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初年度一括償却のメリットは?
先日太陽光の営業が来て、設置にかかる費用は初年度一括償却できるので メリットがありますよ、と言われましたが、具体的にはどのような意味なのでしょうか? どなたかよろしくお願いします。
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具体的な設備の内容や購入費用がどのくらいかにもよるのですが、 その太陽光発電設備の導入に係る費用は、通常ならば資産計上し、何年かで減価償却を行うものなのでしょう。 太陽光設備で、一括償却ということですので、 おそらく エネ革税制(エネルギー需給構造改革推進投資促進税制) といわれる制度を使うのでしょう。 たとえば、取得価額が100万円だったと仮定すると、 通常は購入した100万円分の資産を計上し、17年くらいかけて少しずつ費用化していきます。 (残りの部分は 固定資産 として翌年度以降に繰り越して、毎年少しずつの減価償却していきます。) この減価償却の手続きを、上の税制を適用することで、初年度で100万円分を一気に償却してしまう、 つまり、購入した初年度で100万円分の費用を計上することになります。 通常よりも1年度で計上する費用の額が多くなると何がメリットか? 法人税等の税金は、簡単に言ってしまえば、 益金(≒収益) - 損金(≒費用) = 所得 所得 × 税率 = 税金(納税額) となるわけで、費用が大きくなれば所得が少なくなり、係る税金が結果的に安くなります。 購入するときに支払うキャッシュの額は同じですが、それを購入後にどう処理できるか、 で税金の額が変わるわけです。 ただし、所得がある会社、つまり黒字決算の会社でないとこうしたメリットがないように思います。
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初年度一括償却の反対は通常の減価償却です。通常、機器等の設置費用は、当該機器の取得原価に含めて減価償却します。耐用年数にわたって減価償却して少しずつ費用化して行きます。一方、一括償却は購入時に一括して償却(=費用化)できるので、購入時した期の費用となります。トータルでは費用化できる金額は一緒なのですが、何が違ってくるかというと、キャッシュの流れが変わってきます。 機器の購入代金は通常購入時にドンと支払い、その後の期間に減価償却した分だけキャッシュアウトのない費用(=減価償却費)を計上することにより、その分だけは売上などの入金が手元にのこり、最初に支払ったキャッシュが回収できたことになります。つまり、最初のキャッシュアウトが回収できるのは減価償却をした後の期ということになり、タイムラグが出てきます。一方、一括償却だと、その分の購入した期の利益が減るので、利益が減った分だけ配当や税金のキャッシュアウトが不要になり、最初の期に設置費用分だけのキャッシュが残ります。 低金利なので手元に残ったキャッシュを預金にいれても大した利子は付きませんが、長期にわたってちょっとずつ回収するより最初から残っている方が有利なので、この点で一括償却が有利ということになります。
お礼
非常にわかりやすい回答ありがとうございました。 すごく参考になりました。^^