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デリダの「マルクスの亡霊たち」について
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> デリダのマルクス主義に対する態度 この本は1993年4月、ソビエト連邦が崩壊して一年余りが過ぎ、資本主義の「勝利」が声高に叫ばれて世界中で「マルクス葬送」の声がかまびすしい中で、開かれた国際コロキウム「マルクス主義はどこへ行くのか?」における基調講演をもとにしたものです。 そのような情勢のなかで「マルクス主義」について語ること自体が、ひとつの明確な意思表示ではないでしょうか。 実際に中を読んでみると、なんというか、これがあのデリダか、というほど、激しいものです。 たとえばこんなところ。 「…市場の法則が、「対外債務」が、科学技術的、軍事的、経済的な発展の不均衡が、人類史上かつてなかったように今日勝ち誇っている醜悪な実際上の不均衡を維持している限り、人権をめぐる言説は、妥当性を欠き、時には欺瞞に満ち、いずれにせよ形式的で有り続け、自分自身に対して首尾一貫性を欠いたままであり続けるだろう。というのも、一部の者たちが、それがあたかも人類史の理想であったかのように、終に自己実現した自由民主制の名において臆面もなく新たな福音を告げようとするとき、次のように叫ばなければならないからである。この地球史と人類史において、暴力、不平等、排除、饑餓、そして経済的抑圧が、かつてこれほど多くの人間を苦しませたことはない、と。」(p.185-186『マルクスの亡霊たち』増田和夫訳) マルクスを「古典」として格付けされた作品として扱う人びとに対しては、このように批判します。 「マルクスへの準拠を深部から脱政治化すること、寛容の相貌のもとに、その潜在力を中和してしまうために最善をつくすことを目指しているようである。それは、まずある文書集体から神経を抜き取り、そこに読み取れる反乱を沈黙させることによっておこなわれる(つまりそれは、まず蜂起、憤慨、反抗、革命的高揚を鼓舞した反抗心が再来しない限りにおいて、マルクスの回帰を受け入れるというわけである)。」(p.80-81) こうしたところから、デリダの拠ってたつところがうかがえるのではないでしょうか。 >分かりやすく教えて下さい 『現代思想の冒険者たち28 デリダ』(高橋哲哉 講談社)のp.250以降、同書について書かれています。よくまとまっていて、比較的わかりやすいと思うので、ご一読をおすすめします。 がんばって読んでいってください。
デリダが分からないのか、マルクス主義が分からないのか、その両方なのか、思索が必要かと。
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