オカメインコの遺伝について

質問

我が家ではルチノー♂×シナモン♀のペアがいます。両方ともスプリットは不明です。
このペアからは単純に考えるとノーマル♂とルチノー♀が生まれますがノーマルパイド♂が生まれました。
この場合、♀親がパイドのスプリットを持っているのでしょうか？

また、このノーマルパイド♂とホワイトフェイスシナモンパイド♀をペアにした場合、生まれる子はどのようなカラーになるでしょうか？

オカメインコの遺伝に詳しい方、詳しく教えてください。よろしくお願いします。

回答No.1

pseudos · ベストアンサー

インコの体色 （羽色） の遺伝学は、勉強を始めてから日が浅いのですが、恐れながら 自分の勉強のためと割り切って、お邪魔致します。m(_ _)m

まず、オカメインコの羽色のうち、今回出てくるノーマル （N）、パイド （pd）、ホワイトフェイス （wf）、ルチノー （lu）、シナモン （cn） のうち、遺伝形式は以下のようになります。

常染色体 優性遺伝：　ノーマル （N）
常染色体 劣性遺伝：　パイド （pd）、ホワイトフェイス （wf）
性染色体 劣性遺伝：　ルチノー （lu）、シナモン （cn）

● ＞ 我が家ではルチノー♂×シナモン♀のペアがいます。両方ともスプリットは不明です。
＞ このペアからは単純に考えるとノーマル♂とルチノー♀が生まれますがノーマルパイド♂が生まれました。
＞ この場合、♀親がパイドのスプリットを持っているのでしょうか？

ここで、一つ確認させて頂きたいのですが、「ノーマルパイド♂が生まれました」 は、パイドスプリットの色抜け （オカメインコでは、パイド スプリットでも、後頭部 などに色抜けが見られることが多い。うちのオカメも これでした） ではなく、明確に 「ノーマルパイド♂」 ということでよろしいでしょうか？

以下は、明確な 「ノーマルパイド♂」 ということで 書かせて頂きます。また、以下の全ての場合において、遺伝子の組み換えは起こっていない と仮定しています。

◯ まず、「ルチノー♂×シナモン♀のペア」 について、性染色体上の遺伝を考えると、遺伝子型は以下のようになります （ここで問題となるのは、ルチノーと シナモンです。以下、遺伝子型を ルチノー・シナモン の順で表し、遺伝子を持たない場合は 「 - 」 で表すこととします）。

ルチノー♂：　Z(lu -) Z(lu -)　
シナモン♀：　Z(- cn) W

※ 「ルチノー♂」 のシナモン遺伝子は、スプリットの可能性もありますが、現時点で ヒナにシナモンが見られていないことから、ここでは、スプリットではない と仮定します。

上記の両親から生まれるヒナは、以下のようになります。

ヒナ♂：　ルチノー スプリット・シナモン スプリット　Z(lu -) Z(- cn)
ヒナ♀：　ルチノー　Z(lu -) W

◯ 次に、常染色体上の遺伝を考えますが、「ノーマルパイド♂が生まれました」 とのことから、「ルチノー♂×シナモン♀のペア」 の遺伝子型は 以下のようになります （ここで問題となるのは、パイドです）。

ルチノー♂：　Ｎpd
シナモン♀：　Npd

上記の両親から生まれるヒナは、以下のようになります （性別を問わず）。

ヒナ♂♀：　　ノーマル NN ： パイド スプリット Npd ： パイド pdpd ＝ １ ： ２ ： １

よって、前述の性染色体上の遺伝と考え合わせると、生まれるヒナの羽色の表現型は、以下のようになると 推測致します （スプリットについては、表現型として表れませんので、割愛致します。但し、パイドのスプリットについては、前述のように、外見上に それなりに表れることもあります）。

ヒナ♂：　ノーマル、ノーマルパイド
ヒナ♀：　ルチノー、ルチノーパイド

ここで、上記の場合では、「ノーマルパイド♂」 が生まれる可能性はあります。 ですが、仮に 片親がパイド遺伝子を持っていない （この片親 の性別は問わず） とすると、 NN × Npd （もしくは Npd × NN）　→　ノーマル NN ： パイド スプリット Npd ＝ １ ： １　となり、パイドは表れません。

∴ 「この場合、♀親がパイドのスプリットを持っているのでしょうか？」 については、「両親共にパイドのスプリットを持っている （両親共に パイド スプリット である）」 になると、推測致します。

● ＞ また、このノーマルパイド♂とホワイトフェイスシナモンパイド♀をペアにした場合、生まれる子はどのようなカラーになるでしょうか？

◯ まず、「このノーマルパイド♂とホワイトフェイスシナモンパイド♀をペアにした場合」 について、性染色体上の遺伝を考えます （ここで問題となるのは、ルチノーとシナモンです）。

このノーマルパイド♂：　Z(lu -) Z(- cn)
ホワイトフェイスシナモンパイド♀：　Z(- cn) W

上記の両親から生まれるヒナは、以下のようになります。

ヒナ♂：　　ルチノー スプリット・シナモン スプリット Z(lu -) Z(- cn) ： シナモン Z(- cn) Z(- cn) ＝ １ ： １
ヒナ♀：　　ルチノー Z(lu -) W ： シナモン Z(- cn) W ＝ １ ： １

◯ 次に、常染色体上の遺伝を考えます （ここで問題となるのは、パイドとホワイトフェイスです。遺伝子型を パイド・ホワイトフェイス の順で表します）。

このノーマルパイド♂：　pdpd NN
ホワイトフェイスシナモンパイド♀：　pdpd wfwf

※ 「このノーマルパイド♂」 のホワイトフェイス遺伝子、「ホワイトフェイスシナモンパイド♀」 のパイド遺伝子がスプリットである可能性も、共に あり得ますが、ここでは、共に スプリットではない と仮定します。

上記の両親から生まれるヒナは、以下のようになります （性別を問わず）。

ヒナ♂♀：　　ノーマルパイド （ホワイトフェイス スプリット） pdpd Nwf

∴ 「また、このノーマルパイド♂とホワイトフェイスシナモンパイド♀をペアにした場合、生まれる子はどのようなカラーになるでしょうか？」 については、前述の性染色体上の遺伝と考え合わせると、生まれるヒナの羽色の表現型は、以下のようになると 推測致します （スプリットについては、表現型として表れませんので、割愛致します）。

♂：　ノーマルパイド、シナモンパイド
♀：　ルチノーパイド、シナモンパイド

間違い などありましたら、ごめんなさい。m(_ _)m ご指摘頂ければ幸いです。

長文失礼致しました。m(_ _)m

お礼

大変詳しくありがとうございます！
私も少しずつ勉強していますが、なかなか難しくて・・・

ノーマルパイド♂の子ですが、体全体に黄色っぽくまだらに色抜けしていて翼も数本白く色抜けしています。また、背中部分の羽は１枚ずつグレーの真ん中が白く色抜けしています。
もしかして・・・パール？とも考えたのですがヒナの頃には全くそのような羽はありませんでした。

本当にありがとうございました。