物代謝産物の解析における酸性処理の効果

このQ&Aのポイント
  • 微生物の代謝産物の解析(GCMS)の前処理において、微生物が分解した芳香族化合物の分解産物をGCMSで解析する際には、試料を硫酸で酸性にしてから有機溶媒で抽出する方法が用いられています。
  • 酸性処理による効果としては、分解産物の抽出効率が向上し、より効果的な解析が可能となります。
  • しかし、具体的な理由については文献や教科書には明記されていないため、著者に直接問い合わせることが望ましいです。
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微生物代謝産物の解析

 微生物の代謝産物の解析(GCMS)の前処理について質問があります。  ある芳香族化合物を分解した際に生じる分解産物をGCMSで解析しようと思うのですが、GCに打ち込む前に試料(水性)をジエチルエーテル等の有機溶媒で抽出しようと思います。そこで、似たようなことをやっている先人の論文を参考にしようと読んだのですが、『分解物をGCMSで解析するために、試料を硫酸で酸性にしてからエーテルで抽出した』と記載されていました。操作自体は簡単なので、できないことは無いのですが、何故酸性にしたのかが分かりません。酸性にすると抽出効率が上がるのでしょうか?分析関係の教科書を幾つかあたってみたのですが載っておらず、微生物の分解産物の解析に関する教科書も見つかりませんでした(←こんな都合のいい教科書をご存知の方、教えて下さい。喜んで買います)。本当は、その論文を書いた著者にメール等で問い合わせるのがいいのかも知れないのですが、もろに競合相手であり、なかなかメールを送る勇気がありません。そこで、質問させていただいた訳ですが、どなたか、酸性にする理由をご存知でしたらお教えください。

noname#20560
noname#20560

質問者が選んだベストアンサー

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  • rei00
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回答No.1

微生物の代謝産物ではありませんが,天然生物活性成分の研究に GC-MS や LC-MS を用いている rei00 と申します。 芳香族化合物の構造がわかりませんので,正確な事は言えませんが,想定される事をアドバイスしておきます。 分析しようとしている化合物が「ある芳香族化合物を分解した際に生じる分解産物」との事ですので,フェノ-ルやカルボキシル基を持っているのではありませんか。 そうだとすると,これらのグル-プは酸性を示しますので,水溶液がアルカリ性の場合,塩を作って水に溶けてしまい,抽出効率が落ちます。 そこで酸性にして,フリ-のフェノ-ルやカルボキシル基に変え,エ-テルで抽出しているのだと思います。 したがって,あなたの試料中にこの様なグル-プが無いのであれば,酸性にせずに抽出したものと酸性にして抽出したものを比べてみられればよいと思います。両者に差がなければ以後は酸処理を省略しても構わないと思います。

noname#20560
質問者

お礼

rei00さん、早速のご回答有難うございます。 >これらのグル-プは酸性を示しますので,水溶液がアルカリ性の場合,塩を作って水に溶けてしまい,抽出効率が落ちます。 なるほど、だから論文の著者もその可能性を疑って、酸性にしたわけですね。 大変よく分かりました。有難うございます。

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