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[制御工学]内部安定性について
内部安定性を勉強しているのですが、教材によってその定義が以下のように異なります。 どちらが正しいのでしょうか? (1)システムに入力を加えないで放置したとき、システムの状態が時間が経つと0になるかどうか. (2)外部から加えられる信号(目標値、外乱)から各要素の出力(操作量、被制御量)への4つの伝達関数がすべて有界入力有界出力安定であること。 上記(1)は、要するに、入力を0としたとき、出力もやがて0になれば内部安定と定義しています。 上記(2)は、各入力から各出力への伝達関数が有界入力有界出力安定であれば内部安定と定義しています。 (1)の場合だと、例えば、目標値をステップ状に与えた時に被制御量がたとえ発散したとしても、その後、目標値を0にしたときに被制御量も0になれば、内部安定であると言っていると思います。 ただ、この場合、(2)の「各入力から各出力への伝達関数が有界入力有界出力安定であれば」というのを満たさないので、(2)に当てはめると内部安定では無いことになります。 どちらが正しいのでしょうか?よろしくお願いします。
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- masudaya
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>バネ-マス-ダンパ系の話を現実世界の話だと思われて、「理論と現実は違うんだ」とおっしゃっている >のだと思いますが、ただバネ-マス-ダンパモデルは、現実世界の構造・現象をモデル化して理論に >落とし込んだ”数学モデル”なので、バネ-マス-ダンパモデルの話は理論上の世界のはず 現実世界のことだと思っていました....^^; バネ・マス・ダンパー系が発散するとありましたので.... ただその場合,やはり発散した後であれば,ダンパでいくら減衰しても 減衰率が90%でも,振幅∞×0.1=∞なので減衰しないことになります. そもそも,この系では,無限に発散するためには無限に時間がかかるため 現実的には安定だと思いますが.... 後に記載がありましたね.失礼しました. ともかく(1)と(2)が等価であることをお調べください.
- masudaya
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>発散したとしても、その後に入力を0に戻すと、やはり出力も0になると思います。 >例えば、モータの回転数制御の例を挙げても、コントローラのゲインを上げ過ぎることで >たとえ発散したとしても、入力である電気信号を0にすれば出力も0になると思います。 >(もしそうでなければ永久機関になります。) 二重に誤解されているのではと思います. 現実世界で発散する場合は機器が壊れてしまいます. (実際にはそうならない場合もありますが) なぜなら,各機器には使用可能限界があるためです. 壊れてしまえば,当然入力0にしても出力は不定になりますね. そもそもこれを防ぐために制御理論はあるわけで... (蒸気機関のガバナーなどはその例ですよね.) ここでの発散は制御理論では,抽象化された数学の世界の発散のことを言っています. 実際の機器→数学の世界 とラプラス変換などで移った後の話です. 次に,発散すれば永久機関になるとのことですが これも誤解されています.制御理論では,制御信号の流れを表しているのであって エネルギーの流れを表しているわけではありません.上の例でモータを動かす電力は ブロック線図には現れてきません. もしそうならゲインの大きなものを正帰還フィードバックさせれば永久機関になり, エネルギ問題解決なのですが,ゲインを実現させる電力などの エネルギー源は記載されないのが一般的です. このため,エネルギーを与えなくても動作しないと言うことにはなりません. また,現実に発散している状態は 1)機器が壊れる. 2)機器の性能限界を超えた特性によって,振幅が押さえられ発振状態になる.(コルピッツ発振回路など) 3)振幅制限がかからない発振状態になる.(制御限界両端のフルスイング) などの状態になると思います.運良く2),3)の場合は入力0にして出力0になりますが 元々発振しやすいので使いやすい制御回路ではありません. >また、別の例で、バネ-マス-ダンパ系の振動モデルで考えてみても、そのモデルに対する入力の >周波数が固有振動数と一致した場合、そのモデルは共振して発散すると思います。ですが、 >入力を0にすると加振力が0になるので、共振しているそのモデルの変位は、ダンパの減衰力により >やがて0になると思います。 発散は振幅無限大のことを言います.この系ではバネとダンパが破損して壊れることになります. >ただ、後半の文章を拝見すると、もしかしたら回答者様は次のことを仰っているのでしょうか? >「(1)と(2)はそれぞれ別のように見えるが、ただ、(1)というのは(2)を満たしていないと >成立せず、またやはり、(2)も(1)を満たしていないと成立しないので、結果的に(1)と(2)は >等価である」 前の二つの回答はその説明をしていたつもりです.(1),(2)は同値であるという意味です.
- masudaya
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>例えば、モータの回転数をフィードバック制御で制御することを考えます。 >このとき、コントローラのゲインを大きくし過ぎると、出力は発散すると思います。(つまり、この時は>(2)は満たしていないことになります。) >また、モータは、印加電圧が0である場合、全く回転しないので、印加電圧を0にすると出力も0に >なります。(つまり、この時は(1)を満たしていることになります。) 質問者さんの条件は >(1)は、要するに、入力を0としたとき、出力もやがて0になれば内部安定と定義しています。 だったと思いますが,発散状態で入力を0に戻しても出力は0になりませんよね. ここでは,一般の場合を考えているので,起動時の入力が0のとき出力が0だとしても 内部安定とは言わないと思います.どんな状態でも,入力を0にすれば 時間経過で出力も定常的に0になる.というのが条件だと思うのですが. どちらの本にもたぶん,定義を(1)としたら,(2)を(1)を前提にして説明してあると思いますし, 定義を(2)としたら(1)を(2)を使って説明がされているものと思います. もうすこし先まで読まれてみればと思います.
