生理活性を伴わない理由
こんにちは.当方,化学系の人間ですが,有機合成についてはまったくの素人でございます.宜しくお願い致します.
私が所属する専攻科では,生理活性をもつ天然物の全合成を行っている研究室があります.
聞くところ,ただでさえ気の遠くなるような全合成にようやく成功したとしても,肝心の生理活性がまったく認められない場合が往々にしてあるそうです.
これはいったいどういうことでしょうか.
合成された天然物そのものに立体化学等の何らかの欠陥があり,天然物と異なる分子構造のものができているのでしょうか.
あるいは,生理活性を発現するファクターが分子構造以外の何かに相当しているのでしょうか.それとも,他に何か特別な理由があるのでしょうか.
ちなみに,全合成しても生理活性がなかった場合,その研究室ではペーパーを書かせてもらえないそうです.
所詮は人間.たとえ肉体(分子)は作れども,魂(活性)を込めるまでには至らない,まさしく神の領域,とでも言わんばかりの興味深い事例です.
本事例について何かご存じの方,ご一報いただけると幸いです.
補足
たんぱく質は1分子あたり8価の陰イオンに相当する、 てやつですかね、 ?