お礼
何度も回答頂いて申し訳ないので、自分でじっくり勉強しようと思います。ご足労お掛けしましたm_ _m
補足
再びご回答頂きありがとうございます。 >発散状態で入力を0に戻しても出力は0になりませんよね. このことですが、例え、発散したとしても、その後に入力を0に戻すと、やはり出力も0になると思います。 例えば、モータの回転数制御の例を挙げても、コントローラのゲインを上げ過ぎることでたとえ発散したとしても、入力である電気信号を0にすれば出力も0になると思います。(もしそうでなければ永久機関になります。) また、別の例で、バネ-マス-ダンパ系の振動モデルで考えてみても、そのモデルに対する入力の周波数が固有振動数と一致した場合、そのモデルは共振して発散すると思います。ですが、入力を0にすると加振力が0になるので、共振しているそのモデルの変位は、ダンパの減衰力によりやがて0になると思います。 ただ、後半の文章を拝見すると、もしかしたら回答者様は次のことを仰っているのでしょうか? 「(1)と(2)はそれぞれ別のように見えるが、ただ、(1)というのは(2)を満たしていないと成立せず、またやはり、(2)も(1)を満たしていないと成立しないので、結果的に(1)と(2)は等価である」 もう一度テキストを熟読したいと思います。
- masudaya
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制御については詳しくないのですが, >(1)の場合だと、例えば、目標値をステップ状に与えた時に被制御量が >たとえ発散したとしても、その後、目標値を0にしたときに被制御量も >0になれば、内部安定であると言っていると思います。 この状態をフィードバックがあるとした場合,出力が発散すると フィードバック量も無限大になります.この状態で目標値を変えても 内部状態を変えることはできないと思います. つまりステップ応答で発散するシステムは(2)を満たしませんし 当然(1)も満たしません.たぶん読み進めば分かると思いますが (1)と(2)は等価なものと考えられます. 意味合い的なところから説明しますと,(2)のシステムが有り 入力を0にしても出力が0にならないとしたら,そのような入力を繰り返せば 出力をいくらでも増やすことができるため有界入力時に出力を発散させることができる こととなり,(2)のシステムという仮定に矛盾しますので, (2)のシステムは(1)を満たす必要があります.
補足
ご回答ありがとうございます。ご回答を拝見しましたが、やはり(1)と(2)は異なると思います。 例えば、モータの回転数をフィードバック制御で制御することを考えます。 このとき、コントローラのゲインを大きくし過ぎると、出力は発散すると思います。(つまり、この時は(2)は満たしていないことになります。) また、モータは、印加電圧が0である場合、全く回転しないので、印加電圧を0にすると出力も0になります。(つまり、この時は(1)を満たしていることになります。) 結果として、この場合は、(1)を満たしているが、(2)は満たしていない、ということになるので、(1)と(2)は等価でないことになると思います。 ということで、どちらが正しいのか迷走中です。。。
お礼
すみません、上の補足に関してなのですが、バネ-マス-ダンパの話で共振が~と書きましたが、この場合(2)を満たさないのでなく満たすことになりますね。(ステップ入力のような波形に対しては収束するので有界入力有界出力安定ですね。)例えが悪かったです。
補足
度々ご回答頂き、大変ありがとうございます。 ただ、やはり気になるところがあります。 というよりも、回答者様は、 「現実世界で発散する場合は機器が壊れてしまいます.なぜなら,各機器には使用可能限界があるためです.壊れてしまえば,当然入力0にしても出力は不定になりますね.」 とおっしゃっていますが、 これは、あくまでも現実世界の話ですよね。 いま議論しているのは、あくまでも制御"理論"なので、現実世界を無視して考える必要があるのではないでしょうか。 制御理論に関する議論において、現実世界の話を持ってくるのは、筋違いなような気がします。 機器が故障してしまうからそれはおかしい、とか、バネとダンパが破損してしまうからそれはおかしい、等はあくまでも現実世界の話なので、そのような論理をここで持ち出されるのは違和感があります。 おそらく回答者様は、バネ-マス-ダンパ系の話を現実世界の話だと思われて、「理論と現実は違うんだ」とおっしゃっているのだと思いますが、ただバネ-マス-ダンパモデルは、現実世界の構造・現象をモデル化して理論に落とし込んだ”数学モデル”なので、バネ-マス-ダンパモデルの話は理論上の世界のはずです。 (モータの例を出してしまったのが悪かったのですが。。。) あくまでも、理論の世界だけで考えると、「バネ-マス-ダンパ系に対する入力の周波数が固有振動数と一致していれば共振し、その後、入力を0にすればダンパの減衰力で減衰してやがては止まる」ということは”理論上は”理にかなうものであり、そこの議論に、「実際はバネやダンパが破損するから~」のような現実世界の話を持ち出すのは論点がずれているような気がします。 そのバネ-マス-ダンパの数学モデルという理論の世界で考えると、そのモデルがたとえ共振したとしても入力を0にすることでダンパの減衰力でモデルの変位は0になるので、定義(1)を満たすが定義(2)を満たさないということになり、(1)と(2)は等価でないことになります。 以上駄文失礼いたしました。